歴史ブーム
10月26日放送分
「ねえ、どうしようか?」と彼は集まった幹部の前で正直な今の気持ちを吐露した。「私はここは耐えるべきだと思います。無駄に行動を起こして当方に被害が出るよりも、将来に備えた方が得策です」幹部の一人、柴田はそう答えた。『やっぱり、そうだよな。』と彼は柴田の意見に頷いた。その表情を読み取った木下は「柴田さんの言う通りですよ。無駄にことはしない方がいいと思います」と柴田の意見を後押しした。すると、会議室の隅から手が挙がった。最近、木下とともに頭角を表わしている前田である。「でも、じっとしていては何もよくなりません。ここは思い切って行動をおこしましょう」と進言した。『余計なことを言うなよ。みんながヤル気になったらどうするんだよ』と内心思いながらも、その気持ちを悟られないように腕を組んだまま「う~ん」とひと言、唸ってみせた。「そうですよね。やっぱり、思い切って行動を起こしましょう」と木下は今度は前田の意見を後押しした。『木下は本当にお調子者だよな。嫌いなタイプだ』と思いながら、木下をにらみつけた。彼は「やっぱり、ここはもう少し様子を見ることにしよう」と会議を終わらせ、家路についた。12時近くになっていたのだが、すぐに眠れそうにもない。そこで、彼は珍しくウィスキーをグラスに注いだ。そして、彼は妻にポツリと言った。「やっぱり、ジッとしていた方がいいよな」。その言葉を聞くやいなや妻は「あんた!それでも男なの!こんな優柔不断な人と私は結婚したかと思うと情けない。そんな男は出て行ってちょうだい!」と激しく詰った。『ヤバい。怒らせてしまった』。「わかった、わかったよ。行動を起こせばいいんだろ!」と彼は言いながら、表に出た。『仕方ない。やってみるか』と彼は今川義元のいる桶狭間に向かっていった。
今週のテーマは「歴史ブーム」です。「戦国BASARA」というゲームがきっかけの一つになったと言われています。そのゲームを見ると、戦国武将が皆、イケメンなんですよ。そこに歴女が後押しをします。でも、そういうブームが到来すると、本当の顔はどんな顔だったのか、本当はどんな会話をしたのだろうか。歴史の本当の姿を知りたくなるものです。急に自分が司馬遼太郎になった気分になります。でも、その国を知るということはその国の歴史を知るということでもありますから、歴史ブームが続く、というのはいいことだと思います。
2009年11月 2日(月)13:39
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