FXブログ 月曜コラム「週刊 独り言」

→今週の独り言(毎週月曜更新) の最近のブログ記事


再び、おさらい。

先日、日々のブログで“両建てポジションの出口戦略”のご質問があったので、お答えと言うよりは、自分の考えをご披露したい。

今までにも何度か同じ事をお話ししているので、“またか。”と思われるベテランの方もいらっしゃろうが、何せ此処は基本的には初心者の方々の勉強と、趣味を語る場でありますので、ご容赦下さい。


先ずは、両建てについておさらいすると、(例をユーロ・円で考えてみよう。)

-相場が下ると思って売ったが、意に反して上がった。(ユーロ・ベアである。)
 依然として下るとは思っているが、短期的な上昇トレンドに逆らいたくない。
 一旦、ユーロを買い戻して、売りと買いの両方のポジションンを保有(両立て)して、ポジションをSquare.として、様子を見たい。

-相場に自信が無く、“あれ、もしかして、上昇トレンドに入ったのかな?”と微塵でも感じるようであれば、両立てにしないで、すぱっと潔く損切りすべきである。

120円をターゲットとして、123円でユーロ・ショートにしたとしよう。
124円くらいに相場が上昇したら、一旦損切るか、両立てにしようと思っているが、ユーロ
が下ると強く思っているので、やはり両立てにすることとした。
これはポジションを作った時に、オーダーを出すことに決めている。(123円でショートに
した時。)

-IFDで、124.20の“ストップの買い”を入れる。
-同時に、決済で123.80の“ストップの売り”を入れる。
これにより、124.20を付けて相場がまだ上昇すれば、少なくともポジションはSquare.で、もし相場が再び下げに転じたら、123.80でショートに戻る。
この時、持ち値は123.00-(124.20-123.80)=122.60に悪化するが、これはいい。
ターゲットは120円であり、このコストは保険料の様なもの。

124.20を付けた後、相場はどんどん上がり、125.00を越えた。
でも、心配は要らない。
相場が何処に行こうと、簿価上の損益は123.00-124.20=-1.20のまま全く変わらない。

後は、124.20で両立てにした、自分の相場観とは異なるロングのポジションを何時成敗するか(出口を見付ける。)である。

そのタイミングを見計らうのは易しくはないが、なあに、焦る必要は無い。
少なくともそのままにしておけば、損益には影響が無いのだから。

でも、そういう訳にはいかない。
そもそも、自分の相場観には合っていない俄かポジションなので、気が気ではない。

相場がまだずんずん上昇している局面でロングを切ってしまうのは危険である。
そもそも、相場がずんずん上がるのであれば、自分の相場観が間違っているのではないか?

いや、下る!
と、確信しているのであれば、相場が下りだしたことを確認(短期的な上昇トレンドが終わった。)してからでも遅くはあるまい。

先週金曜日に、125.19の高値を付けた後に反落し、124.57~61でニューヨーク・クロージングを迎えたが、125.00というラウンド・ナンバーを意識して、124.80辺りでロングを切ってもいいかも知れない。

それですんなり下ってくれれば事は簡単であるが、再び125円を超えたら、ちょいと厄介である。
理由は、現在は持ち値123.80=123.00+(124.80-124.00)で、再びユーロ・ショートのリスクを背負っているからである。

ではどうするか?

また、
-IFDで125.20の“ストップの買い”を入れておいて、
-同時に、決済で124.80のストップの売りを出しておけばいい。

後は、上の124.00の時と同じである。
これにより、125.20を付けて相場がまだ上昇すれば、少なくともポジションはSquare.で、もし相場が再び下げに転じたら、124.80でショートに戻る。
この時、持ち値は123.80-(125.20-124.80)=123.40に悪化するが、これはいい。
ターゲットは120円であり、このコストは保険料の様なもの。

お気付きだと思うが、これらのオペレーションは相当、ポジション保有する為の“取引保証金”と、オーダーをキープする“注文中保証金”を喰う。

レバレッジを大きくしていると、直ぐに保証金がパンクする。

だから、両立てを行い、きめ細かい操作をするには、やはりレバレッジは余り大きくしてはいけない。


それと、上の例では個人的にも“直近のレンジの上サイド”に限りなく近いと思っている125円を意識したが、もっと待ってもいいかも知れない。

万一高値を付けた後、相場が下りだしても、124.00以上で俄かロングを切れれば、我慢しているショートの持ち値を改善出来る、くらいの気持ちでいることが肝要である。


但し、冒頭でも言ったが、あくまでも自分はユーロにBearish.=(弱気)であり、戦略的なショートのポジションを守る為に、短期的な戦術ポジションを取って、短期で勝負することを忘れてはいけない。


これも何時も言う事であるが、下ると思って通貨を売り、相場が直ぐに下って、そこが大高値であったり、上がると思って通貨を買い、相場が直ぐに上がって、そこが大底値であることは、“殆ど、有り得ない。”

少なかれ(25銭~1円?)、多かれ(3円~30円?)相場が自分の考えている方向とは逆に行くことは覚悟しなくてはいけない。


だから、上の両立ての例は、意外にしょっちゅう起こり得ることだと思うのだが。


ご質問では、戦術ポジションを切った時(上の例ではロングを切った場合)に、買い増すことを考えるとあったが、これには賛成しない。

自分は、ベアなんでしょ? だからショートにしているんでしょ?

ベアであれば下げ相場で取ればいい。
上げ相場では、ショートを守るに留めるだけで充分ではなかろうか?

 

 注射のお陰で、大分楽をしているが、それでも目が痒い花粉症の塾長。

2010年3月15日(月)09:49 個別ページ コメント(16)

レバレッジ。

先日、FXを始めて間も無い方が、結構高いレバレッジを駆使して、“損切りの嵐”に遭っている、という話をされていたが、今日はまた原点に戻って、レバレッジのメリット、そして気を付けなければならないことを復習してみたい。

あ、前もってお断りしますが、これはFXを始めたばかりの初心者の方々向けの簡単なシミュレーションですから、中・上級者の方々は無視して下さい。

2/22   23    24   25   26
O 82.39 82.05 80.39 80.53 79.07
H 82.78 82.48 80.66 80.78 79.77
L 81.78 79.91 79.68 78.18 78.88
C 82.03 80.36 80.51 79.07 79.55

これは、先々週の豪ドル・円の、始値、高値、安値、そして終値を表した物であるが、23日と25日は振幅が大きく、23日は2円57動き、2円60銭動いた。
これは、1日の動きとしては結構大きかったと思う。

23日は、夜まで82円近辺で比較的大人しく推移したが、夜中に突然ドスンと下げた。
こういうのは、やり難い。
25日は、80円台から1日掛けてジワジワ下がり、安値を付け後にちょっと戻して引けた。
こういうのは、比較的御し易い。

両日とも下げて終わったから、豪ドル・ブルは苦労した筈である。

話を簡単にする為に、ちょっと大袈裟なシミュレーションをやってみよう。
資金は100万円。(これは10万円でも、1000万円でもどうでもいい。)

日にちは2月25日。
相場が、数日前の82.80から大分落ちてきており、そろそろ豪ドルの買い場だと感じ始めた。
ちょっと様子を見た後に、80.00で20万豪ドルを買った。=(レバレッジは、約20倍)
ジワジワと79.00まで下ったが、何もしなかった。
あれれ、参ったなあ。
その時の評価損は、20万豪ドル×(79.00-80.00)=20万円。
さて、ここまで放っておきますか?

