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■ クロス円一段高、「ユーフォリア」続く 12月20日 15時5分

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20日の東京外国為替市場ではドル以外の通貨の対円相場(クロス円相場)の上昇が止まらない。ユーロは1ユーロ=156円台前半と導入来高値を更新したほか、英ポンドは1ポンド=233円台前半と1998年9月以来のポンド高水準となった。マネーの金利志向が拡大する中、記録的水準にもかかわらず相場の達成感が生じない「ユーフォリア」(陶酔的な楽観気分)も継続している。
「クロス円の買い」の引き金となったのは日本の金融政策。日銀の福井俊彦総裁が19日の記者会見で「物価と消費は弱い」などと述べたことで2007年1月の追加利上げ観測も揺らいだ。「1月利上げへの懐疑論はますます強まっていく」(バークレイズ銀行東京支店)との声もある。円キャリー取引(低金利の円を売って外貨建て資産を積み増す取引)の好機をうかがっていた投機マネーはさっそく円売りを進めた。
これに運用対象の側の好材料が加わった。ユーロ圏ではドイツのIfo経済研究所が19日発表した12月の独企業景況感指数(季節調整済み)が108.7と、1990年10月の東西ドイツ統一後の統計開始以来、最高水準となった。1月に日本の消費税に当たる付加価値税(VAT)の導入を目前にしているにもかかわらず景況感が悪化しなかったことで、ユーロ圏経済の力強さとユーロの先高が改めて意識された。
高金利国通貨の筆頭であるニュージーランド(NZ)ドルも財政面での懸念が若干和らいだ。NZ政府は19日、2011年までの財政赤字見通しを下方修正。2011年までの累積赤字予想は38億NZドルと従来の74億NZドルの約半分になった。20日朝に発表になった7―9月期のNZ経常収支は45億NZドル台の赤字と市場予想平均の50億NZドル台よりも赤字幅が縮まった。構造問題の根本解決には程遠いものの、円売り・外貨買い機運が高まっている状況下では格好のNZドル買い材料になる。
しかも、国内の個人投資家の売買基準は「現在の水準に対してこれだけ安くなったら買う、高くなったら売る」といった感覚的、相対的なものであることが少なくない。普段、チャート分析を重視しているある投資ファンドのマネジャーは「何も考えずに円売りの流れに乗る方が得策ではないか」と苦笑していた。(GI 今 晶)

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