■ 円、じり安で120円台接近
11日 7時26分
11日の外国為替市場でアジア・オセアニアの取引時間帯での円相場は年初来の安値圏で軟調に推移しそうだ。昨年12月中旬以来の円安水準となる1j=120円台への下落をうかがう場面もあろう。米労働省が前週末6日、過去の雇用者数の数値を大幅に上方修正したことなどを受け、米景気の先行きに対する慎重見通しが後退。米国と日欧との金利格差が引き続き残っていることもあって「ドル高」の様相が強まった。
前日10日のニューヨーク市場で円相場の終値(17時時時点の水準)は1j=119円70銭前後と、同日の日本の夕刻17時時点(119円19―21銭)よりも51銭程度の円安・ドル高水準だった。一時は119円77銭と年初来安値を更新し、昨年12月14日以来の円安水準を付けた。6日の欧米市場で、チャート上の重要な下値支持線とされた118円台半ばをあっさり下回ったことで、コンピューター分析を駆使する投機筋などが円売り・ドル買いの戦線を拡大。米金利先安観が緩和したことを追い風に9―10日も投機的なドル買いが続いた。
北朝鮮の核実験問題を材料にした円売りには一服感もあるが、今後の情勢が不透明なだけに円の戻りも鈍い。欧米ヘッジファンドや商品投資顧問(CTA)は巨額の円の売り持ち高を抱えながらも円売りの手を緩めていない。金利差重視の国内勢からの円売りも健在だ。
次の節目の1j=120円ちょうど近辺では米景気テーマのドル買いと国内輸出企業などからの円買い・ドル売りとの攻防が焦点。ただ国内勢に限れば、これまでの円安進行で円の手当てがかなり進んでいる。このため、円買いを急ぐ雰囲気はない。118―119円台に比べると円売りへの抵抗力は弱そうだ。
米連邦準備理事会(FRB)は9月20日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表する。FRBが米景気減速をどの程度深刻に認識しているかがポイント。しかし、ドル買い材料への感応度が高まっている現状では材料視されにくいかもしれない。
もっとも現在のドル買いは、ここ1―2カ月で高まった米経済への悲観ムードを修正する動き。楽観論が広がったわけではない。「金利志向」のマネーの中には短期スタンスの国内の個人投資家や海外投機筋が多く含まれる。中長期的な相場の基調を判断するのは依然として難しい。(GI 今 晶)
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