結局何もしなかった。

78.50まで下ったが、何もしなかった。
その時の評価損は、20万豪ドル×(78.50-80.00)=30万円。

これはいけませんなあ。
1日も経っていないのに、資金の30%を無くしてしまった。

これが、塾長が何時も言う、やってはいけない取引(レバレッジを大きくし、損切りをしない。)の例。

レバレッジが5倍ならどうか?

80.00で5万豪ドルを買った。=(レバレッジは、約5倍)
ジワジワと79.00まで下ったが、何もしなかった。
あれれ、参ったなあ。
その時の評価損は、5万豪ドル×(79.00-80.00)=5万円。
さて、ここまで放っておきますか?

結局何もしなかった。

78.50まで下ったが、何もしなかった。
その時の評価損は、5万豪ドル×(78.50-80.00)=7万5千円。

これもいけないが、当然レバレッジが20倍の時に比べて、損失は1/4となった。

レバレッジが小さくなると、相場が逆に動いた時の損失が当然小さくなる。

ちょっと視点を変えてみよう。

皆さん、損切りをちゃんとやっていますよね?

根幅を決めていて、“ここまで行ったら、兎に角切ろう。”というのはいいし、“1回の取引で、損失が投入金額の3%(別に3%でなくてもいい。)を超えたら兎に角切ろう。”というのもいい。
初心者の方々には後者をお勧めする。

“1回の取引で、損失が投入金額の3%を超えたら兎に角切ろう。”というルールを自分で決めたとしよう。(一旦決めたら、絶対にそれを守らなくては駄目ですよ!)

投入金額が100万円なら、自分へのお約束は3%=3万円損をしたら、何でもかんでも一旦切る!

先ず、レバレッジが20倍の場合。(取引金額が20万豪ドル)
3万円÷20万豪ドル=15銭。
ひゃあ、80.00で買ったら、80.00-.15=79.85 .
79.85になったら損切りをしなくてはいけない。

次は、レバレッジが5倍の場合。(取引金額が5万豪ドル)
3万円÷5万豪ドル=60銭。
80.00で買ったら、80.00-0.60=79.40.
やはり79.40になったら損切りを余儀なくされ、25日には切らされていた。

思い切って、超コンサーバティブの2倍(取引金額)にレバレッジを落としたらどうか?
3万円÷2万豪ドル=1円50銭。
35日の場合は、80.00-1.50=78.50でやはり切らされるが、それでも随分時間的な余裕が出来て、相場の動きに分刻みで一喜一憂することはなかろう。

ちょっと、大胆にやってみよう。
これは3%で切る自己ルールに反するが、それまでの蓄えがあったとしての仮定である。
78.50で更に2万豪ドルを買い増して、合計4万豪ドルのロングにする。レバレッジは当然4倍となった。

持ち値は、(80.00+78.50)÷2=79.25となる。

これは結果論であるが、翌日の26日には79.50まで相場は回復した。


今日、ここで言いたいのは、レバレッジは大変便利で、限られた資金で大きな金額の取引が出来るメリットがあるが、それは上手く行った時だけのこと。

相場が逆に動いて、損失を蒙ったら、レバレッジが大きければ大きいほど、損失が大きくなる。

よく聞かれるが、適切なレバレッジ率というものは無いと思う。
但し、少なくとも自分で損失をコントロール出来る範囲に留めるべきであろう。

一月のVolatility.=(変動率)が、比較的動きの少ないドル・円でさえ12~13%の時に、10倍のレバレッジを掛けるということは、大袈裟に言うと100%以上のリスクを背負う様なもの。

危険極まりないと思うのだが。


ちょっと、大袈裟な“悪い例”となってしまったが、初心者の方々は、こう言う事が起こり得るということを念頭において取引をすることが肝要であろう。

正しいEntry level.=(新しく相場に入るレベル)を考え、損切りを恐れず(大きく負けない。)、余裕を持ってやれば、皆さんの勝率は飛躍的に向上すると確信する。


      今年は今のところ、花粉症に悩まされていない塾長。

2010年3月 8日(月)08:28 個別ページ コメント(3)

がらがらぽん。

欧州や英国の財政問題に憂慮をしてのユーロ安・ポンド安(ドル高、円高)、利上げ期待後退と幾つかの弱い経済データによるドル安(ユーロ高、ポンド高、円高)と、ころころセンチメントが変るが、不思議に円に対してのそれは余り変わらない。

それでも、個人投資家の皆さんは、相場がどう動こうと、やはり金利の低い円を売ることが事の他お好きな様である。

ところで、世界中の為替市場で最も多く取引されているのは、ユーロ・ドルである。
恐らく、その次はユーロ・ポンドであろうか?

残念ながら、我らがドル・円はメジャーな通貨ペアーとは言えないかも知れない。

ユーロ・ドルと、ポンド・ドルで、各々ユーロとポンドが下るということは、ドルが上がることになる。

ユーロ・円と、ポンド・円で、各々ユーロとポンドが下るということは、円が上がることになる。

ドル・円で、ドルが下るということは、円が上がることになる。


さて、ここ数日間、相場を動かしてきた要因を振り返ってみると、
-次期は兎も角、ドイツとフランスがギリシャの財政問題を救済するために、300億ユーロ相当のギリシャ国債を購入することを表明した。=短期的にはユーロにBullish.で、ドルにBearish.
だけど、ちょっと待て! スペインはどうする? ポルトガルはどうする?=中期的には、決して大きくは、ユーロにBullish=(強気).で、ドルにBearish.=(弱気)になれないではないか?

で、結局、ユーロ・ドルは1.35のミドルから1.36のミドルまで約100ポイント上げただけであった。
やはり、中期的なユーロ安・ポンド安の流れは変わらないのであろうか?


