経済指標トピックス2007年9月17日
「中古住宅販売保留〜米国住宅市場の現状を見極めるうえで注目されております〜」
米国の住宅市場動向を見ていく上で注目されている経済指標には、住宅着工件数、建設許可件数、新築住宅販売件数、中古住宅販売件数、建設支出、中古住宅販売保留がございます。中でも住宅着工件数、建設許可件数、新築住宅販売件数、中古住宅販売件数は特に注目度が高くなっております。その一方で、建設支出と中古住宅販売保留は相対的に注目度が低めになります。
しかし、サブプライム住宅ローン問題が米国経済に揺さぶりをかけている現在では、建設支出、中古住宅販売保留には他の4指標と同様か、それ以上の注目が集まっているようです。例えば、去る9月5日の米7月中古住宅販売保留発表後には、ドル円相場が60銭以上下落しました。
ここで、中古住宅販売保留の中身についてご説明いたしましょう。通常、中古住宅は契約書に捺印した日から1〜2ヶ月後に引き渡されることが多いのですが、その引渡し完了時点での販売件数ではなく、契約書に捺印した時点での販売件数を示すのが中古住宅販売保留です。つまり、引渡し完了前の段階となっている住宅の件数が中古住宅販売保留となっているわけです。ちなみに、引渡し完了時点での販売件数が中古住宅販売件数となるため、中古住宅販売保留は中古住宅販売件数の先行指標であるといえます。
さて、話は戻りますが、9月5日の米7月中古住宅販売保留発表後にドル円相場が60銭以上下落し、当指標発表後としてはいつも以上にドル円相場の変動幅は大きくなりました。当指標の事前予想は前月比+5.0%となっておりましたが、実際の結果は前月比−12.2%と、予想はおろか、前月分の数値も大きく下回る結果となってしまいました。この結果によって、サブプライム住宅ローン問題による米国住宅市場の落ち込みは予想以上のものであるという悲観的な見方が広がり、それによってドル売りが浴びせられる展開となりました。
9月5日午後11時〜9月6日午前4時30分までのドル円相場(30分足チャート)
このように、サブプライム住宅ローン問題が米国住宅市場、ひいては米国経済全体に影を落としている状況の下では、住宅着工件数、建設許可件数、新築住宅販売件数、中古住宅販売件数のみならず、その4指標と比べて注目度は高くないといわれている建設支出、中古住宅販売保留も、米国住宅市場の現状を知る手がかりとして非常に注目され、その結果によってはドル円相場にも大きな影響を与える可能性があることを押さえておくと便利かと存じます。
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