ご報告します。先週の木曜日から塾長もブログを始めました。
昨年11月くらいから、我が友今井さんの“マット・今井=実践トレードのつぼ”というブログに、お邪魔しない程度に(御指名があった時だけ、ん?それにしては目立ち過ぎ?)書き込みをお許し頂いていたのであるが、これが実に面白い。
ひょんなことから書き始めた、この“独り言”も来月で丸三年となり、まあ、好き放題を書かせて頂いて凄くEnjoyしていたが、やはり週一回でしかも一方通行。時々、“あ、これ
書きたいな!”というテーマが週中に頭に浮かぶことも有ったが、まあ翌週の月曜日に“独り言”を執筆する頃には、そのテーマを綺麗に忘れていることも多かった。
そこで今井さんのブログに参加して、“はまってしまった!”ご質問が来る。返事をする。そうしたら、その返事に対してご質問をされた以外の方からも、新たなご質問、あるいはご意見が来る。このブログ、まあ為替のように一瞬も気を抜けない、常に動いているProductを取り引きしている人達(塾長も含めて)には、ぴったりの代物なのであろう。
割合、せっせせっせと書き込んでいたら、外為どっとコムの若い衆が、“酒匂さんもブログを始めましょうよ。”
と誘ってきた。即座にお断りした。
今井さんのブログを拝見していて、今井さんって随分まめな人だなと思った。よく、あんなに頻繁に書き込めるなと思った。塾長には無理である。まめではない。そして、幾つかの会社の顧問をしていて結構忙しい上、今春からある米銀のJapan Advisory Boardの一員となって、東京支店の経営戦略にアドバイスをすることになったし、それに何と言っても暖かくなれば、ウィークデイ・ゴルフに参加せねばならない。え、参加しないでウィークデイはゴルフをしないで真面目に仕事をしたらいいではないか?えーとですね、塾長の歳になるとこのウィークデイ・ゴルフが仕事の一部なんですよ。大概プレーをご一緒するのは、大手金融機関をリタイアした、おじいちゃん達が多い。彼らは、家に居ると奥様方に疎まれて、“いいからゴルフにでも行ってらっしゃいよ。”と追い出されるらしい。以外に、横浜に住んでいる人達が多く、名門の戸塚カントリー・クラブとか、保土ヶ谷カントリー・クラブのメンバーである。
そこで、おじいちゃん達がプレーをする時に必ずお呼びが掛かるのが塾長。
理由その一、塾長も横浜に住んでいる。
その二、塾長は未だかつて誘われたプレーを断ったことが無い。
まあ、員数合わせの便利男なのである。別に、構いませんよ。皆さんには現役時代には凄くお世話になったのだから。プレーをしながら、色々な話をする。大所高所の話が多い。先輩のお話だから、大変勉強になる。と言う訳で、
“俺には無理だ。” と断ったら、
“結構まめに今井さんのブログに書き込んでいるではないですか。今は、“独り言”だけで週一、そして一方通行なのを、書ける時だけでも書いて頂いたら、読者も凄くお喜びになると思いますが。”
と言う。これが、ただ単に“お願いしますよ。”と頼まれたら、頑固者の塾長のこと、絶対に断ったが、“読者がうんぬん。。”と言われたら、もう断りようが無い。塾長の性格をよく知っていやがる。はい、それで始めました。
実に、面白い。これまた自分のブログにも完璧にはまってしまった。始まってまだ数日で有るが、もう何回書き込んだであろうか?凄く嬉しかったのは、セミナーとかワイン塾でご一緒した方々が色々書き込んで頂いて、昔の話をしたり、今は何をやっているかを話して、懐かしかったことである。これは、一方通行の週一のレポートでは無理ですよね。
ただ、ちょっと寂しかったのは、
−頑張ってます。ただ、最近塾長の言うことを聞かないで(損切りをしないで)、昨年儲けた多くを失ってしまいました。 とか
、
−塾長と同じ相場観を持って(円高を信じて)、歯を食いしばっています。
などのご意見が幾つか有ったことである。正直で宜しい。だけど、これ違うんですよね。
−なんで、損切りをしないんですか?
