7月14日放送分
町全体が秘密基地であった。友達の家の庭を通ると近道があり、墓地の塀を乗り越えると駄菓子屋への近道となった。夏になると朝顔の弦がすだれに絡みつき、狭い道路には水が打たれた。
小さい頃育った谷中にはビルが乱立する銀座や新宿とは違った下町の風景、心の街が残っていた。そして祝日になるとあちこちの玄関には日の丸が掲げられていた。しかし、その日の丸も今や見かけることはない。ちなみに我が家にも置いていない。
日の丸といえば、「明日のジョー」を思い出す。世界タイトルマッチを闘うジョーは警察隊が演奏する君が代を日の丸の下、リングの上で聞いている。その光景を見ていた丹下段平は「かつてジョーを捕まえた警察が、今はジョーのために君が代を演奏している」と感慨深げに涙ぐむ。幼心に、日の丸を背負うということは凄いことなのだ、と感じた。
さて、もうじき北京オリンピックが開幕する。日の丸を背負ったアスリート達が自らの限界に挑戦する。日頃、日の丸を掲げない人も日の丸が一番高いところに上がるのを期待し、応援する。
今回の放送は、北京オリンピックの経済効果について、第一生命経済研究所の永濱さんにいろいろ伺った。北京オリンピックはアテネの4500億円より低くなるそうだ。永濱さんの計算によると3600億円前後だそうだ。経済効果のコア部分である現地への応援が低調だからである。餃子をはじめとした食品の問題そして大気汚染等より現地に行く人が少ない。しかも、時差も1時間であることから自宅でもリアルタイムで観ることができる。ただし、アテネの時のように、日本選手が大活躍すると経済効果は増加する。頑張れ、ニッポン!
6月30日放送分
いつの頃からか、サッカーが好きになっていた。小さい頃から多くのスポーツを経験してきた男の一つの結論である。彗星の如く現われた一人の天才が世界に連れて行ってくれるわけでもない。はじめから世界で通用するチームレベルでもない。でも、子どもが成長していくかのような過程を実感できたスポーツ、そして徐々にではあるが世界の扉を開いていったスポーツ、それがサッカーである。しかも、選手だけが闘うのではない。背番号12がサポーターに用意されている。つまり、選手と一緒に闘い、選手と一緒に笑い、選手と一緒に泣くことが出来る、同化と言っても過言ではない。初めてサッカー観戦に行った時の、つま先から伝わってきたサポーターの熱き応援、つま先から熱い血が沸き上がってくる感覚は今思い出しても興奮する。
今回のゲストは沖縄のかりゆしFCのキャプテン、阿部巧也選手である。兄の後をおっかけてボールを蹴り、三浦(カズ)選手に憧れてボールを蹴ったそうだ。サッカーが上手になる秘訣の一つはイメージを持つことだと語ってくれた。したがって、小さい頃から本物のプレーを観るということはサッカー上達には欠かせない。そして、サッカーが強くなるには、サッカーをする子どもたちが増えなくてはならない。
実は、かりゆしFCでは、サッカー教室を行なっている。阿部選手たちが見せるプレー、教えるプレーをはしゃぎながら子どもたちは真似てみる。
そこで子どもたちが見せる瞳の輝きは未来への輝きかもしれない。