手紙
4月27日放送分
緊張しながら封を切る。中からは古びた便箋が2枚。震える手でそっと開いてみる。便箋を開くまでのわずかの時間に実は10年の時の流れが詰まっている。
「みんな、元気にしていますか?」
うん、俺は元気だよ。病気一つせず頑張っているよ。小さい頃は病気ばかりしていたけど、今では風邪だって逃げていくような丈夫な体になった。
「サッカー選手になって活躍し、ワールドカップに出るのが夢だと言っていたな」
ごめん。俺はプロのサッカー選手にはなれなかったけど、今は大学に通って好きなサッカーは同好会で続けている。
「お母さんは、今でも好きなテニスを続けているのかな」
母さんは働き過ぎで体を壊し、好きなテニスは出来なくなってしまったんだ。
「毎年、春にはお母さんが作ったお弁当を持ってみんなでお花見に行こうな」
残念ながら、いつもお花見に行っていた公園の桜の木はもうないんだ…
7年前に亡くなった親父から突然手紙が届いた。10年前に家族に宛てて書かれたものであった。時々、10年後の自分に宛てて手紙を書いたりする「タイムカプセル」を聞いたことはあったが、まさか親父がしていたとは思わなかった。その親父は10年後にこの手紙を見ることが出来なかった。
今日は、親父の写真を胸ポケットにしのばせて、桜が咲きほこる北の丸公園をいってみるか。
さて、今週のテーマは「手紙」です。僕は今でも手紙を書きます。時代は電子メール全盛ですが、なぜか暖かい心までも配達してくれそうな気がするのです。ところで、世界で一番短い手紙をご存知でしょうか?それは、「レ・ミゼラブル」の作者であるビクトル・ユーゴーが出版社の担当者にあてた手紙「?」です。「売れ行きはどうか?」という意味なんでしょう。それに対する返信もふるっています。「!」つまり、「びっくりするほど売れている」という返事です。僕はまりなちゃんに「♡マークではないかな?」と言ったのですが、あっさり却下。でも、同じ一文字ですよね!
でも、皆さんもたまには大切な人にメールではなく、手紙を書いてみてはいかがでしょうか。
2009年5月 6日(水)11:11
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