月曜コラム「週刊 独り言」 外為どっとコムFXブログ

2008年の総括と、2009年の展望。 



2008年は大変な年であった。
その総括をしてみようと思うが、今まで何度か言ったことと重複し、また細かい数字には触れないことをご容赦頂きたい。

今年は、“50年か100年に一度”起きるかどうかというほどの、“ひどい危機的な経済状況”であったと言う。
塾長はまだ60年ちょっと(?)しか生きていないので、“50年度に一度”と言われれば、珍しい経験をさせて貰ったと思うし、“100年に一度”と言われれば、まだ未経験な世界の出来事であった、と言ってもいいのだろう。
サブ・プライムローン問題が、あれよあれよと言う間に“金融システム不安”に変化し、あっと言う間に、あれだけ一世を風靡していた米系5大インベストメント銀行が無くなった。
ある者は破綻し、ある者は合併を余儀なくされ、ある者は業態を変えて存続することとなったが、1年前にこの様なことが起きることなど、誰が予期したであろうか?

金融システム不安の影響で、米国経済は減退を続け、株価も低迷した。
当然ドルも売られると思ったが、春以降は奇妙なことが起こりだした。
対円ではドルは下落したが、夏以降は主要通貨に対してドルの大幅な上昇が起き(主要通貨の下落)、クロス・ベースで大幅な円高が示現した。

この現象に対して、アカデミックな説明は出来ない。
塾長が困った挙句に導いた結論が、
-アメリカは悪かった。=USドルは売られた。
アメリカは依然として悪い。=USドルは売られる。
これは、誰が考えても導き出せる簡単な結論。
そして、
-欧州、英国、オセアニア諸国は、アメリカに比べると良かった。=ドルを売って、その他通貨を買う。(但し3月まで)
でも、やはりアメリカ経済減速の煽りを喰らって、急激に景気減退が目立ってきた。=徐々に対ドルで、その他通貨が売られだした。そして大きく売られることとなった。

まあ、一言で言うと、“アメリカが悪いことは知っていた。だから、ドルを売って、その他通貨を買った。でも、他の諸国もこんなに悪くなっているとは気が付かなかった。利下げもあるね。じゃあ、その他通貨のロングの巻き戻しをやろうか?”であろう。
それで塾長の言う、“パズルのような相場”になってしまったのだが、
-日本はよく分からない。他よりはましだとは思うが、如何せん金利が異常に低い。円なんか持っていても仕方ないし、むしろ低金利の円を借りて、キャリー・トレードでもやるか?=円が売られた。(但し、7~8月まで)

あれ、となると買う通貨なんて無いではないか?
でも、ちょっと待て!
この金融システム不安で、直撃を受けていないのは日本の金融機関ではないか?
取り敢えず、リスク資産の圧縮を行う過程で、消去法で円を買っておこう、というのが今年の大円高の背景ではなかろうか?
勿論、それに加えて2007年まで大流行した、“円のキャリー・トレード”の大規模な巻き戻しが起きた。
新たな円買い+既存の円ショートの買い戻しが入れば、それは猛烈な円高となるのは当然であろう。

結局、2008年末にはドル安・その他通貨安・円高となり、2007年のドル安・その他通貨高・円安の構図が様変わりとなった。

 

さて、2009年はどうなるのであろうか?
塾長はエコノミストでも、ストラタジストでも、アナリストでもない。
只の一介の個人投資家の端くれ。
グダグダ偉そうなことを言う積りは無い。
実は、1月5日(月)の、塾長が毎朝見ている(早朝なので、放送をDVDに録画して、7時45分から再生して見ている。)テレビ東京の“ニュース・モーニング・サテライト”=(午前5時45分から6時37分まで。 早っ!!)に出演を頼まれ、“2009年の相場見通し”を話すことになっているが、話すことは簡単である。

-アメリカは悪い状態が続く。=ドルの減価は進む。
-その他の諸国の景気減速も続くが、ドルが減価するということは、相対通貨が上昇するということで、2008年の夏以降のような規模での対ドルでの減価は無い。=年前半は相場は下げるが、後半は戻す。
-日本が独りでいい子にいられる訳が無い! 何時までも円高が続く筈が無い。
但し、需給のギャップ(先日話をした、未だ存在する円・キャリートレードの円・ショート・ポジション、実需の円を買いたい人、或いは買わなければいけない人が沢山いる、既に円を売ってしまった人が沢山いる。)を見た場合、特に対ドルで大幅な円高となる可能性が高い。
但し、一旦円の天井を見た後、驚くようなスピードで円安に戻る。

これを相場で表現すると、
-ドル・円は大きく下げる。 但し、その後は急激に戻す。
-クロスで、年前半は多少の円高となるが、2008年のようなスピードとマグニチュード(規模)での円高は無い。 その後、2008年に下げた(円高になった)分の半分程度戻す。
という感じで見ている。

当然、多くの人が“何時、何処まで円高が進むか?”とのご興味をお持ちであろうが、それをズバッと言い切るのは難しい。

只、天邪鬼の塾長が、年末に向かって“暫くよく分からないので、具体的な相場の話はしません。”と言っておいて、年初の一番最初のテレビ番組で、中途半端なレベルの話はしないことはお約束する。

120円で取り引きしている頃に“102円に行く。”と言い、その半年後に“100円は持たない。92円に行く。”とお見えを切った塾長が、“2009年はドル・円はもっと下がる!”と言って、10円(@80円)や20円(@70円)程度の下げを占うことは無いかも知れない。 

“新年最初の番組なので、明るい話題で始めて下さい。”と言われているが、果たしてそれ(ドル・円が大きく下げると言う事。)が明るい話題になるかどうかどうかは、よく分からない。
Perhaps, not? =(恐らく、そんなことはないな?)

