FXブログ 野村雅道のID為替 (レポート)

ドルと原油の密約成功

   P1000032.JPG8/7「ドルと原油の密約成功」
2008年8月7日(木)―2008年8月8日(金)

総括 「まさに織込み中の日独マイナス成長」
需給「外債の為替取引は夜行われる」
テクニカル「108円前半には輸出の売りがいっぱい?」
当局&円無常「ドルと原油の密約成功」
ID為替「アルゼンチンよ泣か(さ)ないで」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「帆船リベルタ号」

 ドル円108-111、ユーロ円167-171

     
 FX湘南IG(FSIG代表 野村雅道(事務所 田園、山下、伊豆稲取)専修大学、中京大学講師 日経インデックス(2005年=100)8月6日東京引け 前回 8月1日からの変化 円92.6弱し、ドル88.1強し、ユーロ113.3弱し、8月6日ドルインデックス IN NYBOT74.3強し、CRB397.24弱し、CRUDEOIL118.55弱し、DOW11656強し、日経平均ドルベース8月6日東京引け122.33強し、IMM円投機筋 7月29日 円-6280(前週比-16804)ユーロ-16218(-20289) 
 
1、予定 

(今週の予定)

4(月)日 マネタリーベース、ユーロ圏 PPI、米 個人所得支出、PCEデフレーター、製造業受注
5(火)RBA政策金利、ユーロ圏&独 サービス業PMI、米 ISM非製造業景況指数、FOMC
6(水)日 景気動向指数、独 製造業受注
7(木)NZ 2Q失業率、豪 雇用統計日 機械受注、月例経済報告、独 国際収支、BOE&ECB 政策金利、米 失業保険、中古住宅販売保留、
8(金)日 景気ウォッチャー指数

(来週の予定)

11(月)
12(火)日 企業物価指数、消費者態度指数、米 貿易収支、
13(水)NZ 2QPPI、日 2QGDP、国際収支、米 小売売上
14(木)ユーロ圏&独 GDP、ユーロ圏 CPI、米 失業保険、CPI、南ア 政策金利
15(金)NZ 小売売上、米 NY 連銀製造業指数、対米証券投資、ミシガン大消費者信頼感指数

2、総括 「いままさに織込み中の日独マイナス成長」

 まさに来週の日独の2QGDP発表を織り込んでいる市場だろう。予想は日本がマイナス0.6%、独はそれ以上のマイナス(政府筋はマイナス0.75%-1.5%の予想)になる予想も出てきた。FOMCは終了したがFOMCに課せられているのはインフレ抑制と雇用の安定だ。雇用が弱いので据え置きとなったのだろう。声明の評価は米国債券市場がやや金利を上げて(債券が売られ)て終わったので、若干利上げバイアスなのだろう。インフレが重大懸念としたが最低条件としてドルは下落させることは出来ない。

 さてそうなれば米国の当局にとってはマイナーなことだが円とユーロでどちらが弱くなるかである。今回のGDPでは五十歩百歩であるが、先行きではドイツが先導するユーロ圏に軍配を上げたい。財政規律がない日本は累積債務をGDPの60%、単年度債務をGDPの3%に収めなければならないユーロ圏のメンバーには日本は到底なれないからだ。これだけ財政赤字があるなら日本人にももう少し刹那的豊かさがあってもいいと思うがない。お金は何に使われているのだろう。またユーロ圏には続々加盟国が増えており圏内に高成長で需要を見込める新興国をかかえることは強みだ。伝統のインフレ重視政策があるので簡単には利下げはしない。米国もそうだがユーロ圏は多くの民族、国家が統合しているので政策に透明性があり、日本のような阿吽の呼吸=不透明さ=は必要がない

3.需給「質問=ロンドン市場でカバー(外債売買における為替取引)する というのを具体的に教えてください ちえ様」

 日本の機関投資家が外債の売買をする時は、外債市場の流動性が高いロンドン市場や米国市場まで待つことが多い。そこで先ず外債を売買(債券価格も流動的である)してドルやユ-ロなどの外貨での金額を決定してから為替取引を行う。債券価格を決定し次に為替取引を行う。米国債の売買も米国市場がオープンしてからが流動性が高まるので銀行の為替ディーラーも日本の機関投資家につきあって夜遅くまで居残りをすることがある(昨日もNYでのドル円の買いは日本勢との報道もあり)。ドル円やクロス円が夜中に大きく動くこともあるが欧米の仕手筋ではなく日本の生保、信託などの機関投資家が動かしていることも多い。