-ドル・円は、バーナンキ発言で利上げ期待が後退している時に、2月の米国住宅販売が大きく落ち込んだり、失業保険申請者数が増えたことなどを嫌気して、ドルが売られ、円が買われた。=中期的には、やはりドルにBullish.で、円にBearish.にはなれないなあ。

これらを、“ガラガラポン”=(総てひっくるめて、綺麗に混ぜた後に、床にばら撒く。)すると、やはり、ユーロ安、ポンド安、ドル安、そして円高となるのだが、如何であろうか?

意識していた、ユーロ・ドルの1.3500、ユーロ・円の120円、ポンド・円の140円、そしてドル・円の90円のサポートが切れ、ポンド・円(現在135円台)とドル・円(現在89円台)が、それを下回ったままであるが、果てさて、
-ユーロ・ドルとユーロ・円共に、同じくサポート・ラインを切るか?
それとも、
-ポンド・円とドル・円共に、サポート・ライン上に回復するか?

3月は、多くの企業にとって決算の月である。
為替の観点からの注意事項として留意しなくてはならないのは、
-海外事業を展開する企業の、税制恩典を受けるための、海外からの利益送金が行なわれる可能性がある。
-ドル・円は兎も角、ユーロ・円の輸出先物予約のヘッジが余り行なわれておらず、月末に向かってユーロ売り・円買いのオペレーションが行なわれる可能性がある。
であろうか?


冒頭にも述べた様に、市場のセンチメントはころころ変わる。
ドル・円が92円を超えたのは、ほんの10日前。
ユーロ・円が125円を超えたのは、ほんの1週間前。
ポンド・円が142円台だったのは、ほんの10日前。

それが、あっと言う間に、3~4%の円高となっている。

やはり、相場が自分の考えとは違った方向に動いた場合の対処(損切りか、或いは短期的な両建てか。)をきっちりとやる癖を付けることが重要だと思う。

 

 宮里藍ちゃんが、USLPGAで、開幕戦から2連勝して、大喜びをしている塾長。

2010年3月 1日(月)14:28 個別ページ コメント(7)

買って良かった。


日々のブログでもご披露したが、iPhone. 3GS の32GBを買った。

先週の木曜日に、毎月恒例の鯛茶会を行ったが、その時に友人が見せびらかしてくれて(?)、“いいなあ、欲しいなあ。 でも、メール・アドレスを変えるのは嫌だし、どうしよう?”と最初は逡巡した。

実は、昨年の暮れに、例の有名人がごっそり集まるゴルフ会の後の宴席で、その友人を含む3人がiPhone.をいじっており、“そんなに便利な物なのか?”とは思ったが、現在使用しているDocomo.の FOMA.で充分満足しており、別に格別欲しいとは思わなかった。

何時もの鯛茶会の後の“お茶”の席で、その友人がまたiPhone.をいじっている。
“酒匂さん、まだiPhone.を買ってないの? そうか、iPod. Touch.を持っているから、必要無いか?”と言われたので、“いや、どうせ音楽しか聴かないのに、あれは重いので最新版のiPod. Nano.を買った。”と言ったら、“ああ、勿体無い。 ほら、こんな物も見られるんだよ。”と言って、色々なサイトを、これ見よがしに見せてくれる。

来週末、皆で(その例の有名人がごっそり集まるゴルフ会の仲間。)また福井まで蟹を食べに行くのであるが、それに必要な羽田-小牧空港の時刻表、そして株価、為替相場、最新ニュースと、次々に見せびらかしてくれる。

“だけど、FOMA.で見ようと思ったら、同じ情報が見られるぜ。”と言ったら、鼻で笑いながら、“全然アクセス・スピードが違う。 これは、自宅で見ているPCの画面を何時でも、何処でも見られるんだよ。”と言って、また次から次へと色々な画面を見せてくれ、やっぱり欲しくなった。

どうせ、ついこの間まで音楽を聴くために、iPod. Touch.を常に持っていたんだ。 
同じだ。

 

その後の顛末はブログに書いたが、まあ、世の中には色々な人達が居るものだ、と感心した。 いや、たまげた。
あれで、商売になるのなら世話は無いなと思うが、まあ他人のことは捨て置こう。
相手にしなければいいのだ。


いやあ、iPhone.は凄い!

週末にマニュアルを一所懸命読んで、大分理解したが、まだ写真をメールで送ったりすることが出来ない。
何回やっても、“メールを送信出来ません。設定のメール・連絡先・カレンダーで、追加の送信用メールサーバーを構成することが出来ます。と言うが、これが出来ない。

出来ないことを幾ら時間を掛けても無駄だと分かっているから、月曜日まで待つ。
こういうのは、外為さんの若い衆の様なエキスパートに任せればいいのだ。
一発で解決してくれるに決まっている。

iPhone.の何が凄いかと言うと、本当にウチのPCのインターネットの画面が、そのまま見られる。
iPhone.から、銀行口座の残高も見られるし、振り込みも出来る。(いや、そんな事はFOMA.でも出来る。)と言われたら、恥ずかしいが。


そうそう、驚いたのは、Outlook Express.のアドレスが、そっくりそのまま“電話”の“連絡先”に取り込まれていたり、Internet Explorer.の“お気に入り”が、Safari.の“ブックマーク”に、これまたそっくりそのまま取り込まれている。

凄く不思議だなと思うと同時に、何だか気持ち悪いと思った。
だって、こちらは何もしていないのに、この小さな機械が何時の間にか、必要な仕事をやってくれているのだから。


iPhone.には、殆ど無限大の活用方法があるのだろうが、塾長には必要無いし、使いこなせない。(だろう。)

音楽が聴けて、インターネットに直ぐアクセス出来ればいい。
そうだ、写真の画像が綺麗なので、早くブログに投稿出来る様になればいいな。

電話も掛けないし、ゲームもやらないし、カレンダーも要らない。


余りにも熱心にマニュアルを見ながらiPhone.をいじくっていると、“いい玩具が出来て、良かったわね。”とウチのヤツが馬鹿にした様の口ぶりで、大人をからかう。

“まあ、次から次へと色んな物を買うわね。”と、嫌味も忘れない。

こういう時は、知らん顔をして無視をするに限る。

 


いやあ、先週のFRB.の公定歩合引き上げには驚いた。
政策金利であるF.F.レートを引き上げた訳ではないので、これでFRB.が早急に金融引き締めに入る(出口戦略の模索)と考える必要は無いが、何れにせよユーロがまだまだ下ると思っているので、ドル・円の方向を見定めることが難かしくなってきた。

クロス・ベースでの円高につられて、ドル・円も下るか?
それとも、ドル単体の上昇につられて、ドル・円も上がるか?

