FXブログ 為替物語

「円高」話。

 メディア報道では最近、日本ですから当然といえば当然ですが「円高」をことさら強調するきらいがあります。円が上昇していますからそれはそれでOKなのですが、中にはあたかも円が積極的に買われているようなトーンで書いているところもあって、ちょっとショーアップしすぎの印象も。

 短期スタンスの投機筋は別にして、長期資金が円建て資産をどんどこ買う状況にはないわけですから。金利もダメ、株も今ひとつ、企業買収なんかは別でしょうが・・・。

 現時点で円が買われる理由は大分して2つ。一つは金が流れなくなったときに「債権国・経常黒字国」として優位性がある(投資資金といういわば「サケ」が日本の川に戻ってくるわけです)という点に目を向け、カネが出て行かないシケた世界になれば相対的に上がる、という発想に基づきます。円を借り入れて高金利外貨などに投資する「円キャリー取引」というものの収縮拡大にも関わります。いずれにせよ比較的長期のお金は動きが緩やかですので、時間がかかる話です。

 もう一つはドル売りや英ポンド売りの受け皿になるといったこれも消去法的な側面。この場合はドルや英ポンド絡みの事象が相場のメーンテーマになります。円だけが上昇するわけではありません。私自身は現在はこちらの様相が濃いように映っていますが。

 あまりにも速いピッチの円高には投機的な「便乗の円買い」がかなり混ざってきますから、リバウンドも起こりやすい。ヘッジファンドなどはあえてワーッと一方向に傾き、相場の行き過ぎ(オーバーシュート)と反動を演出することがあります。値幅が広がって儲かるからです。

 また、円安方向へのオーバーシュートと反動も当然、起こり得るわけでして、年初の円高は昨年末のなんだかよくわからないクロス円の買いの反動ととらえることも可能です。持ち高が整理されれば本来は円高方向へのエネルギーは弱まるはず。にもかかわらず激しく進んだ場合には——。読み筋の一つですよね。

 例外とすれば長期資金に予期せぬ「パニック」が起こったとき。いったん引っ込むと再起動に時間がかかる方々が「ドドドド」といってしまうと地合いが崩れます。8月の円高などは一例ですが、これに日本の輸出企業など「ワンウェイ型」の参加者が加わるとレンジがかなり移ってしまいます。

 例えば、ふだんはゆっくりと歩く象の群れが突然パニックを起こしたとしたら・・・。

 また雑談で失礼しました。

2008年1月 4日(金)12:53
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