「確定申告」とは?
『外貨ネクスト』で発生した利益は課税対象になるのですか?
「雑所得」って、いったいどういうものを指すのですか?
確定申告における雑所得の計算ルールについて
【重要】確定申告の必要がない方でも、書類の5年保管は必須です!!
  雑所得の「必要経費」って、どんなものがあるの?
売買手数料 (支払い手数料)
ご入金の際にかかる振込手数料 (支払い手数料)
筆記用具など (消耗品費)
電話代、プロバイダ使用料 (通信費)
切手代、その他郵便料金 (通信費)
新聞代、関連雑誌代 (図書費)
取引会社の社員との軽い飲食代 (会議費)
「会議」やセミナー等へ行くための交通費 (旅費交通費)
パソコンの購入費 (減価償却費)
最後に、蛇足ではございますが…
■「確定申告」とは?
「確定申告」とは、個人の方が自分自身の納めるべき年間の税金の額を計算・確定し、それを税務署へ届け出ることをいいます。

所得税、すなわち個人の所得に対して課税される税金の対象は、1月1日から12月31日までの1年間に発生したすべての所得に対してなされます。そのためその1年間に発生したすべての所得について、その本人が自分でその額を確定し、さらにその所得に対する税金の額を計算して、翌年の決められた期間中に税務署に対して申告しなくてはなりません。

確定申告には、確定した年間の税額を申告するばかりではなく「源泉徴収」(給与所得・利子所得などについて、支払う側が支払いの時点で所得税を徴収すること)された税金や、すでに予定納税で納めた税金の総額などと比較し、税金の額が超過している場合には戻してもらったり、反対に足りなかった場合には追加で支払ったりして、最終的な税額を精算するという目的もあります。
■『外貨ネクスト』で発生した利益は課税対象になるのですか?
さて、当社の『外貨ネクスト』のような外国為替保証金取引をされている方には一番の関心事でしょう、お取引の結果発生した損益に対する課税について解説させていただきます。

まず、『外貨ネクスト』をはじめとしたいわゆる「外国為替保証金取引」で発生した利益ですが、これは「雑所得」扱いとされ、当然に課税の対象となり また外国為替保証金のみならず、銀行の外貨預金にて発生した為替差益も、同様に雑所得扱いとなります(利子は税率20%の源泉分離課税となります)。

ただし、課税の対象となりますのは、あくまで反対売買などの決済によって1年間に確定した売買益(スポット益およびスワップ益の合計から売買手数料を差し引いたもの)のみとなっております。
したがって、仮に前年中に成立した新規ポジションであっても、年を越したポジションの含み益(未確定損益)に対しては、スワップポイントを含め一切課税されることはありません。
■「雑所得」って、いったいどういうものを指すのですか?
先述のように為替差益による所得は「雑所得」扱いとされますが、国税庁のホームページ「雑所得」によると、雑所得とは次のように定義されています。「雑所得とは、年金や恩給などの公的年金等、非営業用貸金の利子、著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税、講演料や放送謝金などのように、他の9種類の所得のいずれにも当たらない所得をいいます。」
ちなみにここでいう「他の9種類の所得」とは「利子所得・配当所得・事業所得・不動産所得・給与所得・退職所得・譲渡所得・山林所得・一時所得」のことを指しています。

こうした雑所得は、給与所得など「他の9種類の所得」と合算※し、1年間の総所得金額を求め、確定申告によって最終的に納める税金を計算します。
(※雑所得のマイナスを他の所得と通算することはできません。)

ただし、年間の給与収入額が2,000万円以下の給与所得者で、かつ給与所得および退職所得以外の所得(雑所得など)の合計額が20万以下となっている方の場合は、確定申告をする必要はありません。

なお、株式の売買で発生した益金ですが、こちらはもともと雑所得ではなく「譲渡所得」とされており、源泉分離課または申告分離課税のいずれか(本年1月1日以降の売却益は申告分離課税に一本化)にて税金が徴収されておりますので、外国為替保証金取引の益金など雑所得との合算はできません。 また、かつては雑所得扱いとされた「商品先物取引」で発生した益金ですが、こちらも現在は申告分離課税の対象となっております。したがって商品先物取引の利益に関してもまた、株式と同様に雑所得との合算はできません。
■確定申告における雑所得の計算ルールについて
 これら雑所得ですが、確定申告のための計算をするにあたって、いくつかの約束事があります。


