FXブログ 野村雅道のID為替 (レポート)

FOMC=普通の中銀に戻りたい

5/1「FOMC=普通の中銀に戻りたい」         
2008年5月1日(月)—2007年5月2日(水)

総括「FOMC=特別警戒から普通警戒へ」
需給「昨日出たロンドンフィキシングの噂」
テクニカル「基本チェック」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
当局orうたかた無常「中国に明るい兆し」
ID為替「短期43 市場参加者の横顔⑳アジアの機関投資家=シンガポール」
横浜湘南便り「トレーディングルームトライアングル」

 ドル円102.50-105.50 ユーロ円 161-164  
     P1000005 P1000015 P1000003c
 FX湘南IG(FSIG代表 野村雅道(事務所 田園、山下、伊豆稲取)専修大学、中京大学講師 日経インデックス(2000年=100)4月30日東京引け 前回 4月25日からの変化 円90.0強し、ドル81.4強し、ユーロ140.4弱し(2007年1月4日 円82.3(87.9)ドル89.7(91.5)ユ-ロ125.5(120.0)括弧内は2006年1月4日)4月30日ドルインデックス IN NYBOT 72.603弱し、CRB409.27弱し、CRUDEOIL114.6弱し、DOW12820日経平均ドルベース4月30日東京引け133.36 IMM円投機筋 4月22日 円35087(前週比-12885)ユーロ18907(-1186)
 
1、予定 

(今週の予定)

28(月)日 小売統計 
29(火)NZ 貿易収支、 米 消費者信頼感指数
30(水)NZ 住宅建設許可、日 雇用統計、全世帯家計調査、鉱工業生産、日銀会合&展望リポート、独 雇用統計、ユーロ圏 失業率、消費者信頼感指数、米 ADP雇用者数、1QGDP速報、個人消費、シカゴ購買部協会景気指数、FOMC
1(木)米 建設支出、ISM製造業指数、レイオフ調査
2(金)日 マネタリーベース、独 小売売上、米 雇用統計、製造業受

(来週の予定)

5(月)豪 住宅価格指数、ISM非製造業景況指数
6(火)豪 貿易収支、政策金利、ユーロ圏 PPI、
7(水)ユーロ圏 小売売上、独 製造業受注、
8(木)NZ 1Q失業率、豪 雇用統計、独 国際収支、鉱工業生産、BOE、ECB 政策金利、米 失業保険
9(金)日 景気動向指数 米 貿易収支

2、総括「FOMC=特別警戒から普通警戒へ」「普通の中銀に戻りたい」

 FOMCの声明は「特別警戒から普通警戒へ」といったところだろう。資金のディーラー(マネーマーケット)をしていた時はFOMC声明では最後を一番最初に読めと言われたものだが、前回と比べると「成長への下振れリスクは引き続き存在する」文言が消えているとことろが明らかに異なる。次の「経済金融動向を引き続き監視し、持続可能な経済成長や物価安定を促進するため必要に応じてタイムリーに行動する」は前回と同じだがこれだけでは利下げも利上げもありうると感じられる。景気の為の利下げ、インフレの為の利上げだ。景気減速とインフレのジレンマに悩む欧米と同じ状態となる。

 利上げ打ち止めと断言できるほどの経済指標は出ていないのでこの程度の表現になったのだろうが、「これまでの大幅な金融緩和政策」という言葉を使っているところなどからも前回からは危機感がかなり薄れた内容となっている。米国が深刻な状態から普通の、日欧と同様な、「景気減速&インフレ懸念」の状態に変化したのだろう。最近話題になったキャンディーズに例えれば「普通の中銀に戻りたい」といったところだ。

 昨日の米国指標はGDP、ADP雇用者数、シカゴ購買部協会景気指数がいずれも予想より強い数字となった。一方、ユーロ圏業況判断指数、消費者信頼感指数などは弱い。日本も鉱工業生産や全世帯家計調査、住宅着工は弱い。ニュージーランドでは住宅建設許可が悪かった。米国の悪さだけが注目されていたここ8ヶ月と異なり、他国も負けずと悪い数字が出るのでドルの一辺倒な下げはなくなってきた。そこで米国の数字がけっして強いわけでもないが予想より改善していればドルが力強い動きを見せる。為替は株と違って相対的なものなのでドルが弱くても他の通貨がもっと弱ければドルは上昇する。 
 
