川口一晃 基礎から学ぶテクニカル教室

「13.ピボット」

(1)ピボット

初めてピボットに出会ったのは1990年頃でした。
当時はようやく日本に日経平均株価やTOPIXといった株価指数の先物が導入され、その売買も注目されていた頃です。そのせいか、先物市場でよく使われていたテクニカル分析であるという印象が強くあります。
このピボットは当日の高値・安値・終値の3つの値を使って、翌日の売買の目安となるサポートライン、つまり支持線、レジスタンスライン、つまり抵抗線を計算するものです。
明日の値段を予想するのには今日の動き、中でも高値・安値・終値の3つの値が一番参考になるであろうという発想から成り立っています。 明日の値動きを予想するのに10日前の値動きと今日の値動きのどちらかが参考になるかといえば、「今日」ですよね。

<作成方法>

ピボットは4つの線を使います。
計算方法は以下の通りです。

まず、ピボットを求めます。

ピボット計算

ピボット計算

日経平均株価

 

日経平均株価出所:カブドットコム証券

 

ソフトバンク

 

ソフトバンク
出所:カブドットコム証券

 

このピボットはエクセル等を使うことによって自分でも簡単に作れます。

米ドル円米ドル円

<売買のポイント>

基本的にはここで計算したサポートラインに価格がとどいた時にはまさしく支持されていると見なし取り敢えず“買い”、レジスタンスラインにとどいた時にはまさしく抵抗されると見なし取り敢えず“売る”のです。
要するに、当日の株価の動きが計算されたサポートライン1に“接する”ないし限りなく“近づく”という段階で“買い”を行ない、思惑通りサポートされて上昇し、今度はレジスタンスラインに1“接する”ないしは“近づいた”のであれば、そこで売るわけである(こんなに1日でうまくいく日は少ないが…)。
また、サポートライン1で買っていたのが、更に下に抜けたりした場合にはサポートライン2まで我慢して、サポートライン2近辺で買い増しをしたり、さもなくばサポートライン1を切った段階で取りあえず買っていたもの売り、手仕舞うといった行動もとれるわけです。
この点は自分でその銘柄に合ったピボット戦略を考えていただくことになります。

豪ドル円豪ドル円

売る場合は“買い”パターンの逆を考えればいいのです。
つまり、レジスタンスライン1で売って、サポートラインで買い戻すというパターンです。
各ライン(サポート、レジスタンス)に2種類あるのは第一防波堤、第二防波堤のイメージで考えてくださるとわかりやすいと思います。
以上、見てきましたように、このピボットは1日の値動き中で売買を考えますので、非常に短期的なトレード用ということになります。 “売り”から入ることも考えると、90年代先物市場のディーラーの中でよく使われたのも納得できます。


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