4、テクニカル「108円前半の輸出がいっぱいある」

 108円以上に輸出のドル売り注文が多いのでドルはそれ以上は上がらないというコメントもあったが109円台に抜けてしまった。東京市場では上がったら輸出の売りが、下がったら輸入の買いが出るのでそのようなコメントが出るのは当然である。1日、2日では新値や節目での顧客の注文をバックにした短期売買は効果を上げることは出来る。今後も110円、115円行けば売りあるいは逆に105円、100円では買いというコメントが出るだろう。ただ銀行のディーラーでさえも正確にはどれくらい注文があるのかは誰にもわからないまた最近は貿易黒字の減少で輸出の売りと輸入の買いは拮抗しているので輸出の注文だけを見て上昇を抑えることも出来ない7月上旬も貿易統計は赤字)。また朝は輸入の買いが強くなる習性がある。また季節的にも春から夏は輸出が出やすく、秋以降は輸入も活発となる。節目の売買注文のコメントも話半分にして聞いておきたい。

5.当局&円無常「ドルと原油の密約成功」

 ポールソン財務長官とサウジ王家の密約説は以前紹介したと思う。サウジ王家が「原油増産して欲しければドルを強くしろ」ということであった。とりあえず原油価格は下落、ドルも上昇している。産油国はドル資産を欧州や日本に分散投資する時はドルが強い方がいい。ドルは余るほど持っている。米国も少しでもインフレ懸念を抑える為に原油価格の下落が必要であった。米国はさらに原油先物市場での相場操縦をするものを起訴した。6月の大阪財務相サミットや原油サミットも当時は瞬間的には作用しなかったが、時間が経つにつれ効いてきている。世界の当局の動きはデイトレーダーのような瞬間的効果はないがジワジワと効いてくる5月のバーナンキ議長のドル高発言の重要性も今になって認識されているかもしれない。今後もG-7や金融の国際会合は重視していきたい。

6.ID為替「アルゼンチンよ泣か(さ)ないで」

 アルゼンチン海軍の練習帆船リベルタ号が横浜港に入港している。アルゼンチンと日本が外交関係を樹立して今年で110周年を迎えるのを記念する行事の一環だ。9、10日には一般公開される。 一度デフォルト宣言し債務再編計画を経て満期を30年延長されたアルゼンチン債を持つ私としてはアルゼンチンと聞くとギクッとする。

 ただアルゼンチンは何故か憎めない。勤務していた東京銀行日比谷支店(現ペニンシュラホテル)で担当を任されたのが「バンク デラナシオン アルゼンチン」だ。東京銀行を退職なされた方が駐在員事務所長をなさっていたので行けばお茶を頂き昔話を聞いてのんびりさせて頂いた。NYでの最初の仕事もアルゼンチンへ政府、企業への貸付であった。

 NYで観たミュージカル「エビータ」(アルゼンチンよ泣かないで)に感動。ホステス、モデル、女優を経てアルゼンチン大統領になったエバペロン=エビータの物語。フォークランド島紛争では無謀にも英国海軍に立ち向かった。神の手を使うやんちゃなマラドーナもいた。

1980年の債務危機でもお金を返さず一部は踏み倒し。2000年には固定相場に移行したがドル高の流れにあって大失敗。再び踏み倒しにかかったが何とか満期延長で逃れた。ラテンらしいといえばラテンらしい。アルゼンチンタンゴも哀愁がある。そういえばアルゼンチンの駐在員は豊かな暮らしをしていたようだ。高率インフレ、通貨安は進んだが、給与はドル建てなのでお金は貯まるばかりだったそうだ。

7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」

北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、日本物格下げ、米国物格下げ、米軍イラク撤退、アジアでのテロ、イラク混迷、英国ポンドのユーロ入り、日本の総選挙、北京オリンピックボイコット、夢=ドルのユーロ加盟(円おいてきぼり)
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大   50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-円安- 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8、横浜湘南便り「横浜港に停泊中のアルゼンチン海軍の練習帆船リベルタ号」

 日本の海上保安庁の護衛船も停泊していたがその船上に盆踊りの舞台が出来上がっていた。地球の裏側からのお客様へのもてなしだろう。(写真=アルゼンチン海軍の練習帆船リベルタ号)P1000028.JPGP1000021.JPG
 

2008年8月 7日(木)06:50 コメント(2)
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コメント一覧コメント2件

野村先生 ご説明ありがとうございました。おかげさまで なんとなくイメージできました。先生のブログは毎朝楽しみにしています。

投稿者:ちえ|2008年8月 7日  13:11

野村先生こんにちは、
先生のブログを毎日楽しみにしております。
今回のFXアカデミーの情報収集先の一覧、
大変参考になりました。

私は経済の知識がほとんど無いところから、
FXをはじめ、半年ほど経ちます。
野村先生の著書をはじめ、経済・金融の本を、
読み学んできましたが、野村先生がお薦めする、
経済・金融の名著などがありましたら、
教えていただけないでしょうか。

投稿者:五丈原|2008年8月 7日  22:07

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