第2部 トップトレーダーの視点 −外国為替相場 勝ち続けるための戦略−(前半)
第2部 トップトレーダーの視点 −外国為替相場 勝ち続けるための戦略−(前半)李家輝氏
「絶対に勝てるという自信がないとトレードしない。年に4回くらい、大相場を取れればいいのです。」(李家氏)
第2部 トップトレーダーの視点 - 外国為替相場 勝ち続けるための戦略 - (前半)
まず前半では、今もなおマーケットの最前線で活躍するトップトレーダー、JPモルガン・チェース銀行の李家輝氏に語っていただいた。20年以上にも渡ってマーケットで生き残り続ける秘訣とは、一体何か?
トレードで一番大事なのは、自分のスタイルを見つけて最後に利益を出せることだ。3勝1敗でも負けている人もいれば、1勝3敗でも最終的に利益を出せている人もいるだろう。
私のスタイルでは、100%のポジションに対して、70〜80%を戦略的に、20〜30%を戦術的に動かす。つまり、70〜80%で持ちっぱなしにして、残りの20〜30%で微調整するというスタイルだ。
私は毎日トレーディングはせず、年に4回くらい大相場を取れればいいと思っている。毎日トレードして勝てるとは思っていない。
また、私のトレードスタイルは、「0か1」である。50%分だけの金額でトレードすることは、まずない。50%分の金額でしかトレードしないというのは、絶対に勝てる自信がないということだからである。そして、「絶対に勝てる」という自信があって全力でポジションを取ったときには、3勝1敗くらいで利益を出せているので、20年以上、この世界で生き残って行けているのだと思う。
一番大事なのは「いかに負けるか」
ポジションを取ったときには、ストップ・ロスとテイク・プロフィットのレベルを決めることが大切である。私の場合は、だいたい「1:3」か「1:4」くらいで設定している。
例えば今1ドル95円で、これが85円まで下がる相場だと思ったら、「10円の値幅」がある。そのときには、2円50銭〜3円上(97円50銭〜98円)くらいのところにストップ・ロスを置くのである。
では、10円も動かず、3円くらいの相場の場合はどうだろうか。95円から92円までしか下がらないと見た場合には、96円にストップ・ロスを設定するわけだ。このようなケースでは、ポジションを取る時もあれば、取らない時もある。
なぜならば、この場合、1円でストップ・ロスになってしまうので、「結果的に92円まで下落するにしても、先に96円に上昇してから下落する可能性もあるな」と迷いがあるときには、トレードはしない。また、先ほども申し上げた通り、私は「0か1」だから、迷いがあるからトレードする金額を50%分だけにしておくということもしない。
私がトレードするときには、運にも頼らない。「ここだったら入ってもいいな」と自信があるときにしかトレードしないように心がけている。みなさんも、自分に合った“勝てるスタイル”を見つけていただきたい。
ポジションの20〜30%は戦略的に微調整
例えば先ほどの、95円から85円まで下がる相場にエントリーしたとする。すると、95円から90円まで一気に下がったりして、「さすがに、短期間でここまで下がるのは、ちょっと行きすぎかな」と思ったら、ポジションの20〜30%分は反対売買をして、70〜80%のポジションに減らす。
これは何がいいのかというと、90円→92円への反発を取ることができて、パフォーマンスを向上させることができるのだ。95円→85円まで下落する間に、このような上下動が何度かある。つまり、戦略的なポジション分を戦術的取引で微調整するのである。
また、97円50銭〜98円に設定していたストップ・ロスは、スポット・レートが90円まで下がってきたら、92円〜93円くらいまで引き下げることもある。これには、「最低限、ここまでは利益が確保できる」というメリットがあり、私は「ストップ・プロフィット」と呼んでいる。
トレードでは、自分のスタイルを持って、感情に流されずルールを厳守するのが何よりも大事なのだ。
