月曜コラム「週刊 独り言」

投資か、投機か?

2008年11月17日 14:06
酒匂隆雄
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日々のブログでご案内した通り、ウチの“無敗のディーラー”が、また無敗の連勝記録を伸ばした。
彼女はFXを始めて、まだ負け知らずである。

ウチのヤツは円売りしかしない。
基本的に、レバレッジを使わずに、金利の低い円を売って、外貨(といっても、米ドルしか買わない。 理由は、“他の通貨はよく分かんないから。”だそうで、謙虚で宜しい。)を買う取引だけしかせず、まあ外貨預金をやっているようなものである。
実は、以前は銀行を使っていたが、手数料の話をしてやったら、直ぐに止めた。
そりゃあ、そうですよね。
預金金利が3%付いたって、往復2円の手数料(その頃は、2円÷110円=1.8%であった。)を払ってしまえば、3%−1.8%=1.2%しか付かない計算になる。
しかも中途解約が出来ず、円安になっても利喰いが出来ず、円高になっても損切りが出来ない。
実は、中途解約は出来ることは出来るが、違約金(ペナルティー)を取られる筈である。
テレビの生番組で塾長がその“理不尽さ”について、“これはぼったくりのようなものである。”と放言して、プロデューサーが青くなったが、これはまさに、正直ベースの本音であった。

以下は、日々のブログでもご紹介したので多少重複するが、ウチのヤツは、今回の円高局面で98円でドル・円を買った。
久し振りのFX市場へのご登場である。
本当は、106円くらいの時に買いたかったらしいが、塾長が“102円まで行くからそれまで待て。”と言ったら、渋々待った。
102円まで行った時に、“おい、102円を切ったら、92円に行くからまだ待て。”と言ったら、“そんなことは信じられない。”と聞く耳を持たない。
“お前の金だから、自由にすればいいが、本当にもっと下がるぜ。”と脅かしたら、またまた渋々納得した。
案の定、100円を切ったが、どうも一気呵成にドルが下げる気配が無い。
一旦調整があってもいいなと思って、“俺は、少しだけドルを買うけど、お前も買うか?”と聞くと、“嫌だ。92円まで待つ。”と言い張る。
“92円に行くとは思うが、それは分からない。98円で少しだけ買えばいいではないか?”と言うと、“少しだけは嫌だ。買うなら、買えるだけ買う。”と言う。
結構、気風(きっぷ)のいいディールをやりやがる。
で、一緒にドルを買った。
数日で102円を超えた。
“これは、上出来。でもこれは只の、相場の揺り戻しである。やはり、92円に行くと思うから、102.80で切れ。俺は切る。”と言ったら、“嫌だ。そんなチマチマした取引は嫌だ。切るとしたら、104.80でしか切らない。”と言い張る。
98円で買って、102.80で売って4円80銭利益を上げるのが、“チマチマした取引か”?
冗談言うな!
まあ。いいや。
他人のことはどうでもいい。
さは言っても、元は塾長が稼いだ資金、やはり気になるのは当然。

案の定(と言っても、所詮は結果論であるが)、103.04を頭に、直ぐに100円を割った。
“それ見たことか。”とは言わないが、“やはり、俺と一緒に利喰うべきだったな。”と思った。
その後、2度ばかり102円を越える局面があり、“いいか。 今度100円を切ると、92円に行くぞ。ここら辺で利喰え。”と言っても、全く聞く耳を持たない。

そして、一挙に91円割れ!
もうその頃は、相場の話は全くせず。
もしかしたら、そんなに円高になったことは今でも知らないかも知れない。
そして、その“馬鹿げた、行き過ぎた円高”が収まって100円台まで回復し、この戻しの円安も長続きしないと思って、“今度こそ切れ!”と言ってもまた全く言うことを聞かない。
“いいの。104.80まで行かなければ、預金のような形で持ち続けるんだから。”としらっとしている。
そのやり取りは“日々のブログ”でご披露したので、またまた重複するが、塾長が、“いいか。米ドルと円の金利差は縮小し、米ドルを持っていても、大して得にはならない。スワップ・ポイントだって、微々たるものだぜ。”と言ったら、“スワップ・ポイントって何?”
塾長は椅子から転げ落ちそうになったが、確かにウチのヤツはそんなことは知らない。
ただ、“持っていても、ナーーンニモならない円”を売って、高金利通貨を買おうとしただけであり、それがもう高金利通貨ではないことを知らなかっただけである。

“金利が付かないんだから、お前がやっていることは俺と同じ投機だよ。安く買って、高く売る。高く売って、安く買う。でも、これも立派な投資の一つだよ。”と言ったら、“アタシは投機はしたくない。では、この前買ったドルを売りたい。“と言って、やっと99円台で売る気になった。

投資はしたいけど、投機は嫌か?

