野村雅道のID為替 (レポート) 外為どっとコムFXブログ

バーナンキのヒゲ

7/17「バーナンキのヒゲ」
2008年7月17日(木)—2008年7月18日(金)

総括 「バーナンキの(と)ヒゲはなくてならないもの」
需給「そろそろFSF=金融安定化フォーラム」
質問1「海外のニュース」
質問2「投資詐欺」
質問3「日本が嫌いなのか」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「芥川賞と華都飯店」

 ドル円104-107、ユーロ円165-168

P1000001 P1000002 P1000003
     
 FX湘南IG(FSIG代表 野村雅道(事務所 田園、山下、伊豆稲取)専修大学、中京大学講師 日経インデックス(2005年=100)7月16日東京引け 前回 7月11日からの変化 円94.8強し、ドル86.7弱し、ユーロ114.7同、7月16日ドルインデックス IN NYBOT72.04強し、CRB444.57弱し、CRUDEOIL135.80弱し、DOW11239日経平均ドルベース7月16日東京引け122.16IMM円投機筋 7月1日 円5325(前週比-10680)ユーロ24007(-3676) 
 
1、予定 

(今週の予定)

14(月)NZ小売売上、
15(火)NZ 2QCPI、日銀会合、独&ユーロ圏ZEW景況感調査、米 PPI、小売売上、NY連銀製造業景気指数、バーナンキ議長議会証言
16(水)第3次産業活動指数、ユーロ圏CPI、米 CPI、対米証券投資、鉱工業生産、設備稼働率、NAHB住宅市場指数、FOMC議事録
17(木)米 住宅着工、建設許可、失業保険、フィラデルフィア連銀景況指数
18(金)日銀議事要旨、ユーロ圏貿易収支

(来週の予定)

21(月)豪 2QPPI、米 景気先行指数
22(火)日 全産業活動指数、米 リッチモンド連銀製造業指数、住宅価格指数
23(水)豪 2QCPI、米 ベージュブック地区連銀経済報告
24(木)RBNZ政策金利、日 6月貿易統計、独 IFO 景況指数、ユーロ圏経常収支、米 失業保険、中古住宅販売件数 
25(金)日 CPI、企業向けサービス価格指数、米 耐久財受注、新築住宅販売

2、総括 「バーナンキの(と)ヒゲ」

 昨夜、ジムから帰って暫くするとバーナンキ議長の議会証言が始まっていた。1時間程度聞いてしまった。為替について聞かれると「DISORDERLY」(秩序がなくなった時には)の時は介入をする、ただ為替(ドル)はファンダメンタルズを反映すると付け加えていた。この発言をきっかけにドルが底堅くなっていった。経済理論、需給、チャートなどいろいろ為替相場予想の手法もあるが、このように当局の一言でも簡単に動く。またチャートでは最近ヒゲの重要性は再認識している。上ヒゲで下がり、下ヒゲで上がる。せっかくあれやこれやと考えてもヒゲ一本で動いてしまう。 バーナンキのヒゲ、いやバーナンキとヒゲは重要だ。

 この時期サブプライム関連金融機関(銀行から証券、保証会社、GSE、格付け機関などなど)の決算、損失、問題点が続々と明らかにされている。それも次項で述べるFSFの指導によるものだ。予定通りといったところで、とにかくすべてを洗いざらいさらけ出せるという方針だ。そうしないと次へ進めない。対策も昨年は利下げ、資金供給など手探りなものであったが、今年は増資、合併、破綻、連銀直接貸し出しと具体的なものが出ている。株の空売り規制などの話も出てきている。問題は前へ前へと進んでいる。

 サブプライムともう一つの問題のインフレにも利上げ、原油サミットの開催などで対応している。効果はないと批判されながら、長い目で見ればドルも戻し始め、原油もやや下落している。

 過去の通貨危機とは比べられないが、92年のポンド危機、98年からのアジア通貨危機、ロシア危機、アルゼンチン危機が5年ほど経てば何もなかったように回復しているようなことが5年後の米国にも訪れているだろう。サブプライムの具体的な破綻状況をマスメディアは大きく取り上げるが、具体的な数字が出始めているということは処理が進んでいると考えたい。また人間、危機には誰でも頑張り回復に向かうものだ(ただ好調時に我慢し頑張る人が本当のプロだとということは将棋の米長永世棋聖がよく言う「惜福」という言葉だ)。

