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【見通し】週間為替展望(ポンド/加ドル)ポンド、交渉と政治不安で重い

◆ポンド、離脱交渉の不透明感が上値を圧迫するか
◆ポンド、英国内の政治情勢に引き続き注意
◆加ドル、NAFTA再交渉の第5回会合の結果に注目
(国際金融情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円 146.00-153.00円
加ドル円 87.00-91.00円

11月20日週の展望
 ポンドは引き続き上値の重い動きか。10月の英消費者物価指数(CPI)は前年比+3.0%と、5年半ぶりの高い水準となった9月から横ばい。+3.1%へ加速するとの市場予想には届かなかった。今月に10年ぶりの利上げを実施したイングランド銀行(BOE)は、インフレ率が10月に+3.2%とピークに達し、その後の3年間は目標の+2%をやや上回る水準まで緩やかに低下するとの見通しを示した。また、9月ILO失業率(3カ月)は4.3%と市場予想や前月と変わらず、同週平均賃金(除賞与)は+2.2%と前月の+2.1%からやや上昇し、市場予想と一致した。原油価格が上昇し、ポンド安に伴いインフレが再び加速することもあり得るが、経済成長が鈍化する中で利上げに踏み切ったBOEの決定を疑問視する見方が強まることも考えられる。賃金の低迷が個人消費の落ち込みに拍車をかけることも懸念される。
 欧州連合(EU)離脱をめぐる第6回会合でも離脱清算金をめぐる見解の相違は埋まらず、交渉は引き続き難航している。EUは12月半ばの首脳会議で自由貿易や移行期間の協議に入るかどうかを判断する方針で、年内の貿易協議入りを決断するには英国が今月中に明確な方針を示す必要があると強調した。バルニエ英EU離脱・欧州委員会首席交渉官は12月EU首脳会議の機会を逃がすと、来年2-3月以降まで決定を持ち越すと英国に圧力をかけた。英国内ではメイ首相の政権運営への懸念が高まっている。最大野党である労働党のコービン党首は「メイ氏が首相の座にいても指導力がないということがあらゆる角度から示唆されている」と非難し、与党議員40人がメイ首相に対する不信任を表明する書簡の署名に同意したと報じられるなど、閣僚のスキャンダルや進展が見えない離脱交渉などで、メイ政権に対する逆風が強まっている。14-15日にかけて英議会で離脱法案の審議が行われたが、法案修正の試みは全て否決された。厳密な離脱日時をいつに設定するか、また離脱日時を設定すべきかどうかといった問題は12月に議論
が行われる予定で、メイ首相の指導力が試される。
 加ドルの買い戻しも一巡し、再び上値の重い動きとなるか。最近の加経済指標はまだら模様で、消費者物価指数の伸びは引き続き弱く、カナダ中銀(BOC)の慎重姿勢が維持されそうだ。ただ、年内追加利上げ思惑は大きく後退しているが、住宅市場の過熱感が残されており、今後の指標次第では追加利上げ期待が再燃する可能性がある。
来週は9月の小売売上高・卸売売上高の発表が予定されているほか、BOCも注目している北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の第5回会合が15日から21日にかけて行われる。カナダの当局者はトランプ米大統領が協定からの離脱に向けて動く可能性があるとの懸念を強めている。

11月13日週の回顧
 相場全体に方向感につながりそうな新規材料が乏しい中、動意は限定的。ポンドは予想比上振れの英小売売上高などが支えとなるも、ポンドドルは1.32ドル前半、ポンド円は150円大台を前に伸び悩んだ。また、ドル/加ドルは1.27加ドル台、加ドル円は89円前後で小幅の上下にとどまった。(了)

(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

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【見通し】週間為替展望(豪ドル/ZAR)南ア、格付け会社の発表に注目

◆豪ドルはレンジ相場か、雇用改善も賃金が上がらない状況
◆ZARはジンバブエのクーデターや財政問題で上値が重い
◆SARB政策決定会合・格付け会社の格付け発表に注目が集まる
(国際金融情報部・松井 隆)