あと、2009年に気を付けていきたいと感じている点。
-オバマ新大統領が、伝統的な民主党の常套手段である保護主義的な政策を取るか?
 経済が低迷する中、外需に頼ろうとすることは何ら不思議ではない。
 公には“強いドル政策の放棄”など、口が裂けても言わないが、Benign neglect.=(黙認)の形で、もしかしてドル安政策を取らないか?
-ドル金利が円を抜いて“世界中で一番低い金利”となり、一時円で持て囃された、キャリー・トレードがドルで行われるのではないか? 何せ、流動性は一番高い。
-円との金利差が縮小する中、外貨準備の円の比率(現在は6~8%?)を高める動きが、中央銀行の中から始まらないか?
-日本の政局はどうなるのか? 海外の投資家は、政治的な混乱を大変嫌う。

 

あ、それと皆さんに2009年の抱負を一言。
2009年は、“小さい損をすることに勇気を持とう!”で行きましょう。
スワップ・ポイントを狙っての円・ショート・ポジションの長期継続の有利性は、2007年で終わっている。
相場とは、上がったり、下がったりするもの。
みすみす上がるもの(円高になる。)を、買わないで放っておくのは勿体無い。
みすみす下がるもの(円安になる。)を、売らないで放っておくのは勿体無い。

FXの醍醐味は、通貨の売買が自由に出来ること。
肝要なのは、“いけね、間違えた!”と思ったら、スパッと切って次のチャンスを待つ。=小さい損で、一旦撤退する。

そうすると、必ず次には大きな利益を上げるいいチャンスが来ますって!
損切りをしないで、グダグダ腐れポジションを引き摺っているから、相場が大きく動いても何も出来ないでしょ?


来年も今年以上に大変な年になると思います。

いいですか、小さい損をする勇気を持ちましょうね!

どうか、よいお年を!!!!


       とうとう2008年は、ジージーになった塾長。

コメント一覧

コメント6件

塾長、こんばんは!

今年も塾長のブログにちょこちょこコメントを

書いていたツンです。

 毎日見に来ては、塾長の考えや閲覧者の意見を

参考に、小額ながら取引を楽しんでます。

始めた頃はロングのポジばかりで、ショートする勇気が

なかったけど、今年は両方のポジを抵抗なく取れるように

なりました。

要は”ポジションに拘らず、利益を取って行く”で良いんですよ

ね?

来年もご指導の程、宜しくお願い申し上げます!


お身体が早く良くなるよう祈ってます。

良いお年を♪

投稿者:ツン|2008年12月29日  17:54

今年の塾長の見通しを見返しましたがポンド円はその通り大きく下げてますね。ポンドとユーロがそろそろ並びそうです。

投稿者:真逆|2008年12月29日  20:00

毎週楽しく拝読させていただいています
今年1年(といっても最近知った)
お疲れ様でした&ありがとうございました。
塾長よいお年をお迎えください。

投稿者:花林糖|2008年12月29日  23:09

今年一年、ありがとうございました。
週刊ブログと日刊ブログは、更新されれば拝読してきました。

今年は、
塾長と初めてお会いできたこと(セミナーでですが)、
薩摩の話で一段と身近に感じた年でもありました。

私にとりましては、
鋭い切り口で書かれるブログの記事は参考になりますし、また、有益です。

これからも拝読させていただきますので、ご自愛され、ブログの更新をお願いします。

良いお年をお迎え下さい。

投稿者:mh|2008年12月30日  12:23

塾長、こんにちは。

私は100年に1度の経済危機という表現は大げさかと思いますが、塾長ご自身もこれが100年に1度の危機であると、今後100年間はこのような危機は来ないと、本音でそう思われますか。経済危機の最中にあって、アメリカでも日本でもほとんどの人々は1日3食食べていますし、週末の横浜中華街は人であふれていますし、先日出張で行ったデンバーでもダウンタウンはにぎわっていました。私の親の世代、あるいは塾長のご両親のほうがはるかに危機的な状況を経験しています、よね?経済が破たんして食べるものがなかったんですから。私は今くらいの危機は100年に1度どころか、10年後に起きてもおかしくはないと思います。JRが新幹線を走らせることができなくなったら、東京電力が塾長のご自宅に電気を送ることができなくなったら、それこそが100年に1度の危機であると言っていいかと、100年に1度というのはそれくらいのことであると私は思うのですが。

投稿者:かたな|2008年12月30日  23:48

ツンさん、
お書き込み、有難う御座いました。
来年も宜しく御願い致します。
来年は、“小さい損をすることを恐れない。”で参りましょう。


真逆さん、
ユーロがこんなに下げるとは、夢にも思いませんでした。
来年、いいところで買ってやりましょうよ。


mhさん、
有難う御座います。
“鋭い切り口”と言われると面映いのですが、“感じるままに”、一投資家の一人として(多少、皆さんよりは経験がありますが)話しているだけです。
来年も同じスタイルで参りますので、宜しく御願い致します。


かたなさん、
*100年に1度の経済危機*
とは、我々が知り得る過去の経験から照らし合わせて、“100年に1度くらいまれに見る危機的状況ではないか?”、と言っているだけで、もっとひどい状況が10年後に起きることは否定出来ません。
“想像もし得なかったくらいの経済危機”に言い換えればどうですか?

投稿者:塾長|2008年12月31日  12:35

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