映画
11月17日放送分
なぜ、僕はここにいるのだろう。黒板の前では「受験!受験!受験!」と壊れたレコーダーのように同じ言葉を繰り返すマシーン。そのレコーダーから発せられる言葉を一言一句聴き逃すまいとするミトコンドリア。こんな場所に自分も座っている。少なくとも1年前は違った。笑いあり、涙あり、怒りあり…感情というものが横たわっていた。今の狭い檻の中には感情というものはない。静寂の中に響く音はレコーダーの音と一糸乱れぬリズムを奏でるペンの音だけである。笑うな、泣くな、怒るな…感情を抑えろ。ある日、突然、もう一人の自分が囁く。「普通でいいんだぜ」。
なぜ、僕はここにいるのだろう。突然、涙が頬をつたわった。僕は18歳だ。突然、電車から降りた。僕は18歳だ。見知らぬ街は僕に語りかける。お前は18歳だ。僕は笑いながら挨拶をする。僕は18歳だ。
僕は、高校時代に不登校になった時期があった。およそ1ヶ月間ではあったが、自分にとっては大変長い時間に思われた。「青春」という言葉だけでは言い表わすことの出来ないほどの複雑な感情があった。そんなある日、友達と映画を観に行った。生まれて初めて映画を観て涙を流した。この不思議な気持ちは一体…。翌日、一人で同じ映画を観に行った。やはり、同じ場面で涙を流す。その時、自分の中で、熱い血潮が噴出すのを感じた。その翌日、僕は1ヶ月ぶりに教室いた。
さて、今週のテーマは「映画」である。アシスタントのまりなちゃんは映画の仕事をしているで、1年間に観る映画の数は相当に多い。僕は映画館に足を運んで観る映画の数は年間20本弱である。ただし、DVDやケーブルテレビなどで放映する映画を入れるともう少し増える。そんな僕の観た映画の中で印象に残っているのがいくつかある。「スティング」は大好きだし、「フィールド・オブ・ドリームス」にも涙した。でも、僕の不登校を治した映画は「ロッキー」であった。
2009年1月 7日(水)09:00
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