川口一晃 基礎から学ぶテクニカル教室

「5.エンベロ-プ」

(1)エンベロ-プ

為替の価格や株価というものは倒産などの特別な事情がない限り、永遠に上がり続けるないしは下がり続けるということはまずありえません。

どんな銘柄、どんな商品でもその値動きを表すチャートを見ると一目瞭然ですが、上がり続けるなどの一方通行になっているものはないはずです。つまり、価格は上がったり下がったりを繰り返すのです。

そして、そうした動き(上がったり下がったり)を繰り返すが故に価格はどこかで移動平均線と接することになります。何故なら、価格が上昇していてもいずれ上昇が止まり、下落してくるか、高値で揉み合う。また下落してきてもいずれ下落が止まり、上昇したり、下値で揉み合うことになります。そうした動きがある以上、価格のすぐ後ろを追いかけてくる移動平均線が追いついてくるからです。

価格

さて、価格が上昇し続けたり、下落しつづけたりすると市場でよく話題になる話があります。「移動平均線から何パーセント離れているのか?」、「移動平均線から何パーセント離れると逆の動きになるのか?」という話題です(ここで使われる移動平均線は比較的長期のものが多いようですが)。

つまり前述したようにどんなに価格と移動平均線が離れていても、それら二つはいずれどこかで接します。一体、価格と移動平均線がどれくらい離れたら価格の動きが止まり、反転し始めるのであろうか、ということです。そして、過去の経験則に基づいて観察した場合、価格が移動平均線から一定の割合(乖離率)離れたら、反転の動きになるというものが認められたりするのです。

そこで、移動平均線からの乖離率を利用したのがエンベロープなのです。 エンベロープというのはこの移動平均線より任意の乖離率でもって、上下に離して線を記入したものです。

エンベロープ
上図が株価、移動平均線とエンベロープを表したものです。

乖離率は「任意」で言いましたが、どれ位の数値にすればよいのかは使用する移動平均線によっても違ってきますし、銘柄によっても全く違ってきます。
日足であれば5日、10日、20日、75日、100日、200日を、週足であれば6週、13週、26週といった移動平均線を使用して、3%、5%、10%などの乖離率をもって線を引いてみるといいと考えています。

米ドル円とエンベロープ(2006年9月29日現在)

米ドル円

 

上図を見てください。これは米ドル円の日足のチャートに25日の移動平均線を記入し、その移動平均線から3%乖離させたエンベロップを加えたものです。概ね、上下3%の線の間に収まっているのが見て取れるかと思います。

 

ということは、これからも米ドル円と移動平均線の関係が同じように続くとするのであればドル円がこの上下の線に近づいたときにはそこからの移動平均線に戻る動きになるのかもしれない、という予測を立てることができるのです(もちろん、そのまま線を突き破る時もあります)。この考え方は先に紹介しました抵抗線、支持線の考え方と同じです。

 

尚、このエンベロープを価格が超えたときはどのように考えたらいいのでしょうか。
一つはいずれエンベロープの地点まで価格は戻ってくるという考え方です。
もう一つは、超えた地点でしばらく揉み合う可能性があるという考え方です。これは超えた地点で揉み合うことによって、移動平均線が追いついてくるということになります。
もちろん、相場ですから材料によっては大きく乖離してしまうことはあり得ます。

 

ポンド円(日足)のエンベロープ 06年9月29日現在

英ポンド円

上図は25日移動平均線に対して上下2%乖離させたエンベロープを書いています。

「4.ダマシ」

「6.MACD」



●当社提供のレポート類について
本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。

外貨ネクストはこちら

米雇用統計特別企画

業界最狭水準スプレッド

魅惑の通貨ペア、トルコリラ円

スワップポイント一覧

  Bid SP Ask
ドル円
ドル円
ユーロ円
ユーロ円
豪ドル円
豪ドル円
ユーロドル
ユーロドル

全ての通貨ペア