マット今井『トレーディングのつぼ』コラム

第325回 ”オーストラリアの利上げはいつあるのか?” (2011/5/17)

今週は、オーストラリアの金融政策について考えてみたいと思います。オーストラリアは2009年10月から2010年11月の1年余りで7回の利上げを実施してきました。そして、現在の政策金利は4.75%となっています。RBA(オーストラリア準備銀行)は今月3日に行われた金融政策決定会合で政策金利を現行の4.75%で据え置きました。これで昨年の11月2日に利上げを実施して以来、半年ほど金利を据え置いてきています。しかし、今回の会合では将来への利上げを匂わすような表現がでてきました。

3日の会合の議事録を見てみますと、次のような文章がでています。
「異なる業界の間に存在する大きな相違が政策を決定する上で問題となっているが、経済全体の必要性を踏まえて金融政策を決定しなくてはならないと認識している」
「現在のやや引き締め気味の金融姿勢が引き続き適切と判断した」
これは、今のところ金利は据え置いている理由などを示しています。ただ、この中で「経済全体の必要性を踏まえて」という表現がでていますが、これが次の文章に繋がっていきます。それは以下の文章です。
「経済情勢が引き続き予想通りに展開する場合、インフレ率が中期目標に沿った水準にとどまるなら、ある時点で利上げが必要となる公算が高い」

つまり、今の経済状態はある程度しっかりはしている。その中で、インフレ率が目標としている水準の上限に達していればどこかで利上げをしなければいけないということを表現しているわけです。

ではインフレ率はどうなっているかを見てみましょう。先進国の多くは、消費者物価指数を毎月公表していますが、オーストラリアの場合、四半期毎に消費者物価指数を発表していますので、それをここで紹介します。

09年3月2.5%、09年6月1.5%、09年9月1.3%、09年12月2.1%、10年3月2.9%、10年6月3.1%、10年9月2.8%、10年12月2.7%、11年3月3.3% オーストラリアの場合、インフレターゲット制を採用していますが、インフレ率の目標値は2-3%としています。直近の11年3月のインフレ率はこの上限を超えていることになります。その前の2四半期は3%以内に収まっていましたが、今回はそれを超えている状態となっています。これがRBAに利上げの可能性を考えさせる直接の原因となっています。さて、問題は「ある時点で利上げする必要」というこのある時点がいつかということになりますが、こういう表現が入ってくると一般的には2−3ヶ月の間には利上げが実施されるという可能性がでてきたと考えてよいのではないかと思います。アメリカの利上げも遠のき、ユーロもしばらく利上げがないとすると、豪ドルはやはり中長期的には有望な投資対象通貨(買い通貨)ということになってくるのではないでしょうか。

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