今週も、気の抜けない相場展開となりそうである。


     iPhone.に首ったけの塾長。 

2010年2月22日(月)08:34 個別ページ コメント(9)

金銭感覚。

先日、日々のブログで“100円ショップ”の話をしたら、結構盛り上がった。

別に偏見を持っていたわけではないが、今時、100円ポッチでちゃんとした物(ライトを買ったのだが、何とテスト用が切れた場合に必要な電池が、3個で600円くらいして、何だか訳が分からなくなったのだ。)が買えるとは思わなかった。

中々、優れ物のライトである。


100円が高いか、安いか?

100円で優れ物が買えるのであれば、それは安いが、役に立たない物であれば、高いと言うか、無駄である。

昔は、“安かろう、悪かろう。”という言葉の様に、“まあ、安いのだから、多少品質が悪くても仕方ない。”という考えがあったが、少なくとも、先日買った“100円・ライト”は問題無い。 悪くは無い。


こんなことを考えている時に、ふと自分の金銭感覚のことにも思い付いた。

塾長はけちではないが、自分にとって興味の無い物にはお金を使いたくない。
逆に、自分に興味のある物には、余り後先のことを考えないで、ぱっと買ってしまう。

前者は、お洒落に関する物で、例えば着る物(スーツ、ジャケット、セーターetc.)とか履く物(靴)、であるが、時計もそうだな。
着る物は清潔であればいいと思うし、気に入った物はずっと同じ物を身に付けるので、ウチのヤツから文句を言われる。
“アタシが恥ずかしい思いをするのだから、ちゃんとした物を着てよ。 きちっとした靴を履いてよ。 時計だって、年相応の物を買ったらいいでしょうに。”と、まあ煩い。
“そうかな?”と思って、新しい物を買うことがあるが、“惜しくて”折角買った品物に手を出せない。
そもそも、何万円もするセーターや、靴なんか恐ろしくて買えないのだが、まあ仕方ない。
ところが、買ったはいいが、使わないのである。
2年前に買った2着のサマー・ジャケットは、未だ一度も袖を通したことが無い。
そして、ちょっとくたびれた、お気に入りのジャケットを今でも身に付ける。

靴も、数年前に買った二足のカジュアル・シュールは一度も履いていないし、昨年ワイン仲間の靴屋さんで誂えた二足の靴も、一度も履いていない。
何だか、新品を履くのが惜しいのである。


後者の、“ぱっと買ってしまう。”筆頭は、ワインと車である。
こっちは全然怖くない。
ワインは、まだ一杯あるのに、3本無くなったら12本買い足すので、どんどん在庫が増えていく。
車は、ちょっと速い車が出ると、直ぐに欲しくなってしまう。
勿論、安い買い物ではないが、なーに、借金をしてまで買う気はさらさら無い。
買いたい車があれば、買える範囲であれば買うが、そうでなければ買わない。

今は、別に買いたい車は無い。
380RSだって、最近は殆どガレージで眠っている。
インプレッサ・STIで充分。

男性はそうでもないと思うが、女性がブランド物を欲しがる気持ちも似ている様なものではないのかなあ?
“何で、あんなに高価な物を!”とたまげるようなお金を払って、ブランド物を買っていません?

まあ、他人のことはどうでもいいか?


このおかしな“金銭感覚”を持っていて気を付けなければいけないのは、“宵越しの金は持たねー!”とか粋がって、“有ると、全部使っちゃう。”ことである。

塾長の自慢は、“金も無いが、借金も無い。”であるが、この歳になると、まあ余り自慢出来ることでもない。

少し落ち着いて(浪費をせずに、大人しくする?)、ゆっくりしたらどうですか、というヤツがいるが、まだいいよ。

夕方、5時頃にウチを出て、東京での情報収集に勤しむのが、やっぱり塾長には合っている気がする。

だって、塾長が一日中ウチに居て、盆栽いじりでも始めたら、世の中終わりでしょうに。

 


さてさて、相場は相変わらず難しいですなあ。

先日も触れたが、ここ最近の円高の要因である、欧州の問題、そして中国の金融引き締め観測、そしてよく分からないボルカー・ルールの問題がはっきりしない間は、まだ円安には戻らないのかなと感じる。

普段よりは、より弾力的に動いて、損切りでも、また利喰いでも、フット・ワークを軽くしてこの難局(FXに、易しい局面なんて、絶対に無い!)を乗り切りたい。


   今週は、100円ショップに行くことと、新しいスゥイングをチェックする為にゴルフの練習場に行くことを楽しみにしている塾長。
 

2010年2月15日(月)10:15 個別ページ コメント(8)

そんなのあり?

昨日読んだ、日曜日の日経新聞の、“投資入門”というコラムに、興味深い記事があった。

題は、“外国為替証拠金取引(FX)の怪しい値動き”とあり、“一部の業者が自社の利益になるよう価格を操作している”との噂に基づいて、何が起きているかを推測した記事である。
推測とした理由は、確証が無いからである。(金融庁の検査では厳しく追及されるであろう。)

ご存知のように、FXは相対取引であり、株式取引の様に、“売り手と買い手が納得した同じ相場で取引が成立”するものではない。

例えば、取引をしようとして業者から得たドル・円相場が、89.30~89.32であれば、我々が業者にドルを売ろうとすると、89.30で成約され、ドルを買おうとすると、89.32で成約される。
買い手と、売り手の成約相場は違う。

業者はこの後どうするかというと、
―買ったドルを市場(カウンター・パーティーとなる、インターバンク市場に参加している取引銀行)で、89.30で売るか、売ったドルを同じく市場から89.32で買い戻そうとする。
この場合は、基本的には取引による業者の収益はゼロ。
―上手い具合に、ドルの売り手と買い手が、ほぼ同時に取引をすると、89.30で顧客から買ったドルを、そのまま89.32で顧客に売ることが出来るので、業者にとってはその差(スプレッド)が収益となる。これをマリー益と呼ぶ。
顧客数が多く、取引高が多い業者は、当然このマリー益が多い。

ところで、この業者が提示したプライスの89.30~89.32が“東京外為市場の相場”かと言うと、そんなことはない。

そもそも、決まった“東京外為市場の相場”というものは存在しない。
これはあくまでも気配値であり、ある銀行は89.29~89.31で相場を出すかも知れないし、またある銀行は89.31~80.33で出すかも知れない。
だからこの気配値とは、“限りなくその瞬間の東京外為市場の相場に近いもの”と認識すれば良かろう。

さて、本題に入ろうか。

上で言った“外国為替証拠金取引(FX)の怪しい値動き”という記事は、 “一部の業者が自社の利益になるよう価格を操作している”と指摘し、“ストップ狩り”の疑惑、との副題がある。