【1】雑所得はすべて通算する。

複数の業者と行なっている外国為替保証金取引で発生した益金はもちろんのこと、銀行の外貨預金で発生した為替差益、さらに公的年金や原稿料・講演料など、雑所得にあたるものはすべてひとまとめに合算する必要があります。 また、これら雑所得等の合計額が「20万円」を超えた場合は、たとえ(通常は確定申告の必要のない)年間の給与収入額が2,000万円以下のサラリーマンの方でも、確定申告をしなくてはなりません。


【2】ある雑所得のマイナスをもって、他の雑所得の額を控除できる。


例えば、ある個人の方が3つの外国為替取引会社に口座を開設し、外国為替保証金取引を行なっていたとします。 そのうち2社の取引においてそれぞれ利益が発生し、合計で100万円の利益となったものの、もう1社の取引では120万円もの損失が発生し、結局最終的な収支はマイナスとなったとします。このような場合には、すべての売買損益を通算し、合計金額の「−20万円」(20万円の損失)を年間雑所得の合計額とすることができます。
こうした損失分の控除については外国為替取引同士のみに限らず、外貨預金の為替差益や原稿料など雑所得同士であれば、どのようなものにでも適用することができます。


【3】必要経費が認められている

雑所得では、その所得を獲得するために生じた必要経費の支出が認められています。そして、その経費を確定申告の際に届け出ることにより、所得の総額から控除することができます。例えば『外貨ネクスト』をはじめとする外国為替保証金取引の場合ですと、次のようなものが必要経費として考えられます。

 ・売買手数料(支払い手数料)
 ・筆記用具など(消耗品費)
 ・電話代、プロバイダ使用料(通信費)
 ・新聞代、関連雑誌代(図書費)
 ・パソコン購入費(減価償却分)   …etc.

ちなみに「新聞代」の場合『日経金融新聞』のような専門紙なら認められるようですが、一般紙ではちょっと難しいようですね…。
また電話代やプロバイダ使用料も、たとえ仮に外国為替取引専用に利用したといっても、全額を必要経費として計上することはできないようです。(正確な規定はありませんが、月額使用量の何%までといった限度があります。)
この他、セミナー参加のための交通費や参加費用(入場料)、また情報収集などの目的で取引会社の社員と昼食をした費用なども認められるようです。
(ただし、事業として取引を行なっているわけではない個人の方の場合、夕食の飲食代金は認められないようです。)
この経費の件については、きっとみなさんも詳しくお知りになりたいことと存じますので、詳細につきましては次のページにて案内させていただきます。

ただ、これらを必要経費として計上するためには、言うまでもなくそれらを証明するための添付書類が必要です。 取引の売買手数料ならば「取引残高報告書」や「売買報告書」、その他物品ならば「領収証」といったところでしょうか。こうした書類は、受け取った後必ず保管しておく癖をつけておきたいところです。
■【重要】確定申告が必要ない方でも、書類の5年保管は必須です!!
年間の給与所得が2,000万円以下のサラリーマンの方の場合、同じ年間の(手数料を除く)為替差益が20万円以下の方は確定申告の必要がないとされておりますが、だからといってその年の関連書類をすぐに破棄してよいというわけではございません。
何年か経った後、思わぬときに税務署から書類の提出を求められる可能性もございます。

例えば、あるお客様が2つの外国為替取引業者でお取引をされているとします。
そのうちA社では120万円の為替差益が発生したものの、もう一方のB社との取引において105万円の損失が発生したため、両社を通じての年間収益は15万円(20万円以内)となり、結果としてその年は申告の必要がなかったとします。
しかしこのような場合にも、後年実施された税務調査によりお客様がA社との取引にて120万円の益金が発生したことが判明しますと、税務署はそのお客様に対し、その年に確定申告をしなかった理由について、証明を求めるケースがあるようです(税務署は過去5年にさかのぼって書類の提出を求めることができます)。
このような状況において、お客様が当時の書類を破棄してしまったために結果として証明ができなかった場合には、最悪のケースとして修正申告や追徴課税が発生する可能性も考えられます。