言ったでしょう、Self Discipline(自己規律)を持ってやらないと、為替取引で利益を上げるのは難しいって。自己規律とは、利益目標、損失の限度を決めておくこと。利益目標はどうでも宜しい。相場環境によって、目標を変えれば良いのです。損失限度額の設定は、最も重要です。一取り引きで、投入資金の3%Against(逆)に行ったら、一旦お止めなさい。ドテンして逆取り引きをしてはいけません。
−確かに、塾長は114.75から121円までドル・ショートを我慢して持ちましたが(今でも持っている。)、レバレッジはそんなに効かせていないんですよ。しかも、投資勘定のヘッジも含んでいますからね。シンガポールに行った時は、130円に行ってもマージン・コールは掛からないくらいの、規律を守っておりました。
まあ新年でもありますし、お説教はこれくらいにしておきましょう。
今の、塾長の相場観。
−今年のドル・円の目標、108円。そしていずれ、102−104円。
−今年のユーロ・ドルの目標。1.3000.そしていずれ、1.3500。
−ユーロ・円はニュートラル。
塾長のブログへの書き込みをどしどしお願い致します。
ブログが出来て嬉しい塾長。
皆さん、こんにちは。酒匂塾長です。
今回、ひょんなことから(?)このブログを書くことになりました。
ひょんなこと、と言うと折角短期間にこのブログを用意してくれた“若い衆”に申し訳ないのですが、最初は余り乗り気ではありませんでした、と言うよりはお断りしておりました。
理由は簡単で、こう言ったブログは“継続性”が最も重要で、好きな時には書くが、気が乗らない時は書かない、ではお読みなっている方々に甚だ失礼であると思っていたからです。
ところが先日、我が友 今井さんのブログに書き込み参加をしておりましたら、何人かの読者の方から、“酒匂塾長もブログをやって下さい。時間の有る時だけで結構です。”という熱い思いを頂き、そこは男気のある塾長のこと、“これはやらざるを得まい!”と覚悟致しました。背中を押して頂いて、感謝致しております。
やるからには、真面目に書きます。ただ最初から言い訳を致しますと、塾長は現役を離れて大分時間が経ちますので、今井さんのように極めて生々しいお話などは出来ないかも知れません。
自分の経験に則ったお話、自分だったらどうする、と言うようなことを正直に書いて見たいと思います。
どしどし、ご意見、苦情、ご提案を下さいませ。最初はTry and error.=(試行錯誤)をしながら、今井さんのような、皆さんが読んで、そして参加して楽しいブログに育てて行きたいと思います。
ご支援の程、宜しくお願い致します。
酒匂塾長
先週、テレビ東京の"オープニング・ベル"に出演した。
"実践トレードのつぼ"のブログで有名な、皆さんもよくご存知のマット・今井こと今井さんと、これまた"ペンタゴン・チャート"で有名な川口さんとの3人のトークであったが、中々面白かった。
如何せん時間が少なく、(それでも通常よりは9分長い、39分番組であった。)
3人とも言いたいことの半分も話せず、多少不完全燃焼気味となったが、塾長と川口さんが円高派、そして今井さんが円安派としての意見を披露する結果となった。
我々の話よりももっと面白かったのが、我々の衣装である。
出演者全員(レギュラー陣の末武嬢、池谷君、新藤君を含め)が和服を着て出演したのであるが、正直言って生まれて初めての経験であった。
小さい頃、夏には浴衣を着せられた記憶があるが、和服を着たことは無い。いや、実は就職祝いに母親が着物を作ってくれ、一度だけ袖を通したことがあるが、はっきり言って、"全く"似合わなかった。その頃、体重が50キロ位しか無く、誠に貧相な格好となった。その着物は、箪笥のどこかの片隅に今でも有る筈である。今は体重もそれなりに増えて59キロくらい有るが、それでも歳にしては痩せている。着物が似合う筈が無い。"和服を着て出演して頂きます。"と言われた時は、"絶対に嫌だ!"とごねたが、押し切られてしまった。"そんな格好でしらふでは出来ない、本番中に酒でも飲みながらやろう!"と言ったら、このばか者、何を言ってんだろう、というような顔をして、"正月とはいえ、バラエティー番組ではなく、経済番組なのですから駄目です!"と軽くあしらわれた。
まあ、そうだろうなあ。
腹の周りにタオルを何重にも巻き付けて着物を着たが、あれは相当な重労働ですなあ。
最初は息も出来ないというと大袈裟かもしれないが、相当苦しかった。川口・今井両氏、そして塾長が和服を着て神妙な顔をしていると、何だかお笑い番組で漫才トリオが何かを始めるような雰囲気が有り、こみ上げてくる可笑しさをこらえることも結構苦しかった。
本番中こそ、真面目な顔をして話をしたが、控え室ではお互いの姿を見て笑いが止まらなかった。
いやあ、ドル・円が下げていますなあ。113円台ですって!