業者は、顧客からの売買注文を総て把握している。
通常の指値の注文と共に、当然逆指値の注文、所謂ストップ・ロス注文を抱えているが、これを悪意を持って意図的に成約させて、上手く行けば差額を懐に入れようとする業者がいるらしい。
外為さんが公表している“外為注文情報”
https://trade.gaitame.com/members/index.asp
を見ればよく分かるが、逆指値の注文は結構多い。
特に、ドルが下げトレンドの時、大きなラウンド・ナンバー、例えば90.00、89.50とか89.00には指値の買いオーダーと共に、逆指値の売りオーダーも結構沢山存在するケースが多い。

で、その“ストップ狩り”の仕組みはこうである。

分かりやすくする為に、ちょっと極端な例を挙げてみよう。
(89.03が安値で、相場は反転したとする。)

現在、ドル・円相場は89.05~89.07で、89.00丁度には、指値の買いオーダーと、逆指値の売りオーダーの両方が存在する。 
業者が意図的に、瞬間88.99~89.01を提示する。(その時の市場の実勢相場は89.05~89.07かも知れないし、89.03~89.05かも知れない。)
Bid.=(買値)が88.99に下ったので、当然89.00のストップ(逆指値)は成約される。
Offer.=(売値)は89.01にしか下っていないので、89.00の指値の買いオーダーは成約されない。
業者は、ストップの成約でまんまと買った89.00のドルを、正常の実勢相場である89.03とか89.05で売り逃げて、利益を上げるのである。

実に狡猾で、せこい取引である。
たった3銭か5銭のせこい利益を上げて、顧客から疑念を抱かれたらどうする?(賢い顧客は、直ぐにおかしいな、と思う。)
日経新聞の記事は、もしかして、こういった“ストップ狩り”が横行しているのではないかという問題提起をしたのだろうと思う。


ちょっと話が飛ぶが、以前から言ってきた様に、塾長はどうしても手数料がゼロだとか、Bid.とOffer.のスプレッドがゼロというサービスが理解出来ない。

莫大なボリュームをこなして、上で言ったマリー益を相当計上している業者(Bid.とOffer.のスプレッドがある。)が、手数料をゼロとか、少なくしてくれるのは有り難い。

ところが、Bid.とOffer.のスプレッドがゼロという仕組みが分からない。

そもそも、インターバンク市場(謂わば、卸売り市場)には、“必ず”スプレッドが有るのに、何故業者が出す相場(謂わば、小売市場)で、スプレッドをゼロに出来るのか?

これ、資本主義(安く仕入れた物を高く売って、その鞘を利益とする。)の原則に反しません?

信頼出来る業者の幾つかが89.30~89.32でQuote.しており、これを限りなくインターバンク・東京外為市場の相場に近いとしよう。

で、スプレッド・ゼロの業者が89.30でQuote.しているとするとどうなるか?

顧客とは、89.30の一本レートで成約するから、売買金額が同額なら業者の差損益はゼロ。
顧客の売り(業者の買い)が多いと、差額をインターバンク市場で89.30で捌いて、チャラ。
顧客の買い(業者の売り)が多いと、差額を89.32で捌かなくてはならないから、2銭の損失。

では、スプレッド・ゼロの業者が89.32でQuote.しているとするとどうなるか?
顧客とは、89.32の一本レートで成約するから、売買金額が同額なら業者の差損益はゼロ。
顧客の売り(業者の買い)が多いと、差額をインターバンク市場で89.30で捌かなくてはならないから、2銭の損失。
顧客の買い(業者の売り)が多いと、差額を89.32で捌いて、チャラ。

では、スプレッド・ゼロの業者が真ん中の89.31でQuote.しているとするとどうなるか?
顧客とは、89.31の一本レートで成約するから、売買金額が同額なら業者の差損益はゼロ。
顧客の売り(業者の買い)が多いと、差額をインターバンク市場で89.30で捌かなくてはならないから、1銭の損失。
顧客の買い(業者の売り)が多いと、差額を89.32で捌かなくてはならないから、1銭の損失。

こんなの、まともだと思います?
誰が、みすみす損をする商行為を行いますか?
だから、資本主義(安く仕入れた物を高く売って、その鞘を利益とする。)の原則に反しませんか?と言っているのである。

投資家の一人でもある塾長は、そりゃあ手数料が安くて、スプレッドが狭い方が望ましいと思う。
只、元プロとして“おかしいな?”と思う業者とは取引しない。
ふむ、こりゃあ安いな、と思って何かをやろうとして出来ないこと(やろうとした相場で約定出来ない。)はしない。
特に、自分が知らないところで訳の分からないことをやられるようであれば、絶対に手を出さない。

実のところ、塾長は実際に新聞報道の様なことが行われているかどうかは承知しないし、余り興味も無い。

理由は簡単で、自己責任で信頼のおける業者としか取引をしてないと思っているので、全然心配していないのである。
多少の手数料や、スプレッドは、安全を買うための当然のコストだと思っているから、全く気にならない。

 


日経新聞の記事を読んで“そうか、そうやって理不尽な利益を上げている業者もいるのか?”と驚いた塾長。

2010年2月 8日(月)08:29 個別ページ コメント(8)

逆指値の活用。

常日頃から申し上げているように、FXで成功する秘訣はそんなに難しいものではない。
要するに、勝った取引で得た利益が、負けた取引で失った損失よりも大きければいいのである。
どれくらいの利益目標を立てるかは、これは自分の投資目的、投入資本により、千差万別であろう。
数億円を投入して頑張っている人もいるだろうし、数万円を投入して、地道にやっている人もいるだろう。
FXは、極めて単純なプロダクト(金融商品)で、ある通貨が上がるか、下るかを考えて、上がると思えばその通貨を買えばいいし、下ると思えば逆に売ればいい。
買う人が多いと相場は上がり、売る人が多いと相場は下る。
但し、動きが単純であるが故に、難しい。
上がると思って買っても、そこが大底値で、直ぐに相場が上がる可能性は低い。
少なかれ、多かれ(普通は多かれ、少なかれと言うが、相場はその逆である。)、相場は下る。
90円で買って、89.60まで少なかれ下るか、86.60まで多かれ下るかも知れない。

下ると思って売っても、そこが大高値で、直ぐに相場が下がる可能性は低い。
少なかれ、多かれ、相場は上る。
90円で売って、90.40まで少なかれ上がるか、93.40まで多かれ上がるかも知れない。

買うにしろ、売るにしろ、相場が多かれ逆に動く(大きく損をする。)まで待ってはいけない。
少なかれのちょい上までは我慢をしてもいいが、もっと逆に行くようであれば、すっぱりと切りなさい。
或いは、よく考えて両建てにしても良かろう。
相場が多かれまで逆に行くのを放ったらかしにしてはいけませんよ!
損失をなるべく少ないものに留める。
そして、利益をなるべく大きくする様に頑張る。

