ご挨拶
 為替相場予想としてファンダメンタルズ分析とテクニカル分析があげられています。様々な分析手法が多々あることは相場予想の難しさを物語っています。ゴルフのドライバーが苦手な人ほど多くのクラブを持っているかのごとくです。

 ここでは ID為替というある種の需給分析を取り上げます。例えば毎年の2月15日と2月20日ではID分析では前者が外貨売り、後者が外貨買いです。その時々の世界経済の情勢とは関係なく東京市場の開始前の基本需給はそうなっています。これは 2月15日は米国債券を始め世界の債券の利払いがあり外貨売円買いが集中します。2月20日は年度末に近いゴトビなので決済とくに支払いが集中し外貨買い円売りが目立ちます。日々の時間帯によっても日本人の外貨取引にはある種のパターンがあります。曜日、月によっても売買の特徴があります。(輸出業者の4月と2月の違い、輸入業者の行動パターンなど。)これは日本の商取引の慣習、日本人のマインド、貿易の円建て比率、円が基軸通貨でないことによるものです。 

東京市場がニューヨーク市場に比べ動かない理由は日本人が主にサラリーマンディーラーであるからではありません。需給によるものです。また「リパトリは円買い」は正しいか、年度末の特殊要因(引当金、利益回金など)も分析します。

 この手法は景気動向、テクニカルとは異なりますが、そのどちらかと方向性が一致したときは流れを加速します。いわば今日の試合前の相手は誰か(阪神か巨人か、ヤンキースかベアーズかを知ること)、相撲で言えば右四つか左四つか、マージャンで言えばハイパイを見るようなことです。ID為替にとっての相場開始前の需給データのチェックです。効率的な勝負にしたく考えた次第です。

野球のイチローのような天才ディーラーがいるかもしれません。しかし天才でなくても心がけである程度カバーできるデータに基づき分析します。その日の相場を始める前の仕入れのようなものです。下手な私でも何とかやってきた手法です。日本は黒字国なのに何故、午前10時の仲値決定時にドルは上がるのかなども説明します。天分などの能力では負けても心がけで基礎を把握することを怠らなければ試合に出て(市場に参加して)かなりの勝率は稼げるはずです。

 プライスがなくても相場をつくる18年のマーケットメーカーとしての経験とデータ分析でいわゆる インポートデータ為替、「ID為替」を語っていくつもりです。