何が投資で、何が投機か?

大辞泉によると、

【投資】

1 利益を得る目的で、事業・不動産・証券などに資金を投下すること。転じて、その将来を見込んで金銭や力をつぎ込むこと。


【投機】
 
1 利益・幸運を得ようとしてする行為。

2 将来の価格の変動を予想して、現在の価格との差額を利得する目的で行われる商品や有価証券などの売買。

だそうであるが、何が違うんだろう?
株式を購入することは投資で、FXをやることは投機か?
そんなことはあるまい。
株式を購入するに当たって、“自分の余剰資金を提供して、この将来性のある会社に賭けてみよう。株価が下ってもいいや。自分はその会社に対していい事をするんだ。”、というような崇高で清廉な意思を持ってそれを行う人は、まあそう多くはあるまい。
やはり、買った株価が上がり、利益が上がることを望む人が殆どであろう。

株価の値上がりを期待して、株を買う。
為替相場が上がることを期待して、通貨を買う。
或いは、為替相場が下ることを期待して、通貨を売る。
同じではないか?

要するに、自分の余裕資金をなるべく効率よく、安全に運用するのであれば、投資も投機も同じである。

生活資金までもを運用しようとしてはいけない。
借金をしてまで(レバレッジを大きくする。)運用しようとしてはいけない。
自分の能力を過信して運用しようとしてはいけない。
相場が自分が考えている方向と逆に行った場合に、“何れ自分の考えている方向に戻るだろう。”と自分本位で運用しようとしていけない。

何だか、毎週、毎週お説教のようなことばかり言って恐縮であるが、まあ一言で言えば、
−利益を追求するのは結構。 
 それが、投資か、或いは投機かなどと悩む必要はない。
 自己規律を守って、“終わってみれば、しっかり利益が上がっていれば。”、それでいいのである。

ウチのヤツには面倒臭いので、何も言わない。
まあ、勝手にせい!


相場であるが、先週からちょっと達観して見ている。
ポジションはゼロである。
何だか、今年の大相場は終わったような気がしてならない。

混沌とした相場展開が続き、数円の円安、或いは円高が起きるのは日常茶飯事。
だけども、この数円の動きに翻弄されて、折角上げた利益を吹っ飛ばすのは忍びない。
被った損失を取り返そうとしたって、市場の返り討ちを喰らうのも辛い。
そして、その危険性は極めて大である。

朝方、本邦の第三四半期のGDP成長率の発表があったが、2四半期連続してマイナス成長となった。
いよいよ我が国も深刻な景気後退局面に突入した。
今までは、
−アメリカは悪かった、そして今でも悪い。 (皆、よく知っている。 だから、去年までドルを売り続けた。)
−いよいよ欧州や新興国も悪くなった。 そんな通貨は買えない。 (皆、やっとそれを知り始めた。 もうドルを売れない。)
−何だか、日本が相対的に見て、まあマシなように見えるなあ。 (じゃあ、消去法で円でも買おうか?)

そこで、ドル高・円高・その他通貨安が起きた。
特に、悪さが目立ち始めた通貨が猛烈に売られて、クロス・ベースで“異常な円高”を示現した。

さあて、次に来るのは円である。
−いよいよ日本も悪くなった。 そんな通貨はもう買えない。 (じゃあ、少なくとももう円を買うのは止めようか。)
となれば、ここからの大幅な円高はあるまい。

個人的には、10月24日と27日の“大円高”が、当面の円相場のピークと見ており、“目標達成感”はある。

ただ、自分は依然としてドルに対して猛烈にBearish.=(弱気)でおり、まだドル・円は下る余地があると思っている。
但し、これはあくまでも個人的な相場観。

年末の季節的なドルの需要逼迫要因により、年末まではドルは下らないと思うが、来年は再び“大きなドル下げ”に注意したいと思っている。

今年、もし大波乱があるとすれば、大手のヘッジ・ファンドの倒産などの、あっと驚くような突発的なニュースが出ること。
多くの金融機関が、相当な信用供与を行っており、そんなことが起れば、只では済まない。


   また今日から禁酒を誓っている塾長。
 



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またまた、お説教でご免なさい。
終わり良ければ、総て良し!
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