経済指標トピックス2008年7月8日

「日銀短観〜株式市場での注目度は高くなっておりますが、為替相場では・・・〜」

日銀短観とは、国内企業の業況等の現状・先行きに関する判断(判断項目)や事業計画に関する実績・予測(計数項目)など、企業活動全般に関する調査項目について全国の調査先企業に四半期ごとに統計調査を実施するという手法で集計された「主要(全国)企業短期経済観測調査」のことです。日銀短観は日本銀行が四半期ごとに発表しております。

日銀短観は景気の現状及び先行きに対して「良い」「さほど良くない」「悪い」の3つの回答を用意し、それを企業が選ぶという方法で集計されます。これをDIとして集約しておりますが、DIは「良い」と回答した企業の割合から「悪い」と回答した企業の割合を差し引いて算出されますので、プラスになれば全体的には景気が良く、マイナスになれば逆に景気が良くないことを示しております。日銀短観では下記のDIが公表されております。

・大企業製造業業況判断DI
・大企業製造業先行きDI
・大企業非製造業業況判断DI
・大企業非製造業先行きDI

業況判断DIは調査時点での景況を示します。先行きDIは約3ヶ月後の景気はどうなっているかについて、各業種から出た予想が集計されたものとなります。日銀短観の統計対象企業は1万社ほどと、どの経済指標よりも統計の母集団が大きくなっており、その回答率も毎回の95%を超える高さとなっております。そのような背景から、日銀短観は市場関係者から国内景気の実態を把握する上で最も重宝されている経済指標のひとつとなっております。

さて、去る7月1日に発表された日銀短観は、いずれのDIも予想を上回る数値となったことを受け、日経平均株価が前日の終値より100円ほど高くなる場面も見られました。そして、為替相場でも円買い・ドル売りの動きが見られたものの、ドル円が30銭ほど下落するにとどまりました。

7月1日午前8時50分〜午前11時30分までのドル円相場(10分足チャート)

日銀短観発表直前

日銀短観の注目度が高い割に、為替相場ではその結果による影響が限定的となるパターンが特に最近2年ほど続いています。しかしながら、今後日銀短観の結果がドル円相場に大きな影響を与えるケースが出てくる可能性もありますし、株式相場では今でも毎回のように日銀短観の結果がその後の値動きを大きく左右しております。


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参考資料:(株)矢野経済研究所『2009年版 FX(外国為替証拠金取引)市場の動向と展望』