プロがプロたる所以は、損失を小さくして、利益を大きくしているので、終わったら必ず勝っていることである。
日々のことを言っているのではない。
1週間、1ヶ月、もしかしたら3ヶ月かも知れない。

一般投資家の皆さんは、損切りをすることを躊躇して、気が付いたら大きく損失が膨らんでしまっていることが多い。
逆に利益が少しでも出ると、もう有頂天になってしまって、直ぐに利喰ってしまう。
もうこれは人間の心理を表しているので、中々変えることが出来ない。
塾長もよく理解出来る。

利喰い千人力と言う。
兎に角、利喰いなさいと言う。
それは結構。
でも、利喰いを早めると、大相場が取れない。
ところがどっこい、利喰いを遅くすると、相場が反転して折角懐に入っていた利益が吹っ飛んでしまい、絵に描いた餅になってしまうことがある。
それが怖くて、どうしても利喰いのタイミングが早くなってしまうのである。

93.50で売って直ぐに92.70まで下がると、“もっと下がるかも知れないが、その前に再び93.50まで上がるかも知れない。一旦利喰っておこうか?”と思う。
90.00まで行くと信じて売ったんでしょ?

こうしません?
92.70まで落ちたら、93.10辺りで、逆指値の買いを入れて、再びそこまで上がったら一旦利益を確定する。
“たった、40銭の利益か?”と思ってはいけない。
92.70でぺろりと利喰わないで、90.20まで待つぞ!
そして、大相場を狙おうとしているのである。
最悪でも40銭の利益の確定が出来ると思えば、相当気持ちは楽になる。
上手い具合に91.00まで行けば、93.10で出していた逆指値を91.60まで下げればいい。
90.00~90.20を狙いながら、そこまで行かないで再び上がって来たら、91.60で利益を確定する。
最悪でも1円90銭の利益の確定が出来ると思えば、相当気持ちは楽になる。

折角使える、逆指値のオーダーを、利喰いにも使えばいいのである。

まとめ。
当面、ドル・円は90.00~93.50のレンジかなと思っている。
レンジ相場だから、“Buy low and sell high. Sell low and buy high.”=(安く買って高く売る。高く売って安く買う。)を心掛ける。
おう、93.50まで来たぞ。
勿論、喜んでドルのショート・ポジションを作る。
取り敢えず、ストップは94.00に置いた。
93.78までドルは上がったが、その後はするすると下って来た。

そしてその後は、上でやった様に、上手く利喰いの逆指値を使って、利益をMaximize.=(最大限にする。)する様にすればいいのである。


早いもので、2010年も一月が過ぎた。
1月も中々難しい相場が続いたが、皆さん戦績は如何でしたか?

損切りはきちっと行い、利喰いをする時も、上でやったような手法を駆使すれば、結構成績は良くなると思う。

頑張りましょう!!


  確定申告の準備、この“週刊・独り言”の準備、そして溜まりに溜まったブル-レイのハードに入っていた番組をディスクに移したりで、とうとう日曜日に一歩も外に出なかった塾長。


 

2010年2月 1日(月)09:39 個別ページ コメント(5)

8割の男。

皆さんの中で、何人かは“東京外為市場25時”という小説をお読みになったことであろう。
これは、現在シンガポール在住で、塾長が最も尊敬する為替ディーラーの一人である、チャーリー・中山氏をモデルにした小説で、この元となる小説は“8割の男”として、1988年に発刊された。
“8割の男”とは、主人公が為替をやるに当って、勝率が8割であるということで、この率は奇跡に等しい。
普通我々は、勝率は五分五分か、或いは四分六分で(勿論、勝つ方が六分)勝つ時の中身を濃くし、損する時の中身を薄くするように務める。
言い換えれば、“損切りはなるべく早くして、損失の量を少なく止め、利喰いはなるべく我慢して、利益の量を増やす。”ように務めるということである。
皆さんは如何ですか?
率は兎も角、損切りが何時も遅れてしまい、気が付いたら大きな損失を蒙り、しかもレバレッジが大きくなっている。
逆に、ちょっと利が乗ると喜んで直ぐに切ってしまい、自分が考えていた相場観と合った動きをしても、気が付いたらポジションが殆ど無い(当然レバレッジは低い。)ということがありませんか?
プロとアマの違いは、プロも損をするが、ある一定期間が過ぎれば、必ずきちんと利益を上げている。
アマチュアの人は、ある期間、利益をそこそこ上げていても、終わってみればプラスになっていない。
そうではありませんか?
プロは損の仕方が上手で、アマチュアは損の仕方が上手ではないのである。

さて、この小説であるが、チャーリー・中山氏が主人公の北原一輝のモデルである。
一輝が大変女性にもてることと、小説の結末以外は、殆どノン・フィクションと言ってもいい。(中山さん、ご免なさい。)
特に登場人物の描写は完璧で、勿論総て仮名であるが、“ああ、これはあの人。あれはこの人。”と直ぐに分かるように当時の東京外為市場の主だったプレーヤーが登場する。
この小説を読むと、“為替ディーラーの孤独さ。非情さ。人間臭さ。”がよく理解出来るし、凄いディーラーは、“命を張ってやっているんだ。”ということも分かる。
さっきネットで調べたら、“改訂版 東京外為市場25時 伝説のディーラー ”という名前で、新刊として発売されている。
為替にご興味がある方には、是非ご一読をお薦めする。

では、プロの為替のディーラーは、この小説の主人公の様に本当に時には非情に、そして時には冷徹でいるものか?
Yes, and no.=(そうかも知れないし、そうでないかも知れない。)
何かをやろうと決めて、行動を起こし(通貨の売買をする。)、その結果がどう出るかは、市場の動きに委ねるしかない。
誰も助けてはくれない。
総て、自己責任。
上手く行けば、ボーナスを沢山貰って、どんどん偉くなるが、下手をすると直ぐにクビになる。
そういった意味では、大変孤独な商売であることは間違いなかろう。

大変な稼業であるからこそ、為替ディーラーの結束は固い。
チャーリー・中山氏とも、日中はお互いの銀行の利益を上げる為に激しく戦ったものだが、仕事が終わるとよく行きつけのホテルのバーで一緒に飲んだ。
彼は、氷を一杯入れた濃い水割りが好きであった。