3.需給「そろそろFSF=金融安定化フォーラム」

サブプライム問題一色だった4月のG-7声明であったが、そこには100日以内にFSF=FINANCIAL STABILITY FORUM=金融安定化フォーラムがリスク管理についての声明を出すことになっていた。そろそろその100日期限が近づいている。FSFにはG-7の7カ国より多い26カ国の金融当局が参加している。サブプライムではオフバランスシートでの不良債権が問題となっているがそのあたりのリスク開示、管理が焦点となる。声明が出てもすぐさま市場の回復にはつながらないが将来の金融システムの安定化には繋がる。

4月13日のG-7でのFSFへの声明は以下の通り

FSF報告は、5つの主要な分野について、具体的かつ充実した勧告を行っている。我々は、その中で100以内に実行しなければならない優先順位の高い勧告を以下に特定した。

・ 金融機関は、複雑で流動性のない商品に関し、リスクへのエクスポージャー、償却及び公正価格(フェア・バリュー)の見積りを徹底的かつ即時に情報開示すべき。我々は、金融機関に対し、次回の中間期決算において、FSF報告に示された先進的な事例に倣って、リスクに関するしっかりとした情報開示を行うよう強く促す。
・ 国際会計基準審議会(IASB)及びその他の基準設定機関は、オフバランス関連会社に対する会計及び情報開示の基準を改善するとともに、特に市場が緊張下にある場合の金融商品の評価について、時価評価会計のガイダンスを向上させるため、迅速に行動を開始すべき。
・ 金融機関は、当局の監督を受けつつ、厳格なストレス・テストを含め、リスク管理の慣行を強化すべき。金融機関はまた、必要に応じ、その自己資本を強化すべき
2008年7月までに、バーゼル委員会は、流動性リスク管理に関する改訂ガイドラインを発出し、証券監督者国際機構(IOSCO)は、格付会社のための行動規範を改訂すべき

4、質問1「いつもブログ拝見しています。先日の外為のセミナーでブルンバーグのTVが 月500円ぐらいで見れると おっしゃっていられましたが、どのようにしたら申込や加入できるのでしょうか?WEB等ありましたら、お時間のあるときに教えてください。」(saru999様)

 夜取引をする時にはやはり海外のニュースをリアルタイムで入手することが重要だと思います。銀行などの金融機関はプロ使用のロイターやブルームバーグの端末があるのでそれを利用します。個人でも出来ないことはないですが、年間200万円くらい費用がかかるのではないでしょうか。
 
 簡略版のロイターはFX業者が提供してくれます。英語のニュースも提供してくれるところもあります。ブルームバーグは私は衛星放送のスカパーを2台使っています。月間2500円程度で見られるパッケージがありました。今もあるかどうかわかりませんが、スカパーのHPで確認してください。そのパッケージにはブルームバーグの英語と日本語版、日経CNBC、BBC、CNNが含まれているので金融だけでなく政治や一般の海外ニュースも多く見られます。ここ2日のバーナンキ議長の議会証言はライブでやっていました。市場が無秩序になった時に介入の可能性を示唆した時は30銭ほどドルが上がりました。

また南アやジンバブエのニュースも時々やっています。南アのニュースは日本の新聞では取り上げないかあるいは取り上げても1,2週間遅れのものもあるので貴重な情報源です。

 各国のブルームバーグTVはHPでも無料で見られますが、1分ほど遅らせているようです。 

5.質問2「相場にも”魔物”が住んでますね。私はたった一度の過ちで、損益がマイナスに・・・、頭を切り替えます。勝ち方を知ってることと、その通り実践できるかは、異なることを痛感しました。中学生の頃、甲子園観戦に行ったことがあります。東海大山形vs徳山。1−0で、9回表2死後、ピッチャーゴロ悪送球から、試合がひっくり返りました。その裏は、1死3塁。浅い外飛で、同点の走者が本塁憤死。ドラマティックな試合が、いつまでも焼きついています。私は、投資詐欺にいっぱい遭ってます。自分の甘さを、情けなく、歯がゆく思います。いつの日か、相場で大きく増やします。相場決定権と言う言葉は、初耳でした。もしそうであるなら、近未来におけるドルの暴落は、考えにくいですね。」(win様)