こうしたことを回避されるためにもお客様には、この確定申告コーナーにて提供させていただいている計算書にご記入の上、添付書類とともに5年以上保管されることをおすすめします。

(メールマガジン『外国為替ホームトレード入門』第41号より抜粋、一部補足・改訂)

■雑所得の「必要経費」って、どんなものがあるの?
●売買手数料 (支払い手数料)
言うまでもなく、売買の際に必要となる手数料です。
計上できるのは、反対売買等の決済によって確定した売買手数料であって、年末時点でまだ決済されていなかったポジションにかかる新規売買手数料(=未払い手数料)を計上することはできません。
●ご入金の際にかかる振込手数料 (支払い手数料)
 当社の『外貨ネクスト』取引口座を開設し、実際にお取引を始めるためにはお持ちのご資金を当社指定の預金口座へ振り込んでいただく必要があります。
 現在でこそ「クイック入金サービス」がありますから、当社が提携している6つのネットバンク(*1)に預金口座をお持ちの方であれば、振込手数料のご負担はないわけですが、それ以外の銀行からお振込みになった場合、あるいは口座開設に先立っての初回ご入金(*2)の際には、振込元の銀行に対し手数料をご負担いただく必要があります。

 この振込手数料も、実際に取引をされるには必要不可欠な負担なのですから当然に必要経費として計上できるようになります。

*1 東京三菱銀行「東京三菱ダイレクト」、三井住友銀行「One'sダイレクト」、UFJ銀行「UFJダイレクト」、みずほ銀行「みずほダイレクト」、ジャパンネット銀行、イーバンク銀行の6行(サービス)を指します。
*2 イーバンク銀行からのご入金に限り、振込手数料は初回も当社負担です。
●筆記用具など (消耗品費)
 売買の記録を書き留めておくためのボールペンやノート、あるいは取引画面をプリントアウトするための印刷用紙など…、要するに「文房具代」とお考えいただいて結構です。
 一般的には、10万円未満の物品の取得費がこれに含まれることとなります。
●電話代、プロバイダ使用料 (通信費)
 これの算定が、実はちょっと難しいところです。例えばプロバイダ使用料の場合、「うちでは1年間ずっと、為替取引以外の用途にインターネットを全く使わなかった」という方で、かつそのことが証明できる書類をお持ちの方であれば、年間のプロバイダ使用料をすべて必要経費(通信費)として計上できるはずです。
 ただ、このような条件にあてはまる方は恐らく一人もいらっしゃらないことでしょう。電話代なら、なおさらのことです。
 そのため実際には、年間のインターネット使用時間のうちどれくらいを為替取引に費やしたかを大まかに計算し、計上する形となります。
 このへんに関しては、特にどれくらいという決まり事はなされておりませんので、実際に申告される際に担当者とお話しいただいた上、常識の範囲で設定していただくのがよろしいかと存じます。
●切手代、その他郵便料金 (通信費)
 通常、当社からお客様に各種申込書の記入をお願いする際には、料金不要の返信用封筒などを同封するなどして、お客様にご負担いただかなくてすむよう配慮しておりますが、例外的に唯一、お客様に郵送料をご負担いただく場合がございます。
 新規口座ご開設にあたって、当社のホームページから「今すぐ口座開設入力フォーム」を通じ、ダウンロードされたPDFファイルをお客様ご自身で郵送していただくケースがそれです。
 もちろんこのときにかかる郵便料金も、通信費として計上できます。
●新聞代、関連雑誌代 (図書費)
 『日経金融新聞』のような、通常は一版の方が読まないような専門紙であれば必要経費として計上できるようです。
 ただ「朝日・毎日・読売」に代表される全国紙や、地方紙などの一般紙だと図書費としての計上はまず無理ですし、あるいは専門紙でも『日本経済新聞』のように極めて一般化しているものでは、かなり難しいと思われます。 また、仮に『日経金融新聞』のような専門紙を計上しようとしても、他に株式の売買等をされている方の場合ですと「株のために購読しているのではないですか?」という指摘を受けることもあるようです。
 また雑誌や書籍の場合ですと、たとえば弊社監修の『まったく初めての外国為替投資入門』のような、直接的に為替取引に関係のある内容のものであれば、経費として計上できるようです。
●取引会社の社員との軽い飲食代 (会議費)
為替取引をするにあたり、どうしても必要とされる会議や打ち合わせのための費用(主に飲食費)などを指します。
例えば、取引に関する情報収集のために、自己負担で取引会社の社員などとランチを共にした際の費用などです。
但しこの「会議費」、その適用条件として「一人あたりの食事費用が比較的低額(一説には3,000円以下)で、かつ会議が可能な場所での飲食」というものがごさいます。
そのため、例えばファミリーレストランや喫茶店などといった「会議が可能なところ」であれば認められますが、回転寿司屋さんや立ち食いうどん屋さんのような明らかに会議に適していない場所での飲食費は、会議費としては認められないということになります。