塾長は、今でも1985年のプラザ合意の時の、日本銀行の為替課長、邦銀の課長、お世話になったブローカーの社長などの総勢9名を交えて、二月に一度会う会に出席する。
この会は、かれこれ通算120回にも達せんとする、非常に長命な会である。
リタイアしているのは塾長を含めて2名だけで、後は銀行の会長、社長、証券会社の社長など要職に就いておられる方々が多い。
そう言えば、来週その会があり、塾長が幹事役である。
会って何を話すかというと、それは昔取った杵柄、やはり為替相場や金利の話、そして政治や経済の全般の話をする。
実は、この会では塾長が下から2番目に若い。
でも、そんなことは全然関係無い。
一旦相場をやれば、老若男女(我々の会には、女性は居ないが。)、組織の違いなど、全く関係無い。
“勝ってナンボ。”の世界である。
会のメンバーは、皆さん大変社会的な地位の高い方々が多いが、誰も威張らない。 誰も嘘を付かない。 
皆さん、実に清々しいですよ。

実は、これは大事なことだと思う。
“勝ってナンボ”ではあるが、“勝つためにアンフェアーなこと”をしてはいけない。
かつて、一世を風靡した組織、そしてディーラーも幾つも、そして何人も居たが、“理不尽でアンフェアーなこと”をした連中は、例外無く放逐、そして駆逐された。
一度は、“ズル”が出来ても、二度は許さない。
誰も相手にしなくなる。
我々の結束は固いのである。

皆さんは、プロの為替ディーラーではない。
余裕資金を、FXを通して、なるべく効率よく、そして安全に運用したいとお考えの筈である。
であれば、毎度言う様に、
-自分の投資目的をはっきりさせる。
-プロではないのだから、無理をしてがむしゃらに儲けようとする必要は無い。
-他人がやっていることや、懐具合なんか気にしない。

どうですか、皆さん、少しは気が楽になりましたか?

これからも、楽しみながら、FXをやって参りましょうよ。


  アメリカの金融規制法が心配な塾長。

2010年1月25日(月)09:43 個別ページ コメント(13)

戦術的ポジション。

“週刊・独り言”で、戦術的ポジション(短期的に両建てにした、自分の基本的な相場観とは違うポジション)を、何時、どの様なタイミングで切ったらいいのか、とご質問を頂いた。

両建てについては、今までに何回かこの場でも、またセミナーでも話してきたが、また復習を兼ねて、今日も再び勉強してみたい。

中・上級者の方々はお読みになる必要はありません。

先ず、両建てであるが、外為さんの“FX用語集”を見てみると、
* 同じ銘柄の買いポジションと売りポジションの両方を持つことです。*
とある。
簡潔で宜しい。

ドル・円で言うと、円に対してドル・ショートと、ドル・ロングを同時に持つことを言う。
業者によっては、両建てが出来ないこともあるらしいが、外為さんではそれが出来るし、塾長はそれをしょっちゅうやっている。
業者によって両建てが出来ない理由は定かではないが、使い方によっては、大変便利な物であると思う。

さて、皆さんにもよく、“上げ、下げ相場の両方を取ろうと思うな。自分が、ある通貨に対してブル(強気)なのか、ベア(弱気)なのかを決め、ブルであれば上げ相場でうんと利益を上げるようにロングで頑張り、下げ相場ではなるべく損失を少なくするように両建て(俄かショートを作り、ポジションはSquare.(=無し。)にする。)か、きっぱりと損切りをしましょう。”と言ってきた積りである。
ベアであれば、その反対をやればいい。

例として塾長は、ドル・円にベアであるとしよう。(逆にブルであれば、丸っきり反対を考えて下さい。)
何れ、再び85円を割ると思っている。(多くの人は、95円を超えると思っている。)
塾長は、当然、自分の信念に則った、ドル・ショートのポジションを持っている。 これが、中・長期の戦略的ポジションである。
ところが、相場は当然円高にも、円安にも双方向に動く。
90円は、輸出予約の実需の売りに頭を抑えられて、上切れるのは相当大変であろうと思ったが、年末の旺盛なドル買い需要に抗されて、意外にすんなりと上に切れた。
91.40までは、多少ドル売りで抵抗したが、観念した。
自分の短期的な想定レンジを90.00~93.50とし、91.60で両建てを作り(これが戦術的なポジションで、自分の“何れ、ドルは下るであろう。”との相場観とは相反する。)、取り敢えずポジションはSquare.となった。 (中途半端なレベルでは何もやるな。レンジの中間では、手を出す必要は無い、と言っているが、今回はある意味損切りであり、こういった場合は素早く行動を起こすことが大事である。)

一旦、両建てにしてしまえば、相場がどう動こうと損益には関係無いから、割合相場をじっくりと見ることが出来るが、そもそも自分はドル・ベアなのではないのか?
であれば、なるべく早くこの自分の相場観に反する戦術的ポジションを切ることが肝要であろう。
92.60~92.80でもよし。
93.30~93.50でもよし。
長居は無用である。
相場の動きを見ながら、スパッとロングを切れば宜しい。
これにより、ドル・ショートの戦略ポジションの持ち値が好転したことは、ご承知であろう。

* こんなに上手くドルが上がらず、91.60で両建てした途端にドルが下りだした場合、どうするか?

 これも何回も言った様に、91.60で買うと同時に、91.20で逆指値のストップの売りを入れておけばいいではないか?
その結果、相場が91.60より上にある時は、Square.
91.20より下にある時は、元の戦略的なショート・ポジションに戻っている。
めでたし、めでたし! 40銭くらい、呉れてやりなさい。 保険料の様なもの。*

さて、もうお分かりであろうが、スパッと戦術的ポジションを切ってしまうと、またアウトライト(無条件の)のドル・ショートに戻ってしまう。
今回の様に、すとんと91円まで落ちてくれれば、万々歳であるが、意に反して94.00~94.50まで上昇するリスクは存在する。
どうすればいいか?
これも、上のドルが下りだした時の逆指値のストップの売りと逆のことをすればいい。
今回は、レンジを90.00~93.50と想定したので、93.50か、そのちょい上までは想定内。
94.20を上切れば逆指値のストップの買いを入れればいい。
で、これにもまた逆指値の逆指値で、93.80のストップの売りを入れるんですよ!!

面倒くさい様で、実は事は簡単である。
自分は、ベアなんだからドルが下る局面では、ナイス・ショート・
ドルが上がる局面では、ご免なさいと言って、Square.

これくらい小まめにやらないと、中々勝てない。
売り放しも買い放しも駄目!