3.需給「昨日出たロンドンフィキシングの噂」

 昨日は午後からロンドンフィキシングでドル円が買われるという思惑があった。ロンドンフィキシングとは東京市場での為替の仲値制度のようなもので、ここでは債券の値決めに多く使われる。ロンドンの午後4時に値決めがある。債券の価格が決まって始めて外貨の支払い額が決まるので、ここで為替が起きることがある。東京時間では翌日の午前1時頃となる。時々日本の機関投資家の方が今日は残業だといってロンドンフィキシングを待ち、深夜の為替取引を行っている。

4、テクニカル「基本チェック」

 常にチャートの基本チェックは怠らぬようにしたい。保有ポジションの通貨のみならず、主要通貨や興味のある通貨も日々チェックしたい。例えばドル円では3月17日の95.77と4月10日と14日を結んだ上昇トレンドラインの上にある。ここを下切るときは注意したい。本日で言えば113円丁度あたり。一目均衡表では雲の上。現在雲の上限は102円。移動平均線では5、21日が上昇中で下降している90日線と交じあう方向へ向かっている。ローソク足で4月25、28日の104.40の上ヒゲ圧力で下押し、29日の長い下ヒゲで相殺したが三度昨日の長い上ヒゲで104円台の売り圧力も示した。

5、リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」

北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、日本物格下げ、米国物格下げ、米軍イラク撤退、アジアでのテロ、イラク混迷、英国ポンドのユーロ入り、日本の総選挙、北京オリンピックボイコット、夢=ドルのユーロ加盟(円おいてきぼり)

6、当局orうたかた無常「中国に明るい兆し」

米国とともにBRICsの雄の中国が元気にならないと世界景気の回復は期待できない。株価も上海総合指数が3000を割っていたが、ここ一週間で500ポイント以上戻している。香港ハンセン指数も2万割れ寸前から2万6000台へと上昇してきた。漸く個人投資家の悲鳴を中国政府も聞き入れたようだ。昨日は信用取引に関して株価救済策が発表される思惑も上昇に寄与した。既に以下の3つの対策も発表している。

 * 中国証券監督管理委員会は国有株など売却解禁後の「非流通株」を通常取引で大量売却することを制限し始める。
 * 政府はITなど8業種の法人税優遇(25%から15%へ)する
 * 株式売買の印紙税率を0.3%から0.1%へ引き下げる

さてサブプライム問題、強いインフレ懸念の為の金融引き締め、世界からの貿易黒字批判からの人民元切り上げの影響もあって中国株も下落を続けていたが、ここにきて中国当局も株価下支えの対策を取り始めたようだ。 

7、ID為替「短期43 市場参加者の横顔⑳アジアの機関投資家=シンガポール」

 最近は中国が1兆ドルに上る外貨準備の運用機関を設立することで話題となった。これが本格的に動き出せば為替市場に大きな影響を与える。これまでも中国よりも小さな規模でのアジアの国家的機関投資も一旦動き出すときは1億ドル超の金額で市場に参入するのでインパクトは大きかった。

 シンガポールでは政府投資公社(GIC)やテマセック(TEMASEK)が有名だ。GICは海外投資が中心で TEMASEKは国内のインフラ産業中心に投資しているようだ。GICなどは国家機関である以上、資産運用によるリターンの極大化を狙うとと同時に自国通貨の為替レート保持という重大な使命を負っている。GICは1981年に設立され外貨準備の運用を行ってきた。近隣諸国が通貨切り下げに追いこまれば保有証券を売って外貨売りの資金を準備する。ただ国家機関ということでその投資は長期的だ。国際的な長期投資で株、債券、不動産、商品を取引し日本へも投資している。それに絡む為替取引は大きい。運用資産は1000億ドル(12兆円)を超えるようだ。テマセック(TEMSEK)は1974年に設立され総資産は800億ドルでGICよりは小さい。国内の水道、ガス、航空、電力などの企業に投資するが最近はアジアやOECD諸国への投資も拡大している。為替市場ではやはり国際的投資を中心に行うGICが有名だ。東京市場の引けから欧州市場参入時に出てくることも多いがその時は市場が薄いので大きく動く。