このほか、お酒の入った席もまた「会議が可能なところ」とは認められないようです。そのため、セミナー後のいわゆる「懇親会」などは、その内容にもよりますが、ふつう「会議費」として計上するのは難しそうです。(1〜2杯程度のビールなら「会議費」でよいとする見解もあるようです。)
●「会議」やセミナー等へ行くための交通費 (旅費交通費)
上記の「会議費」が指す「会議」、すなわち情報収集のための軽い飲食や、取引会社が主催するセミナー等へ行くのに支払った交通費です。
バスや電車などの公共交通機関を利用した場合なら、市販の交通費明細などに書き込んだものを添えるだけでよく、特に領収証がなくてもかまわないようです。
タクシーの場合、もちろん領収証が不可欠なのはいうまでもありません。
●パソコンの購入費 (減価償却費)
建物やその付属設備、あるいは機械などといった資産は、時間の経過と共にその価値が次第に減少してゆきます。
こうした資産のことを特に「減価償却資産」といい、取得(購入)した際にその費用全額をいっぺんに経費として計上するのではなく、その資産の「使用可能期間」(耐用年数)の全期間にわたり分割し、かつ一定の割合で減価償却した額を、必要経費とすることとされています。
なお、ここでいう「使用可能期間」は、「法定耐用年数」として定められており、例えばパソコンの「法定耐用年数」は4年と決められています。

また、同じパソコンでも取得費が10万円未満の場合は、先述の「消耗品費」として計上されることになりますが、20万円以上の場合には「減価償却資産」扱いとなり、したがって「減価償却費」として計上されます。
さらに、取得金額がその中間、すなわち10万円以上20万円未満であった場合には、「減価償却資産」の中でも特に「一括償却資産」扱いとなり、取得額を3等分した額を将来3年間にわたって計上するようになります。

さて、個人の方がパソコンを為替取引の「必要経費」として計上する場合に問題となってくるのが、先の「通信費」と同じく「どこまでを為替取引専用として使用しているのか」という点です。
仮にそのパソコンが実際に為替取引専用機として使用され、かつそのことを証明できる書類が添付できるようであれば何の問題もないわけですが、恐らくそのようなことは難しいはずです。
そこで、先の「通信費」同様、例えば実際の取得費用の4分の1だけなどというように大まかな配分を決めて、その分だけを必要経費として申告いただくのがよろしいかと存じます。
■最後に、蛇足ではございますが…
 ところで、これは先日の「税務セミナー」にて講演された税理士の岡さんもおっしゃっていたことなのですが、たとえ確定申告といえど、あくまで相手はコンピュータではなく人間(税務署の職員の方)なのです。したがって実際に税務署にてこうした必要経費を申告し、かつそれを認めていただくためには、きちんとした添付書類が完備していること以上に、申告する側の人柄や態度が問われることになります。
 申告する側…すなわちみなさまが、申告に際してあまりにも横柄な態度であったり、あるいは高圧的な態度であれば、きっと税務署の職員の方も腹を立てて、経費の認定に厳しくなったり、あるいは予想もしなかった部分を追及してくることだってあるかもしれません。
 その一方、紳士的かつ真摯な態度で望めば、多少なりとも勘案していただける可能性だって開けるわけです。
 どうかみなさまもこのことを念頭におかれた上で、窓口が混雑する3月以降をなるべく避け、できるだけ早めに税務署を訪れられることをお勧めします。
(メールマガジン『外国為替ホームトレード入門』第42号より抜粋、一部補足・改訂)