直接、ご質問に上手く答えた形になっていないが、まとめると、
―ブルであれば、上げ相場では必ず取りましょう。=(戦略的ポジションでは、当然勝つ。) 下げ相場では、潔く損切るか、両建てにしましょう。=(戦術的ポジションを取って、戦略的ポジションの持ち値をよくする。)
―ベアであれば、その逆をやればいい。
―戦術的ポジションは、あくまでも短期勝負。(だって、自分の相場観と逆なんでしょ?)
 上手く利喰える時も、スパッと損切る時も、早い勝負を行わなくては駄目。
 ぐずぐずしていると、ロングでやられ、ショートでもやられる、悪い両建てになってしまう。(ドル・円で言えば、101円のロングと86円のショートを一緒に持っている様なもの。笑ってはいけません、実際にその様な例はあります。)
―早く切ることは理解したが、どこで、両建ての片割れ(後から作った戦術的ポジション)を損切るか、或いは利喰うかを決めるのは大変難しい。 やはり、自分でちゃんとした想定レンジを考えることが重要だと思う。
 そして、戦術的ポジションがロングであれば、レンジの上サイドで売り、ショートであれば下サイドで買い戻せばいい。


何か、何時も同じ事を言っていますよね。
皆さん、“ふむふむ、そうだよね。でも、分かっちゃいるけど、出来ないんだよね。”では駄目ですよ!

 

  週末、ブルーレイのハードに録画した50以上の番組を、何とかディスクにダビングしたテレビっ子の塾長。

2010年1月18日(月)09:14 個別ページ コメント(10)

出来ないことを言ってはいけない。

2010年の新年が始まって、早1週間が経った。
まあ、値幅こそそう大きくはないが、ドル・円の高値は93.78、安値は91.24で、比較的動きの小さいドル・円でさえこの1週間で約2.7%動いたことになる。

1月8日93.78の高値を付けた背景には、新任の菅財務相の、“円は90円台半ばが適切。 もう少し円安の方向に進めばいいと思っている。”との、円安誘導発言がきっかけとなった。

思い起こせば、鳩山政権誕生後のやはり新任の藤井財務相の、円売り介入への否定的な意見(これが、あたかも円高容認と伝えられたが、そんなことはない。旧大蔵省に席を置いた、“事情をよく知っている。”経験者としての発言であった。)とまるで反対の事を言った訳であるが、こちらも一国の為替政策の責任者としては、甚だ不注意な発言であったといえよう。

責任者が、為替相場の具体的なレベルを言ってはいけない。(今は変動相場制であって、相場が自分の望むレベルに行くかどうかは、誰にも分からない。)

出来もしないこと(円売り介入)を、迂闊に喋ってはいけない。(ドル・円で為替介入するには、日米両国の財務省の合意が必要であるが、現在米国財務省が介入(今は円高らしいので、円売り介入)を認めるとは到底考えられない。

ドル・円は過去、政治的に翻弄されてきた。
翻弄というと、市場が自由に売買している時に、強権で円高時には円売り介入をし、円安時には円買い介入を行い、往々にして政治的な駆け引きの道具として使われてきたということである。
円高時には、“外需が落ち込む。景気が後退する。”と叫んで円売り介入を行い、円安時には、“これ以上円安になると、アメリカが怒る。”と恐れて円買い介入を行う。

日米両国の間には、暗黙の内にお互いの“Preferred range.” =(望ましいレンジ)が存在した。
これは、両国の景気動向、そして貿易不均衡の状況によってしばしば変わり、当然我が国は、“どちらかと言うと円安気味の安定”を求め、逆にアメリカは“どちらかと言うと円高気味の安定”を求める。
ドル・円は1995年に史上最安値の79.75を付けた後、3年後の1998年には、戻し高値の147.66を付けた。
ご存知の様に1995年には100円以上にドル・円相場を戻す為にMr.Yen.が大規模で、しかも卓越した手腕で円売り介入を行ったが、1997年から1998年に掛けては、“行き過ぎた円安はアメリカが怒る。”ので、今度は125円から135円の間で
円買い介入を行った。
http://www.mof.go.jp/feio/034_133.htm
全然効果は無く(その後、冷酒の様に急に効いてきて、ドルは暴落することとなる。)、147円台を付けたのである。
そして何と1年後の1999年には101.25まで暴落し、今度は100円割れを阻止する為の大規模な円売り介入が行われた。


お分かりであろう。
短期的には、レンジを逸脱したこともあったが、彼らのPreferred range.は105~125円で、125円以上は“行き過ぎた円安”で、105円以下は“行き過ぎた円高”であり、強権の介入でそれを阻止しようとした。

2001年から2002年に掛けて、135円台の円安相場が示現したが、円買い介入は出なかった。
円買い介入を行うと、外貨準備を使う羽目になるのでなるべくやりたくないところに、アメリカが文句を言わなかったからである。
同年には程なく125円以下に戻り、それ以降125円を超えることは無かった。
その後、2003年から2004年に掛けて円高が進み、今度はMr.US Dollar.が35兆円もの円売り介入を実施し、100円割れを防いだ。
この時の日米関係は最良で、小泉首相がブッシュ大統領に、“このまま円高が進んで100円を割ることになると、折角回復基調の日本経済と株価に悪影響を及ぼす。介入をさせて頂戴な。”と頼んで、ブッシュ大統領は仲良し純ちゃんに、“いいよ、但し自分の銭を使いなさいよ。”と強調介入には応じなかった。

結局は大きくは、105~125円のレンジに留まっていたのである。
その後、何度か100円台のLow.に相場が落ちたが、100円を切ることは無かった。
市場が、“100円割れは政府が介入で阻止する。”と強く信じ、皆ドルが下れば買っていたからである。
塾長も2007年に124.12まで円安になった時に、“何れ102円に行くけれど、100円は切らない。”と思い、そう言っていた。

その後徐々にドル安・円高が進み、2008年に105円を切った時に、“100円割れを阻止する円売り介入は出ない。”と確信し、“92円まで行く。”と言いだしたら、誰も相手にしてくれなかった。
市場には、“必ず、円売り介入が出て、100円割れを阻止するであろう。”との思惑と希望の様なものが存在した。
これは危ないな、と思い、もしかしたら“何れ史上最安値(79.75)を割り込むような大円高になるかも知れない。”と思いだしたのもこの頃である。

そして、今はすっかり100円割れが定着した。
どうやら、市場もこの相場に目が慣れ、恒例のエコノミストらによる年頭の一年の円の高値・安値予想も、100円を超えると予想する声は少なかった。

この15年間に、ドル・円相場は安値79.75、そして高値147.66で、実に46%も動いた。
それでも、2007年から2008年に見られた、その他通貨の動きに比べればまだ大人しいものと言えるかも知れない。
このダイナミックに動く為替相場に対して、責任者が“具体的な相場”を示して、ぐだぐだ言っても仕方の無いこと。
もっと為替相場に、“真面目に向かって欲しい。”ものである。


  正月のお節料理に飽き飽きして、毎日麺類を食べている塾長。

2010年1月11日(月)19:07 個別ページ コメント(1)

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