FXブログ ニッポン放送ドットコムマネー塾

2010年2月アーカイブ


気持ちの気

<2月1日放送分>

「いやあ、全然ダメです。肩よりも上には痛くて腕が挙がりません」と言いながら、彼の腕は耳の上にまで挙がっている。

「君、腕は肩よりも挙がっているよ」と先生は優しく彼に声をかける。

「あれ、嘘、本当だ。さっきよりも腕は挙がっていますね!」彼は目を大きく見開いたまま、自分の腕が耳の上よりも挙がっているのを鏡で確認した。

彼は散歩中に転んだ時、腕を変についたらしく、翌日から腕が肩よりも挙がらなくなってしまったのだ。

そこで、彼はこの整骨院に行って診察してもらっているのである。ここの先生は、近所でも評判がよく、治療に気功も取り入れているそうだ。

先生の手が痛めた肩を優しく包んでくれる。しばらくは先生の手のぬくもり、温かみを感じる。そして、先生から言われる通りに、腕を動かしてみる。正直、まだ痛むのは彼の顔の表情を見るとすぐにわかる。言われた動作を何回が繰り返した後、先生の指示にしたがって腕を上げたのが、先ほどのやり取りとなったのだ。

「う~ん、先生、不思議ですね。ちょっとしただけで、こんなにも挙がるのですね」

先生は彼の言葉に無言で頷いていた。

 

さて、今週のマネー塾のテーマは「気」です。「病は気から」というように気持ちの気は持ちようによって違ってきます。そして、ゲストには外為どっとコム、代表取締役の大畑敏久社長をお迎えしました。大畑社長は気功を通じて人生が変わっていった、という話をいくつかの例を上げてお話ししてくれました。僕もファンドマネジャー時代から気については興味を持ち、本も何冊か読んだことがあります。でも、あらためて大畑社長にお話しを伺うと、なんだか自分でも習ってみたくなりました。これも気持ちの気ですよね。
2010年2月25日(木)20:39 個別ページ

居酒屋

<1月25日放送分>

 「お~い、今帰ったぞ!」と今まで見せたことのない真っ赤な顔をして玄関口に座りこむ父。
それは人間の顔ではなかった。母がよく読んで聞かせてくれるお伽噺に出てくる赤鬼の顔がこのような顔ではないのか、とその鬼を遠くダイニングの柱からそっと覗いていた。父親が毎晩の食事の時にお酒を飲むのはもちろん見ていたし、大人になると皆、お酒をこのように飲むものだと子供心に思い込んでいた。

 父は母の手を借りて部屋の中に入ってきた。強いはずの赤鬼が母の手を借りないといけないその姿は妙に滑稽だが、「水を持ってこい!」とこの期に及んでまだ命令している父に多少の腹立たしさを覚える。

 水を一気に飲み干した父は今度は陽気に歌を唄い始めた。今、そこに座って大きな声を出しているのは、普段は優しく、そしてキャッチボールをしてくれている父なのだが、今日の父は知っている父とは違っていた。

 翌日、母が昨日の様子を父に話すと、「すまん、すまん」と言いながら頭を掻く父なのだがその姿は赤鬼から優しい父に戻っていた。赤鬼に変身できるお酒という威力を目の当たりにしたのは小学3年生の時だった。

 さて、今週のテーマは「居酒屋」です。最近、立ち飲み屋さんが流行っています。90年代に150件程度であった立ち飲み屋さんは今では700軒とも言われています。僕が良くいくアメ横のゴルフショップの隣も立ち飲み屋さんで、なんと、若い女性だけで飲んでいたりします。ちょっと前までは見たことのない光景でした。僕は、父に似ず、下戸に近いものですから、いい気分になるような飲み方というのは残念ながら経験がありません。ただし、飲み会の席は好きですので、素面でも全然ついていけます。むしろ、先に立って騒ぐ方かもしれません。もちろん、たまに飲むこともありますが、すぐに真っ赤になります。

2010年2月15日(月)14:48 個別ページ

帽子

<1月18日放送分>

 帽子のつばを思い切り下げて涙を見せまいと必死にこらえた。帽子のつばがこういう時に役に立つなんて思ってもいなかった。ほんの10分前までは歓喜の瞬間は自分たちのものだと信じてプレーをしていたのだが、たった1回の自分のミスが試合の流れを変えてしまった。

 あとアウト1つで地区大会の優勝が決まるところだった。三塁の守備につきながらグローブや帽子を放り投げてマウンドに駆け寄る姿を想像していた。ここまでの三遊間は無失策を続けていたこともあり、三遊間にボールが転がった瞬間には優勝が決まるはずだった。しかし、より慎重に投げようとした分、ボールを離すタイミングが遅くなってしまった。ボールは一塁手がとりにくいワンバウンドの送球となり、ランナーを出してしまった。その後のことははっきりと覚えていない。サヨナラのランナーが僕の目の前を走り抜けて、ホームに帰った瞬間、僕らの3年間の夢は潰えた。僕は思い切りつばを下げて帽子を被った。

 今週のテーマは「帽子」です。僕は小さい頃から野球少年でした。ですので、1年中野球帽を被っていました。僕の野球帽は楽しい思い出ばかりが刻まれていたのですが、一度だけ悔し涙を隠すために使われました。今でもそのシーンだけは鮮明に覚えています。以来、野球帽は被っていません。

 帽子というのは景気不景気の影響を受けにくい商品です。景気の良い時にはそこそこ売れる。景気の悪い時には、美容室や理容室に行く機会が少なくなる分、帽子を被って多少の髪の毛のボサボサを隠すのだからだそうです。

 また、帽子と言えば、マーケットには「麦わら帽子は冬に買え」という格言があります。資産運用の世界では、旬でない安い時に買うのがポイントになるのです。

2010年2月 8日(月)14:26 個別ページ

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