米雇用統計
2018年1月5日の結果と解説

米雇用統計予想と結果

米雇用統計発表時の相場

米労働省が1月5日に発表した12月雇用統計の主な結果は、非農業部門雇用者数14.8万人増、失業率4.1%、平均時給26.63ドル(前月比0.3%増、前年比2.5%増)という内容であった。

12月の非農業部門雇用者数は前月比14.8万人増と市場予想の19.0万人増を下回った。小売業の減少などによって前月の25.2万人増から減速した。もっとも、よりトレンドに近いとされる3カ月平均は20.4万人増となり、2017年の最高水準を記録。夏場のハリケーン襲来などで一時鈍化した雇用の増加基調は、第4四半期に入り再び勢いを強めたと見られる。

12月の失業率は、4.1%となり市場予想と一致。2000年12月以来の低水準を3カ月続けて維持した。米連邦準備制度理事会(FRB)が完全雇用とみなす水準をすでに下回っている。ただ、労働参加率が62.7%と低水準にとどまった(労働人口が増えていない)点や、不完全雇用率(フルタイムを希望しながらパートタイムで働く労働者を含めた広義の失業率)が8.1%と2カ月連続で上昇した点はやや気がかりだ。

12月の平均時給は26.63ドルで、前月の26.54ドル(26.55ドルから下方修正)から0.3%増加。前年比では2.5%増加しており、伸び率はいずれも予想どおりだった。ただし、前月分の下方修正を考慮に入れるとやや物足りない数字と言わざるを得ないだろう。少なくとも、市場にインフレ加速を意識させる内容ではなかった。

米12月雇用統計は、FRBの利上げペースに対する市場の見通しに、ほとんど影響を及ぼさなかった。米国の雇用情勢は改善が続いているが、賃金の伸びが緩やかである限り利上げも緩慢なペースでしか進まないという市場の見方に沿った雇用統計だったと言うべきかもしれない。いわば想定通りの雇用統計に、米ドルと米国債は控えめな反応しか示さなかったが、米国株は想定どおりの結果を好感して比較的大きく上昇した。なお、市場は今月末の連邦公開市場委員会(FOMC)については、追加利上げの可能性をほぼゼロと見ている一方、3月のFOMCでは追加利上げに動く可能性を7割前後織り込んでいる。イエレンFRB議長が2月に退任し、3月からパウエル議長体制となっても、緩やかなペースで利上げを行う方針は変わらないとの安心感が市場に広がっているようだ。

2018年1月5日の
米雇用統計セミナー録画を配信

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2018年1月5日の
米雇用統計発表前の解説動画

動画解説

米11月雇用統計は、非農業部門雇用者数22.8万人増と予想を上回ったが、平均時給は前月比+0.2%、前年比+2.5%と予想(+0.3%、+2.7%)を下回るなど、強弱入り混じる内容であった事から、売り買いが交錯。ただ、その後は米10年債利回りが一時2.36%付近まで下押す中でドル/円は弱含んだ。
2018年のはじめの重要経済指標となる米雇用統計は、1年間の為替相場の行く末を占うことになるのか。為替マーケットの語り部として永く市場をウォッチしてきた雨夜恒一郎氏が解説する。

米国 経済指標(失業率・非農業部門雇用者数)過去の推移

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