予想レンジ
豪ドル円 83.80-88.10円
南ア・ランド円 7.55-8.20円

11月20日週の展望
 豪ドル円はレンジ相場になるか。11月7日に行われた豪準備銀行(RBA)の金融政策決定理事会の議事録以外には、主だった経済指標の発表の予定が無い。中国からも主だった経済指標の発表が無いことから、豪ドルは他国の動きや商品相場の動きに追随した相場展開になるだろう。
 豪ドルの上値を抑えるのが、15日に発表された7-9月期の賃金指数だ。デベルRBA副総裁が講演で賃金の上昇が低い水準にとどまる可能性を示唆していたが、今回の発表は副総裁の発言どおりになったかたちだ。雇用が改善しているのは明るいニュースであるが、住宅ローン問題を抱えている豪州にとって、雇用は好調でも賃金が上がらない米国や日本よりも深刻な問題になっている。ランビー上院議員が英国(スコットランド)との二重国籍で辞任したが、政局不安も豪ドルの重しになるだろう。
 南ア・ランド(ZAR)円の上値は限定的か。南アにとって最も重要な一週間を迎えることになる。経済指標では、22日発表の消費者物価指数が注目される。翌日には南ア準備銀行(SARB)の政策決定会合が開かれ、24日には格付け大手ムーディーズ・インベスターズとスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が南アの格付けを発表する。格下げになった場合、ZARは大きく売られるだろう。据え置きの場合は利食いの買いが出るだろうが、両社のコメントにも気をつけたい。ただし、格付けを据え置いた場合でも、南アは経済的にも政治的にもポジティブな材料が無いため、利食いと金利差以外では買い材料を見つけるのは難しいだろう。格付け会社が財政を懸念している状況にもかかわらず、ズマ大統領が設けた高等教育専門委員会が、財政が逼迫している状況で大規模な予算を求めていることも、ZARの上値を抑える原因になりそうだ。隣国ジンバブエのクーデターが、今後亡命や難民に絡む問題に発展すると、短期的にはZARの売り圧力になる可能性がある。

11月13日週の回顧
 豪ドルは対ドル、対円ともに軟調に推移した。10月のNAB企業景況感指数は+21と調査開始以来の高水準となったことで豪ドルは一時底堅かったが、7-9月期の豪賃金指数が+0.5%と市場予想の+0.7%を下回り、前期値と変わらない結果になったことで、失望感から豪ドル売りになり、対ドルでは7月7日以来の水準まで下落した。雇用統計では10月の就業者数が+3700人と市場予想の+1万7500人を大きく下回ったものの、失業率は5.4%と予想の5.5%よりも改善し、まちまちな結果となったことで発表当初は反応薄だった。しかし9月の就業者数が+1万9800人から+2万6600人に上方修正され、正規雇用者数が前回の9300人よりも多い2万4300人になったことが分かると下げ幅を縮小させた。
 ZARは対円では一時、昨年11月後半以来となる水準まで下落した。高等教育の専門委員会が高等教育予算向けに国内総生産(GDP)の1%以上の予算を要求したことを背景に、財政がより逼迫する懸念が浮上し上値が重くなった。しかし、9月の小売売上高が+5.4%と市場予想の+4.5%を上回ったことに加え、週後半のポジション調整で週初よりもZAR高になる水準まで上昇した。(了)

(松井)

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【見通し】週間為替展望(ドル/ユーロ)地政学リスクと税制改革法案に注目

◆ドル円は伸び悩むか、中東と朝鮮半島の地政学リスクを警戒
◆日本の対米貿易黒字や米上院での税制改革法案の審議に注目
◆ユーロは、ECB理事会議事録とドイツの連立協議の行方に注目
(国際金融情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円 110.00-115.00円
ユーロドル 1.1400-1.1900ドル

11月20日週の展望
 ドル円は伸び悩むか。トランプ大統領はアジア歴訪中、日本、韓国、中国との首脳会談により、北朝鮮への対応策を協議した。17日に中国の習近平国家主席の特使が北朝鮮を訪問し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や核開発放棄を要請したようだ。もし、北朝鮮が習国家主席の最後通牒を無視して、太平洋上での水爆実験やICBMの発射を強行した場合、トランプ政権が軍事オプションを行使する可能性が高まる。
 米上院では、トランプ大統領が23日の感謝祭までの可決を望んでいる税制改革法案の審議状況が注目される。米下院では可決したものの、米上院は独自案を提案しており、審議が難航した場合、法人減税の段階的な導入や延期となった場合はドル売り材料、可決の可能性が高まった場合はドル買い材料となる。アジア歴訪を終えたトランプ大統領は、貿易不均衡是正を再確認しており、ドル円の上値は抑制される可能性がある。20日に発表される日本の10月の貿易収支では、対米貿易黒字が注目される。サウジアラビアではムハンマド皇太子による粛清が強行されており、対外的にはイランとの対決姿勢が強まりつつある。中東の地政学リスクは資産市場のリスク回避要因となる。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によるとサウジ政府による差し押さえ資産は8000億ドルに上っており、これらが売却されると相場の重しになりうる。
 ユーロドルは伸び悩む展開を予想する。欧州中央銀行(ECB)が資産購入プログラムを300億ユーロに減額して来年9月まで延長したが、償還分の100億ユーロを加えると、実際は400億ユーロ程度の資産購入が続くことになる。米連邦準備理事会(FRB)は10月からテーパリングを開始しており、米欧の金融政策の乖離がユーロ売り・ドル買い要因として続くことになる。来週は欧州中央銀行(ECB)理事会の議事録で、オープンエンドの可能性を探る展開も予想される。政治情勢では、スペインのカタルーニャ州議会選挙の12月21日までは予断を許さない状況が続く。さらに、メルケル独首相の連立協議が難航していることも、政治面でのユーロ売り圧力を強める要因となっている。ユーロ円は、スペインのカタルーニャ州独立問題、中東や朝鮮半島情勢を巡るリスク回避の円買いで伸び悩む展開か。