 内需拡大−規制緩和−市場開放−小政府−財政均衡−自己責任−公明正大   50—超円高−100—円高−150−普通円−200—円安−250−円安− 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8、横浜湘南便り「トレーディングルーム」

 のんびりトレーディングルームトライアングル(横浜田園、山下公園、伊豆稲取)を行ったり来たりしている(田園は佐藤春夫の田園の憂鬱からとったもの)。

 ①トレーディングルーム@田園②トレ-ディングルーム@山下公園③トレーニングルーム@伊豆稲取、伊豆のトレーディングルームの写真は4年ほど滞在しているが撮ったことがまだない。来週そんな伊豆にも取材に来られるので手厚くおもてなししたい)

2008年5月 1日(木)07:13 コメント(4)
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コメント一覧コメント4件

前略 野村様

 FXアカデミーを見て、びっくり自分の質問が取り上

げられていて! 再度の講義のため理解が深まりまし

た、有難うございました。

 先生のおかげで、FXを始めることができました。

ファンダメンタル、需給分析でFXと対峙しているとき

は’経済通’気取りができ、チャート分析をしていると

きは、専門家(トレーダー)みたいな気持にさせてく

れ、更にうまくいけばお小遣いをプレゼントしてもらえ

てしまいます。自分的には、アカデミックとギャンブ

ル的な要素を含んでいて大変面白いです。半年前の自分

が日経新聞を読んでいるなんで考えられなかったです!

(ほとんど、スポーツ新聞ばかりだったのに!)

 それと、日銀の大失敗の講義を聞いて、白川さんには

是非、過去に学んでもらいたいと思います。いつも、素

敵な情報を有難うございます。

PS.楽天ガンバレ!! 内弁慶を克服せよ!

投稿者:楽天ファン|2008年5月 2日  06:46

楽天ファン様

 おはようございます
日銀には利上げは勝ちで利下げは敗北みたいな感じがあるので利下げが遅れるのでしょう。

 楽天は開幕3連戦がサヨナラ負け続けで3連敗したのによくぞ復活してくれました。交流戦が始まったら横浜スタジアムでベイスターズVS楽天を見たいと思っています。投手はともかく他球団からお払い箱の打撃陣が活躍するのは何が原点なのか興味があるところです。

野村

投稿者:ID|2008年5月 2日  10:09

 野村さんがご覧になられた青葉城。球場近くの国分寺。東照宮の正三角形の中心に、仙台駅があると聞きます。文武に秀でた正宗のこと。町づくりへの思い入れも、相当なものがあったと思います。

 私にも、野心があります。取れ取れマーケット。日に日に殖える、打ち出の小槌のような為替取引です。

 投資の錬金術は、時代と共に変遷するもの。頑張って、チャンスを掴みたいものです。MLMの社長ですが、面白いことを言ってました。”成功の扉は、急に閉ざされるものではないが、いつまでも開いているものではない”と。

 

投稿者:win|2008年5月 2日  22:36

前略 野村様

 そうですか、日銀には「利上げ=勝ち、利下げ=負け」みたいのがあるのですか、

 ところで、交流戦は頑張りますよ!(ベイスターズといえば権藤監督のときはすごく魅力的でしたよね、今年の西武のように)

 それと、楽天の野村監督の一連の著作を読むと「頭を使い、考え方を変えることの重要性」を説いているし、一度、ダメになった選手が復活するというのは今までとは違う野球観を身につけたとしか考えられないような気がしますが!? 日銀にも「景気上昇=勝ち、景気下降=負け」のように考え方を変えてもらいたいです。

P.S. がんばれ、楽天! ガンバレ、ベイスターズ!!

投稿者:楽天|2008年5月 3日  23:24

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