ご存知のように、塾長は猛烈なドル・ベア(ドルに弱気)で、円・ブル(円に強気)なので、極めて心地良いし、まあはっきり言ってこのドル安・円高は想定内であるが、はしゃぐ積りはさらさら無い。むしろ、心配な点がある。それは、皆さんの1月6日時点での"外貨ネクスト売買比率"が、またぞろ84.9%の高い(ドルの)買い持ちの数字を示していることである。これだけドルが下げているのに、10人中8人以上がドルを買い持ちにしている? うーん。
昨年10月以降、自分の相場観が全く外れていたので余りお説教じみたことを書く積りは無いが、この買い持ち率ははっきり言って高過ぎる!
ん?金利差のスワップ・ポイントが毎日手に入る?もう、何回同じことを言っても分からない人達だ。
いいですか、もう一回書きますよ。
まあ、昨年のドルの高値に近い120円でドルを買い、円を売った人は多くはあるまいが、まあ仮定の話として120円で金利差を狙ってドルを買ったとしよう。121.37まで行って、"しめた!"と思ったでしょう。金利差(4%)+Capital Gain((121.37−120)÷120=1.1%)で年率5%以上も手に入り、"ああ、俺は天才か!"と思ったであろうが、ところがどっこい、今回の円高で、その有り難い金利差は総て吹っ飛んでしまったのである。
このことは、先月シンガポールから投稿した12月19日号に書きました。
恐らく、損切りが出来ず依然として高いドルの買い持ち率をお持ちになっている理由は、
P.S.
ある読者から、この"独り言"が、だらだら行を変えないで書いてあるため、甚だ読み難い、とのご指摘を頂いた。今回、ちょいと趣向を変えて書いてみたが、如何であろうか?
こういったご指摘、大歓迎です。
皆様、明けましておめでとう御座います。本年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
今日は、1月3日。
お正月三が日の最終日で、殆どの皆さんは、まだ炬燵に入り(そうか、最近は炬燵が有る家など無いか。)、お屠蘇を飲み、まだゆっくりされていることであろう。
ところがどっこい、外国為替市場は開いており、現に2006年最初の日の今日も、円高が若干進み117円台前半の取引となっている。
さあ、今年の相場はどう動くか?塾長は、相変わらずの円高派。市場の焦点が2005年のメーンテーマであった"金利差"から、実体経済に目が向き、大きくドルが売られて円高が進むと思っている。今年も余り細かい動きに囚われず(細かい動きのレポートはゴマンと有りますもんね。)、大局的な相場観をお伝えして行きたいと望んでおります。
さて、塾長は現役を離れて早や4年が経ち、実際にバタバタディーリングをすることはなくなったが、色々思い出すことがある。
不思議なことに、余り大きく儲けた記憶は少なく、損したことばかり思い出すが、それ以外にも"我ながら、凄かったなあ!"と思い出すイベントが2件有る。2件とも為替介入についてである。我々ディーラーは、介入については口外しないとの不文律が有るが、まあもう時効であろう。お許しを頂くとしよう。
以前、拙著"酒匂隆雄の為替塾"にも書いたので重複になるが、先ず第1回目は皆さんよくご存知の、"プラザ合意"である。時は1985年9月22日、日曜日。いつものように日本経済新聞の朝刊を読んでいたら、何面かに(一面ではない。)、"ニューヨークのプラザホテルにおいて、先進国蔵相、中央銀行総裁が集まって、為替相場についての討議をした模様。"という小さな記事を見付けた。その頃、G7はおろかG5、いや先進国が一挙に集まって、協調して何かをやろう、などという気運は全く無かった。"これ、何だろう?"と訝った。そして、"何かおかしいぞ!"とピンと来た。
翌日、9月23日は月曜日であったが、国民の祭日である秋分の日。誰にも相談せず(だって自分でも何が起きつつあるのか全く不明であったから。)、朝8時からディーリング・ルームに出掛けた。恐る恐る、日銀とのホットライン(為替介入をする時に使う直通の電話線)を押してみると、聴き慣れた声がした。
"あれ、酒匂さん、どうしたの?"
