経済指標トピックス2007年10月10日

「ADP全国雇用者数〜非農業部門雇用者数の2営業日前に発表されますが・・・」

まず、ADP全国雇用者数のADPとは、オートマティック・データ・プロセッシング(Automatic Data Processing)社のことです。この会社は企業向けの給与計算サービスを主要業務としておりますが、2001年1月から全米の雇用情勢の調査を開始いたしました。それ以来、米国に本社を置く企業のうち約22万5000社を対象に毎月雇用者数の動向を調査しておりますが、その結果を集計したものがADP全国雇用者数です。

ADP全国雇用者数は非農業部門雇用者数(毎月第1金曜日、場合によっては第2金曜日に発表)が発表される2営業日前の午後9時15分(冬時間適用中は午後10時15分)に公表されております。そのため、アナリストの中にはADP全国雇用者数は非農業部門雇用者数の先行指標であるというふうに見ている方がいるようです。 。

特に、去る10月3日にADP全国雇用者数が発表されたときは、これが非農業部門雇用者数の先行指標という見方をする向きが多かったようです。同日発表のADP全国雇用者数の結果は予想通りの+5.8万人となり、前月の速報値+3.8万人を上回りました。このことによって、2日後発表の非農業部門雇用者数が好結果となるという期待が広がり、ドル円相場は116円10銭付近から116円50銭付近にまで上昇しました。

10月3日午後9時15分〜午後10時5分までのドル円相場(5分足チャート)

10月3日午後9時15分〜午後10時5分までのドル円相場(5分足チャート)

ちなみに、10月5日に発表された非農業部門雇用者数は+11.0万人という結果なり、事前予想の+10.0万人を上回りました。ADP全国雇用者数は予想通りの結果とはいえ、前回分の数値を上回ったということで好結果、非農業部門雇用者数は事前予想を上回る好結果ということで、今回は一応両指標とも好結果という形になりました。

しかし、両指標の結果の良し悪しが食い違うケースも少なからず見受けられます。例えば、今年1月のADP全国雇用者数は−4.0万人と、事前予想の+15.2万人を大きく下回った一方で、その2日後に発表された1月非農業部門雇用者数は+16.7万人と、事前予想の+10.0万人を上回る好結果となりました。

このように、ADP全国雇用者数が好結果(悪結果)となる一方で、非農業部門雇用者数が悪結果(好結果)となるようなケースがございますので、両指標の結果が同じようになるとは限りません。よって、ADP全国雇用者数の結果から非農業部門雇用者数の見通しを立てる際は、このことを十分認識しておく必要があるといえます。


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