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マット今井『トレーディングのつぼ』バックナンバー
第122回 “オセアニア経済” (2007/02/27)
先日、私が懇意させていただいている或る大手企業のオーナー社長様が、今後の商売や投資先の調査のために、オーストラリア・ニュージーランドに視察に行ってこられました。全体的な感想をお聞きしたところ「いや、どちらの国も景気はいいな。まだこれから強そうだぞ」というのが第1声でした。
その後でとても興味深いお話をされています。特に示唆的な話しだと思ったのは、ニュージーランドへ行くと想像していた以上に不動産の値段が上昇しているということ、それと空港にしろ、街にしろ、やたらと中国語と韓国語が氾濫しているという2点でした。
ここからは私の推論になります。昨年から、私の頭の中でのテーマの1つに、オーストラリアやニュージーランドなどオセアニアの経済が一体いつまで持つかということがありました。 昨年の年初、多くの専門家は2006年の間に両国の景気が低下傾向に入り、利下げサイクルに入っていくであろうと予想していました。しかし、成長率は低いものの2006年も景気の腰折れとまではいかず、ニュージーランドは金利が7.25%で1年間据置き、オーストラリアに至っては、途中から利上げサイクルに入り結局3回の利上げで金利を6.25%にまで上げてきています。 実は先ほどの社長の話の中に、こうしたオセアニア地域の景気が落ちない原因の1つが潜んでいるのではないかということが考えられます。 ご存知の通り、オーストラリアは鉄鉱石や石炭・石油などが多く産出される資源国です。この国ではこうした資源の輸出が国内経済を大きく支えています。一方のニュージーランドは農業国、こちらは羊・牛・穀物類などが、経済全体の中で大きなウエイトを占めています。
また、この2つの国の貿易の相手としては米国も大きなシェアを占めますが、何といっても、中国、韓国、日本などアジア諸国との取引が大きいのは言うまでもありません。さて、ご存知のとおり今中国が年率10%を超えるスピードで景気が拡大していっています。中国は日本と違って企業のエネルギー効率は非常に悪いため、こういう国の産業が拡大するとエネルギー資源の需要が高まり、資源国は恩恵を受けます。また、建設ラッシュ、自動車などの普及により、鉄鉱石を中心とした鉱物の需要も増大し、これも資源国にはメリットとなります。また、人口13億人もいる中国人の生活レベルや、食に対する関心が高まってくると、農産物消費が莫大に増加する可能性も考えられなくはありません。
今、こうしたビジネスチャンスを求めて、東アジア諸国がオセアニアに大挙してきているために、中国語や韓国語が多くなっているのではないかと考えられます。(もちろん移民の増加という原因もあるのでしょうが、そうした移民の人達の中でも母国との貿易に携わっている人は沢山いるでしょう)また、こうした東アジアからの進出は人だけではなく、投資という面でも多く起きている可能性があります。それが不動産価格を押し上げている要因の1つとなっていると考えても全く違和感はありません。
詳しいデータを調べた訳ではないので、あくまでも私の感覚ですが、もしこうしたことが実際に起きているのだとすれば、中国などの成長が続く限り、オセアニア諸国の景気も、なかなか減速しないということも考えられるではないでしょうか?
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