11月13日週の回顧
 ダウ平均や日経平均株価が11月決算のヘッジファンド勢による利益確定売りなどで弱含みに推移したことで、ドル円も113.91円から112.40円まで下落した。中東・極東の地政学リスクへの警戒感もリスク回避の円買い圧力を強めた。しかし、米下院で税制改革法案が可決されたことで下げ渋る展開となった。ユーロドルは、好調なドイツの7-9月期実質国内総生産(GDP)や低調な米10月小売売上高を受けて、1.1638ドルから1.1861ドルまで上昇した。しかしながら、メルケル独首相の連立協議が難航したことで上値は限定的だった。ユーロ円は、ユーロドルの上昇に連れ高となり、131.93円から133.89円まで上昇した。(了)

(松井)

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【発言】17日のこれまでの要人発言

ウイリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁
「米国がリセッションに入ったときは、マイナス金利も政策の道具として必要」
「今後数年でインフレは回復する」
「12月の利上げと、来年3回の利上げは完全に妥当だろう」
「今後数年でFRBは2.5%程度まで利上げするべきだ」

安倍首相
「大胆な税制、予算、規制改革を総動員して、賃上げを加速」
「新たな政策パッケージを来月策定して速やかに実行する」
「ミサイル防衛体制をはじめとする防衛力を強化する」
「デフレからの脱却を確実なものにする」

生保協会会長
「次期日銀総裁は市場と対話重視の方を望む」

メクラー・スイス国立銀行(SNB)理事
「スイスと他国の金利格差は今後一段拡大の可能性」

ドラギECB総裁
「インフレ、自律調整の段階にはまだ至らず」
「成長が自律的との兆しが増えている」
「ユーロ圏の景気拡大は順調」

茂木再生相
「年内に2兆円規模の新政策パッケージを策定」

ジョンソン英外務相
「離脱交渉、アイルランド国境問題を軽視しない」

ワイトマン独連銀総裁
「独成長は、恐らく独連銀の6月時点での予想より強い」
「緩和政策は必要だが、QE(量的緩和)の終了時期を明確にするべき」

デービス英EU(欧州連合)離脱担当相
「(離脱時清算金のEU要求額と英国提示額との差を解消する意思表示)数週間、回答を待っていただきたい」」

カプラン米ダラス連銀総裁
「10年債利回りは未来の成長に対する悲観を反映している」
「GDP比の米政府債務は歴史的な高水準」

中国人民銀行第3四半期金融政策報告
「穏健かつ中立的な金融政策を継続」
「人民元の安定を維持」
「政策金利、人民元の改革を継続」

メイ英首相
「ブレグジットの過程進展との認識でEU指導者達と合意」
「やるべきこと、まだたくさんある」

トゥスクEU大統領
「英・EU離脱交渉、デッドロックに陥ってはいない」
「メイ英首相との会談後、安心感が増した」
「英・EU双方の意思が見て取れた」
「12月の離脱交渉で次の段階へ進むチャンス依然ある」
「非常に注意を払っているが、楽観視している」

独Ifo研究所エコノミスト
「2017年の季調済GDP見通しを2.6%に修正」
※従来見通しは1.9%

(関口)

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【テクニカル】NZドル円テクニカル一覧=移動平均線は軒並み下向き

参考レート  76.32円  11/18 3:32

パラボリック  79.23円 (実勢レートが上回れば買い・下回れば売り示唆)

移動平均線・MA(各レベルで短期が長期を上回れば買い・下回れば売り示唆)
5日移動平均線    77.56円 (前営業日78.04円)
21日移動平均線   78.36円 (前営業日78.49円)
90日移動平均線   80.12円 (前営業日80.20円)
200日移動平均線  79.63円 (前営業日79.66円)

RSI[相体力指数・14日]
 26.64%  (売られすぎ目安30%・買われすぎ目安70%)

ボリンジャーバンド(買われすぎ・売られすぎ水準目安 周期20日)
2σシグマ[標準偏差]上限  79.68円
2σシグマ[標準偏差]下限  76.96円

MACD指数平滑移動平均・収束拡散指標
MACD[12、26]  -0.59  vs  -0.45  MACDシグナル [かい離幅 -0.15]
(MACDがシグナルを上回れば買い・下回れば売り示唆。かい離幅も反発・反落の目安)

注;テクニカル指標の解釈の説明は一般例のひとつで、同一の指標でも上記以外に様々な判断基準があります。

(関口)

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