川口一晃 基礎から学ぶテクニカル教室

「3.トレンド」

(1)トレンドとは

筆者が学生の頃音楽を聞くのに“ウォークマン”という大変便利な道具がありました。屋外にいても好きな時に好きな音楽を聴くことが出来るのです。当時は“すぐれもの”と驚いていたのですが、今ではMDというもっとコンパクトになり音質もよいものが主流となっています。自分の家にあるカセット・ウォークマン、CDウォークマン、MDウォークマンを並べてみると、世の中には流行、トレンドというものがあるのだなと改めて感じるわけです。
つまり、水が高い所から低い所へ流れるようにお金にも相場にも「流れ」、「トレンド」というものがあり、その流れに逆らってはいい成果を得ることが出来ないのです。
よって、株式の売買を行うときには上昇トレンドにこれから乗るのであろう株式ないしは乗っている株式を購入し、下落トレンドに入りそうなないしは入ったときに売却すればきっとどんなに幸せだろうと考えるようになるのです。こういった点からトレンドを理解しよう、つかもうという動きが出てくるのは自然ですよね。以下ではそのトレンドの勉強をしていきましょう。

(2)移動平均

株価のトレンドをつかむのに、株式相場の世界では古くから移動平均が使われてきました。移動平均はトレンドを掴むのには大変便利なのです。

例えば、“5日移動平均”と云えば5日間の終値を足して5で割ればいいのです

移動平均

表1株価が表1のように推移したとしましょう。

この場合、4日目までは順調に株価は上がっていますが、5日目、6日目と下落しています。 心理的には「上昇も終わったのかな」と思ってしまいます。また9日目の下落になると「そろそろ売ったほうがいいのでは」ということを考えたくなる局面です。こうした時に役に立つのが移動平均です。表1の“5日平均”を見てみると、下落のあった6日目、9日目でもしっかり上昇しているのが見て取れます。 つまり、日々の株価の動きだけを見ているとたとえ1日、2日のイレギュラーな値動きがあっても、平均をとることによって大きな流れの中でイレギュラーな動きはかき消されてトレンドを示すことになるのです。


図3−1

図3−2をご覧ください。ここでは13日移動平均と26日移動平均の2つの移動平均を用いて記入しています。日々の株価の上げ下げがトレンドと違っていたとしても移動平均線自体に大きな影響はなくトレンドを指し示していることが理解できるかと思います。

図3−2

また、移動平均を計算する日数が10日平均、20日平均、はたまた100日平均というように増えれば増えるほどトレンドを示す線の動きは緩やかになっていきます。

次に、何日の移動平均線を使えばいいかという問題があります。
最近では5、10、20日といった数が使われています。これは1週間の営業日が5日間あるところに由来しているのです。10日は2週間、20日は1ヶ月を表わすわけです。
実は、昔、証券会社が土曜日も営業している頃(1989年まで)は6日、13日、26日といった数字が使われていました。6日は1週間、13日は約2週間、26日は1ヶ月なのですが、この数字は便利なもので、前章で紹介した週足を用いた場合に6週は1月半、13週は3ヶ月、26週は半年を表わしており、“日”にしても“週”にしても切れのよい期間を表してくれたのです。今でも6日、13日、26日を使っている人は多いと思います。

(3)ゴールデンクロスとデッドクロス

前項で紹介した移動平均線を用いて売買シグナルを出す方法があります。それがゴールデンクロス買いのデッドクロス売りといわれるものです。これは短期の移動平均線と長期の移動平均線の2本を使用します。
“ゴールデンクロス買い”というのは短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上へ突き抜けることを云い、これによってトレンドが上昇になったと判断し、買い付けるのにはいいタイミングだとされています。
“デッドクロス”は逆に短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下へ突き抜けることを云い、トレンドは下降に入ったと判断し、売るのにいいタイミングであるとされています。

ゴールデンクロスとデッドクロス

ここで、もう少し詳しくみていきましょう。
まずは株価の動きと移動平均線の動きからみていきます。株価自体の動きというものは日足であれば日々上げ、下げを繰り返しながらも上昇トレンドないしは下降トレンドに乗っているわけです。日々の上げ下げがある分その動きを線で示すとジグザグになります。
この動きに近い形で追随するのが短期の移動平均線です。日々のジグザグも多少なだらかになって上昇ないしは下降トレンドを示してくれるわけです。
長期の移動平均線は(もちろん、より多くの期間を計算するので)よりゆったりとした形で動きます。つまり、ゆっくりと本来の株価の動きを追いかけるわけです。
ゴールデンクロスを例にとって考えます。株価が底を打って出直る時、株価はグラフ上一番下に位置しています。その上にいるのが株価の後を追っかけてくる短期の移動平均線であり、一番上にはゆっくりと追いかけてくる長期の移動平均線が位置しています。
もし、本格的に出直るのであれば、株価自体が上にいる短期の移動平均線、長期の移動平均線を下から上へと追い越していきます。ここまで株価が上に出てこれないと“上昇”とは言えません。その次に、そこまで株価が上昇するのであれば、短期の移動平均線が上昇し始め、長期の移動平均線を越えていくわけです。

ゴールデンクロス図

まとめると、 株価が下がってきて底を打ち、上昇し始めます。その株価に追随する形で短期の移動平均線も出直ります。長期の移動平均線はというと緩やかながらゆっくり下がってくる、ないしは横這いになっています。出直った株価と短期の移動平均線は上昇し始め、長期の移動平均線とクロスをします。ここから上昇トレンドになると判断するのです。これがゴールデンクロスです。

デッドクロスはゴールデンクロスと逆になります。株価が天井を打ってから下がり始め、株価に追随する短期の移動平均線が長期の移動平均線とクロスするわけです。ここから株価が下がる下降トレンドにはいると判断します。

デッドクロス

下図は実際のゴールデンクロス、デッドクロスの例です。

日経平均

米ドル円

「2.パターン」

「4.ダマシ」



●当社提供のレポート類について
本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。

外貨ネクストはこちら

のりかえ&おかえりキャッシュバックキャンペーン

口座開設キャッシュバックキャンペーン

高金利通貨キャッシュバックキャンペーン

業界最狭水準スプレッド

魅惑の通貨ペア、トルコリラ円

スワップポイント一覧

  Bid SP Ask
ドル円
ドル円
ユーロ円
ユーロ円
豪ドル円
豪ドル円
ユーロドル
ユーロドル

全ての通貨ペア