 私は高金利が大好きな人間ですが、一つの判断としてはリスクなしでその国の市場金利よりはるかに高い利回りを得られる商品には注意しています。2000年から現在までのほぼ右肩上がりのクロス円の相場ではFXでレバレッジを効かせれば資産が倍あるいは数倍になっていたと思いますがそれはレバレッジや為替変動、金利変動のリスクをとったからだと思います。リスクなしで市場の水準をはるかに超える利回りを得ることが出来るなら、人に教えることなく自分で無限にお金を借りてやればいい筈ではと思います。

6.質問3「野村さんは日本国が嫌いなのでしょうか。いつも日本を批判する内容なので、そう思いました」(カイヤさん)

海外生活は米国の3年だけですが暮らしやすかったことは事実です。その他の国は出張と観光だけです。またいくつかの外銀での仕事も経験していますが国それぞれの制度の違いで良い所も悪いところもあるように思います。ただ日本の制度は異質で複雑なところが多いようです。国民性の違いはあまり感じず、人それぞれという気がしました。私は愛国心よりも愛地球心があると思います。それぞれの国でいい所があると思います。ただ今後世界がさらにグローバル化、フラット化すると一つの国にこだわらず国を選ぶ時代になってくるのではないでしょうか。常にどこかへ移住することは考えています。

7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」

北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、日本物格下げ、米国物格下げ、米軍イラク撤退、アジアでのテロ、イラク混迷、英国ポンドのユーロ入り、日本の総選挙、北京オリンピックボイコット、夢=ドルのユーロ加盟(円おいてきぼり)
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 内需拡大−規制緩和−市場開放−小政府−財政均衡−自己責任−公明正大   50—超円高−100—円高−150−普通円−200—円安−250−円安− 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8、横浜湘南便り「芥川賞と華都飯店」

芥川賞に中国ハルビン出身の揚逸さんの「時が滲む朝」が選ばれた。日本語を母国語としない外国人の受賞は初めて。日本へ留学生として来日したそうだ。日本語で文章を書くことさえ容易ではないのに受賞となるまでのご苦労は計り知れない。是非読んでみたい。そういえば専修大学での講義で期末試験をした時も何人かのアジア留学生の方の答案があったが、何れもほぼ満点の内容で日本語も完璧でかつ字が綺麗であった。選ばれて来た人達なので優秀であり熱意が感じられた。今後の日本と中国やアジアの将来の勢いの差にならないように日本の若者にも健闘して頂きたい。

芥川受賞者の揚逸さんの伯父さんは横浜中華街で「華都飯店」を経営しているそうだ。「華都飯店」は関帝廟通りと長安道が交差する地久門のそばにある。四川料理の重慶飯店の向かい側だ。北京料理で鍋もある。横浜市長の中田さんも通っているのか市長の写真が飾られていた。 

(写真=華都飯店)

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コメント一覧

コメント2件

確かにあの映像を見ていると、ヒゲのことばかり気になってしまいます(^^)

投稿者:超活用と申します|2008年7月17日  08:38

G7から日本が外れて中国が入れば、とか戦前も含めた歴史から為替を眺めるとか、いつも野村さんの大局的な視点に感服して拝読しております。
一つおたずねします。現在不調の米国、好調なオーストラリアですが、米ドルより豪ドルが高くなるという逆転は、ディーラー・投資家の抵抗感(保守的感情)から、少なくとも当分は起こらない、従ってドル安はそろそろ限界なのでは、と考えているのですが、いかがでしょう?
イスラム圏や中国がかつて超先進国だったように、いつかアメリカも途上国に凋落するのかも知れませんが、それはまだ先だろうと。
経済にも歴史にも全くの素人なので、片腹痛い浅薄な考えかも知れません。

投稿者:Urbanfox|2008年7月17日  10:08

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