竹中平蔵こどもプロジェクト
「経済の勉強には絶対的な正解がない。だから経済は面白い」
子どもたちにお金の大切さや経済の重要性について知ってもらうことを目的に、元総務大臣で慶應義塾大学教授の竹中平蔵氏と当社「外為どっとコム」は2008年1月10日、東京・多摩にある大妻多摩中学校(安川瑛子校長)を訪問し、1年2組の生徒42人に特別授業を行ないました。
これは、日頃から竹中氏がその必要性を説いていた「経済学の社会教育」を実践するため、当社「外為どっとコム」のサポートにより発足した『竹中平蔵こどもプロジェクト』の活動の一環として実施されたもので、昨年7月に沖縄県名護市の名護小学校にて行なわれた特別授業に続き、2回目の開催となります。
今回の特別授業で竹中氏は、自身が経済学者を目指した理由や、海外での体験などを紹介しながら、経済の重要性を語るとともに、身の回りには経済を学ぶための材料がたくさんあることや、経済には絶対的な正解がなく、自分の考えを明らかにして議論することの大切さを生徒たちに説きました。 授業を終えた生徒からは、「経済について興味を持つことができた」と多くの意見が寄せられました。
- ・『経済』は、大人にしか関わっていないんだと勘違いをしていました。
- ・よく周りを見渡すと確かにあちこちに『経済』がいっぱいあるんですね。
- ・暮らしのひとつひとつが『経済』だとおもうと難しいよりおもしろいなぁと思った。
- ・こんなに「モノ」に対する価値観が変わる機会はめったにないと思います。
- ・『経済』が良いか悪いかで教育や平和が維持できるかどうかがかかっていると知って驚いた。
- ・「作家」を目指していますが、それには全てに関わる『経済』も知っていても無駄にならないし、知っておいたほうがいいと思った。
- ・日本は豊かになり過ぎて、逆に感謝する気持ちなどをどんどん忘れていると思いました。
経済に絶対的な正解はない
竹中氏は、生徒たちに経済を考える上で重要な3点を伝えました。
「みんなは学校に通うのが当たり前だとおもっているかもしれないが、世界では当たり前ではない。当たり前でないことを当たり前にしてくれるからこそ経済は大事なのだ」と子供たちにその重要性を説いて、さらに「みなさんが朝起きて、トーストでパンを焼く瞬間にも、実は経済と関わりがある。トースターは火力発電所で作られた電気でパンを焼いている。燃料の原油はものすごく価格が上昇している。外国から輸入すれば為替レートの影響もある。つまり、『経済のない一日はない』と、いつでも、どこでも経済を勉強するための題材があるということ」と述べ、経済に興味を持ち、考える挑戦をしてほしいと呼びかけました。
また、竹中氏が「少子化で子どもたちの人数が減るなか、あなたが校長先生ならどうやって学校を経営しますか」という問題を子どもたちに出すと、ひとりの生徒からは、「授業料を安くし、生徒数を増やすことで、収入を維持する」という意見が出る一方で、「授業料を安くしたうえに、生徒も集まらなければ、さらに収入は減るので、経営が難しくなるのではないか」という意見が別の生徒から出されるなど、活発な議論が繰り広げられました。 これを受けて竹中氏は、「一番重要なことは二人とも正解だということ。経済の問題には絶対的な正解はない」と解説し、「学校で習う受験勉強には必ず正解があるが、経済の勉強には正解がない。だから考えることが大事なのだ」と訴えました。
そして最後に竹中氏は、ハーバード大学に留学していたころに観戦したボストンマラソンで瀬古利彦選手が優勝したことを例に挙げ、沿道で観戦していた人々が瀬古選手に「You can do it.」(君ならできる)と叫んで励ましたこと、またスラム街出身で、世界ヘビー級チャンピオンにまで登りつめたプロボクサーのジョー・フレイザー選手の好きな言葉「Yes I can.」(私はできる)を紹介し、「みなさんは、こうした言葉でお互いに励ましあい、応えあいながら、大切な時間を有意義に過ごしてほしい」と生徒たちに語りかけ、特別授業を締めくくりました。
※当日の授業の様子は、『毎日小学生新聞』をはじめ、数多くのメディアにて紹介されました。
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