STEP3 FX初心者の方 〜トレーリングストップとは〜
「トレーリングストップ」とは?
前のページで学んだ「ストップロス注文」を、より効率的に用いる手法として、「トレーリングストップ」というものがあります。 これは、ただストップ注文を置いておくだけではなく、実勢の取引レートとほぼ等間隔を取りながら、ストップ注文の指定レートを徐々に有利な方向へと変更していくというやり方です。 買いポジションの場合は、相場の上昇に合わせてストップロス注文の指定レートを切り上げることになり、反対に売りポジションの場合は、相場の下落に合わせてストップロス注文の指定レートを切り下げることになります。
トレーリングストップのやり方について
トレーリングストップを行なうにあたっては、まず次の2点をルールとして厳格に決めておく必要があります。
- ・ストップロス注文の訂正の基準となる値幅
- 相場が予想通りの方向に進んだ場合、何ポイント(何銭)刻みでストップロス注文のレートを変更するかという規準です。 基準の値幅が小さければ、頻繁にレートを変更しなければなりませんし、反対に値幅が大きければ、決済直前の高値と実際のストップロス注文の約定レートとの開き(ロス)が拡大しやすくなります。
- ・実勢取引レートとストップロス注文との間隔(値幅)
- 前ページでも説明したように、お客様のリスク許容度などで異なってまいりますので、お客様ご自身で適度な間隔を定めていただく必要があります。
新規注文が指値またはストップ注文であれば、IFD注文を用いて、新規注文とストップロス注文を同時に発注します。また新規注文がプライスオーダー系(リアルプライス注文、マーケット注文など)であれば、新規注文が約定してから、決済注文としてストップロス注文を出します。 その後、相場が予想と反対方向(ストップロス注文の方向)へと進んだ場合には、そのまま何もしません。それでもしストップロス注文が約定し、損失が確定するようなことがあったとしても、それはただ単に相場の読みが甘かっただけのことであり、次回以降の取引に期待すればいいのです。 しかし、相場が予想通りの方向へと進んだならば、いよいよトレーリングストップの開始です。
買い(売り)ポジションの場合、約定レートに対する実勢レートの上昇(下落)値幅が、最初に決めた「ストップロス注文の訂正の基準となる値幅」を上回ったら、その値幅の分だけストップロス注文の指定レートを切り上げ(切り下げ)、実勢レートに近づけます。 この変更を行なうと、「実勢取引レートとストップロス注文との間隔(値幅)」は、新規注文の約定時とほぼ同じになるはずです。
その近づけたときのレートから、またさらに「ストップロス注文の訂正の基準となる値幅」だけ有利なほうに進んだら、同じようにストップロス注文の指定レートを変更し、実勢レートに近づけます。 あとは、ひたすらこの繰り返しです。 当初は損失限定の効果を持つストップ注文ですが、相場が予想通りに進み、その指定レートの変更を繰り返すうちに、上手くいけば指定レートが損益分岐点(最終的な売買損益が±0円となるレート)を通過することになります。 このとき、そのストップロス注文は、「損失限定のための注文」から「最低限の利益確定のための注文」へと性格を変えることになります。 あとは、ストップロス注文の指定レートを変更するたびに、「最低限の利益」が拡大することになるというわけです。
ストップ注文を不利な方向に変更するのは厳禁です
ここでいちばん大事なのが、ストップロス注文の訂正は、あくまで相場が有利に進んでいる場合に限るということです。 相場が途中から不利な方向に反転し、実勢レートとストップロス注文の指定レートとの間隔がルールよりも小さくなったとしても、決してストップロス注文を同様に不利な方向に変更してはなりません。 例えば買いポジションの場合であったら、ストップロス注文の指定レートを切り上げることはできても、切り下げることは許されないということになります。
上下いずれか一方に半永久的に進み続ける相場はありませんので、このルールを厳守する限り、いずれは必ず実勢レートがストップ注文の指定レートにヒットすることになります。 しかし、それでいいのです。
相場が不利な方向に反転したからといって、それに合わせてストップ注文を不利な方向に変更するのでは、もともとストップ注文が入っていなかったのと同じことになり、その意味がなくなってしまいます。 それに、せっかく拡大した「最低限の利益」をわざわざ縮める(または限定した損失を拡大する)ことにもつながります。 こうした理由から、ストップロス注文を不利な方向に変更してはならないのです。
こうした売買を繰り返すことで、単純に利益獲得=勝ち、損失発生=負けとした場合の勝率は、かなり低いものとなるでしょう。しかし、負けたときの損失の額は少ないのに対し、たまに買ったときの利益の額は大きなものになっているはずです。 この「トレーリングストップ」を実践することにより、俗にいう「損切りは小さく、利食いは大きく」という理想の実現へ、より近づけることでしょう。




