先日、あるFX会社の方と話をしていましたところ、ちょっと悲しくなってしまうほどの損失が全体で出ていることを聞きました。 理由は簡単、スワップ稼ぎの円売りをみんなが持ち続けていたからです。
私は、ことあるごとにスワップ取引の怖さ、円高に向かうときのスピードの速さを言い続けてきました。7月あたりから、円高に向かうという警告をし続けてきました。今回は、過去に例がないほど自信があったので、至るところで言い続け、何とか皆さんの損失を防ぐことができないかと思い、言い続けてきました。
もちろん、相場予測というのは必ず当たるというものではありません。 しかし、銀行のディーラー仲間と日々話をしていて、やはりこの市場は非常に危ないと感じたので、それをわかっていただきたかった。銀行のディーラーたちはこの危機を肌で感じていたので、みんな円買いでかなりの利益をあげています。
こういう信用危機が起きているときは、銀行員が最もよくわかっています。日々の仕事の中で、資金市場や為替市場で流動性が枯渇していっていることに直面しているからです。ですから、彼らの感じていることをみなさんに伝えるのが私の仕事と思い、言い続けてきました。
しかし、私の言い方が悪かったのか、伝え方が悪かったのか、結果はあまり芳しいものとはなっていないということを目の当たりにし、少し、虚しい気分になってしまいました。
昨日も市場関係者の集まりでいろいろ様子を聞きましたが、資金市場の混乱はまだまだ続いています。いろんな金利市場で、過去見たことがないような歪みが生じています。パニック状態が続いているということです。最も安全であると思われる短期国債ですら、みんな欲しがりません。それより何より、現金が欲しいのです。証券会社も国債を買うことを拒否しているようです。こんなことは滅多に起きることではありません。先行きは益々不透明になってきていますが、何が起きていもおかしくない状態はまだ続いています。
今日は、朝から激しい相場になっていますね。アメリカの金融安定化法案が可決されてことで、かえって市場に手詰まり感が広がってしまい、相場が崩れてしまっています。皮肉なものです。今後、危機が拡大しても、これ以上の対策が打てないとなれば、不安心理が広がってしまうのも仕方がない話です。
ともかく、こういうときは、もうこれぐらいでいいだろうと自分で決め付けないことです。市場では何が起こるわかりません。どこまで落ちてしまうのかは誰にもわかりません。
グリーンスパン元FRB議長は「50年か100年に一度の危機」と言っていますが、そうであれば、相場も動きも50年か100年に一度の激しい値動きをしても全く不思議ではありません。
こういうときは、堪え過ぎない。決め付けないことが大事です。
「頼むから戻ってくれ!」と神に頼んでも無駄です。自分のお金は自分しか守れないのです。