"え、いや、昨日の新聞を読んで、何だか変な気がして出て来てみた。何か有るんですか?"
"待機していて下さい。ドル売り介入を行って頂きます。"
そして、大量のドルを売った。
確か、レベルは240円より少し上であったが、全然ドルが下がらない。その内、シドニーや、香港、そしてシンガポールのディーラー仲間から、
"What the hell are you doing?"="一体全体、お前何をやっているんだ?"
"介入だよ、介入。日銀の代わりにドルを大量に売ってんだよ。ドルは下がるぞ!"
当日、ドルは全然下がるどころか、3円くらい上がってしまい、多額の損失を被った。
当時、協調介入など存在せず、市場に完璧に無視されたのである。疲れだけが残った。ただし、このドル売り介入は、ヨーロッパ時間、ニューヨーク時間と継続して行われ、結局中央銀行に向かってドル買いを行った投機筋は手ひどい目に合ったのである。そして、塾長もその晩には損を一挙に取り戻して、翌日からは大儲けをしたのである。この後、G5、協調介入などが認識され始め、今日に至る。
そして、2回目。これは1990年1月2日の晩のこと。
午後11時のNHKニュースを見ていたら、"欧州市場で円安が進んでいる。1ドル=145円を超えている。"と放送していた。ご存知のように、世界の為替市場がお休みなのはクリスマスと、正月元旦だけで、海外では新年は1月2日から取引が始まる。
何となく、"あ、これは明日(日本ではまだお休み中の1月3日)介入するな!"とピンと来た。自信は、五分五分であった。
1月3日、今回も午前8時にディーリングルームに一人で行った。そして、ホットラインを押した。課長が直接電話に出て来た。
"明けましておめでとう御座います。"
"あ、明けましておめでとう御座います。酒匂さん、どうしたんですか、正月早々から。"
"え、いや、昨日NHKのニュースを見ていたら、新年早々円安が進んでいるので、円買い介入をされるのではないかと思って、お手伝いに来たのです。"
"えっ、本当ですか!是非、お願いします。"
今回も、ドルを売った。
プラザの時ほど大量に売る必要は無かった。市場が、"休日に日銀が介入をする。"ことが尋常ではないことを知っており、直ぐにドル売り介入に同調してきたのである。それでも、断続的に午後6時まで介入をした。暖房も無し、食い物も無し、勿論お神酒(お酒のこと)も無し、で随分辛かった。その後数ヶ月経って、あるパーティーの席で日銀総裁とお会いした時、
"正月の介入の件、お聞きしていますよ。ご苦労様でした。"
と言われた時は、涙が出るほど嬉しかった。ディーラー冥利に尽きると思った。
恐らく、日銀が祭日に為替介入をしたのは、後にも先にもこの2回だけだと思う。その2回ともにお役に立ったことは本当に嬉しい。そして、もっと嬉しいのはこの2回とも、全く自分の勘で、"介入が出るのではないだろうか?"と思って、自主的に行動したら本当にそうなったことである。塾長は、こういった勘を大事にする。
勿論、勘だけではディーリングは出来ない。でも、いくら考えてもどうしても決断が下せない時が有りませんか?そんな時は、勘を働かせなさい。そして、その勘が外れたらすぱっと腐れポジションをお切りなさい。そして、次にキラリと勘が働くまでお待ちなさい。
正月早々、占い師のような訳の分からないことを申しましたが、今年の相場もそうすんなりと行く筈もありません。世の中にアンテナを張り巡らし、切磋琢磨し、勘を磨き、自己規律を守って頑張って参りましょう。今年も、巧く行きます!
さて、明日1月4日(水)午前9時からテレビ東京で放映される、"オープニング・ベル"に、マット・今井さんと出演致します。
ご存知のように今井さんは、円安派。塾長は勿論、円高派。丁々発止の議論をご期待下さい。
新年からやる気満々の塾長。