経済指標トピックス2008年3月6日
「米国ISM指数〜速報性が高い故に注目度が高くなっております〜」
ISM指数は全米供給管理協会(Institute of Supply Management)が毎月発表しております。
この指数には製造業景況指数と非製造業景況指数があります。ISM製造業景況指数は毎月第1営業日に前月分の結果が発表されることになっております。また、ISM非製造業景況指数は毎月ISM製造業景況指数発表日の2営業日後に発表されます。双方とも米国経済指標のなかで最も速報性のある指標のひとつになっていますので、市場の注目度も高くなっております。
ISM製造業景況指数とISM非製造業景況指数は、いずれも50を生産活動の拡大・縮小の分岐点としておりますので、50を上回れば産業活動が拡大していることを示し、50未満の場合は産業活動が縮小していることを意味しております。そのため、両指標とも事前予想と結果の関係を4つのパターンに分けることが出来ます。
(パターン1)予想が50未満のところ、結果は50以上。
(パターン2)予想が50以上のところ、結果は50未満。
(パターン3)予想、結果ともに50以上。
(パターン4)予想、結果ともに50未満。
パターン1に当てはまったときには「景況が良い」「予想を上回る好結果」の2つのプラス要因が重なることで、ドル買い優勢になるケースが見られます。しかし、逆にパターン2に当てはまったときには「景況が悪い」「予想を下回る悪結果」の2つのマイナス材料が重なるということで、ドルが売られやすくなるケースが見られます。また、パターン3、パターン4のいずれかに当てはまったときには、数値が50を上回ったか、下回ったかよりも、結果が事前予想を上回ったか、下回ったかの方が材料視され、結果が事前予想を上回ったときにはドル買い優勢、逆に結果が事前予想を下回ったときにはドル売り優勢となるケースが多く見受けられます。いずれのパターンでも共通している点は、予想を上回る好結果の場合はドルが買われ、予想を下回る悪結果の場合はドルが売られるケースが多いというところです。
さて、去る3月4日に発表されたISM製造業景況指数、同じく去る3月6日に発表されたISM非製造業景況指数は、いずれもパターン4に当てはまりました。サブプライムローン問題による米国景気減速の影響もあって、数値は両者とも生産活動の拡大・縮小の分岐点の50を下回ってしまいました。しかし、それでも事前予想よりも数値が高かったことが好感され、結果発表後にはドル円が大きく上昇しました。
3月4日午前0時〜午前4時までのドル円相場(30分足チャート)
3月6日午前0時〜午前4時までのドル円相場(30分足チャート)

このように、ISM製造業景況指数、ISM非製造業景況指数ともにドル円相場に大きな影響を与えました。特に、ISM製造業景況指数は48.3となり、事前予想の48.0をわずか0.3上回るだけとなりましたが、ISM製造業景況指数から約2時間後にはドル円が発表前の水準から1円近く上昇しました。
今後、米国景気の行方次第ではパターン1、2に当てはまるケースが出てくるものかと思われます。そのときには、パターン3、4に当てはまったときよりもドル円相場に大きな影響を与える可能性があります。パターン3、4に当てはまったときには、結果が事前予想を上回ったか、下回ったかのみが材料となりますが、パターン1に当てはまったときには「景況が良い」「予想を上回る好結果」の2つのプラス要因が重なり、パターン2に当てはまったときには「景況が悪い」「予想を下回る悪結果」の2つのマイナス材料が重なるからです。
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