経済指標トピックス2008年3月18日

「米国非農業部門雇用者数〜為替相場で最も注目度の高い指標のひとつです〜」

非農業部門雇用者数は、米国で毎月第1金曜日(あるいは第2金曜日)の日本時間午後9時半(冬時間期間中は午後10時半)に発表されております。非農業部門雇用者数は下記の条件を3つ満たしております。
1、毎月発表されている(発表頻度が多い)
2、統計調査の対象が幅広い
3、比較的発表時期が早い

さて、上記の3つの条件は経済指標が注目されやすくなる条件ですが、そのような条件を3つも満たしている経済指標は非農業部門雇用者数のみとなっております。それゆえに、非農業部門雇用者数は全世界で発表されている経済指標のなかでも注目度はナンバーワンといってよいほど市場の注目を集めております。

また、非農業部門雇用者数は失業率と同時に発表されますが、失業率よりも注目度が高くなるケースが多くなっております。失業率は「失業者数÷労働力人口×100」で算出されますので、失業者数が増えても労働力人口がそれ以上に増加すれば失業率が下がり、雇用情勢が一見改善されているように見えてしまうことがあります。つまり、失業率が低下したときでも失業者数が増加している場合があり、雇用情勢が改善しているとはいえないというケースがあるわけです。そのため、米国雇用情勢をより的確に把握していくうえでは労働者数動向を見ていくことが必要になりますが、そのバロメーターとなっているのが非農業部門雇用者数ということで、失業率よりも注目を集めるケースが多くなっております。

さて、去る3月7日には2月分の非農業部門雇用者数と失業率が発表されました。失業率は4.8%と前月の4.9%から改善しましたが、その一方で非農業部門雇用者数は−6.3万人という悪結果になったことを受けて、ドル円相場がわずか10分足らずの間に60銭近く下落しました。これは、先述の非農業部門雇用者数のほうが失業率よりも注目された一例であるといっても良いでしょう。

3月7日午後10時30分〜午後11時までのドル円相場(5分足チャート)

非農業部門雇用者数発表直前

それのみならず、非農業部門雇用者数にはもうひとつ大きな特徴があります。それは、毎回のように前月分の数値の修正が行われ、場合によっては当月分の結果よりも前月分の修正値の方に市場が敏感に反応するケースが見られるということです。例えば、当月分の非農業部門雇用者数は予想を下回る悪結果となった一方で、前月分の数値が上方修正されたときはドル円が上昇し、逆に当月分の非農業部門雇用者数は予想を上回る好結果となった一方で、前月分の数値が下方修正されたときはドル円が下落するというケースが時々見られております。特に、一昨年の後半から昨年の前半までの時期にはそのようなケースが多々ありました。これは、他の経済指標ではめったにないことですが、非農業部門雇用者数では決して珍しいことではございませんので、この点にも注意が必要でしょう。


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